劇場公開日 2024年3月29日

オッペンハイマーのレビュー・感想・評価

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4.0原爆の父

2024年3月31日
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鑑賞方法:映画館

2024年3月31日
映画 #オッペンハイマー (2023年)鑑賞

ドイツに先駆けて原子爆弾を開発するためマンハッタン計画が始動し、リーダーに天才物理学者でユダヤ人のロバート・オッペンハイマーが就任する

対ドイツ戦を目的とした兵器が、対ロシアの兵器となって、その結果、広島・長崎に落とされたとは

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とし

3.5何で公開延期したのだろう…

2024年3月31日
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結果的にアカデミー賞受賞作となり、興行面ではプラスになったかもしれないけれど、原爆投下を正当化しているわけでもないし、核兵器の拡散も憂慮している。
つい先日、広島市での試写会で原爆の被害描写足りないとかいった意見を見たけど、そういう映画ではないのは観れば分かるはず。

ただし、ノーラン監督お得意?の複雑な時間軸に、説明の少ない多数の登場人物と、多少、事前知識とかノーラン慣れwがないと、少しハードルが高い作品には違いない。
エンターテイメント色が薄い3時間の映画なのに、よくヒットしたなぁとも思う。

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矢吹 貴

4.0「フォロウイング」「メメント」を思い出す編集に熱くなる

2024年3月31日
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楽しい

知的

難しい

ストーリーはよくある伝記映画。
予告編とキリアン・マーフィの妖しい容姿から何やら深遠なテーマを予想していた。
だが本編を観ると、難プロジェクトの所長に担ぎ上げられた科学者が仕事と政治と人間関係に翻弄される顛末を描く、現実ベースだからしょうがないけれど、割と普通なあらすじである。

ただ業績を知るだけならwikipediaでよいので、映画代の価値はその編集にある。
・徐々に進んでいく原爆を開発した過去
・過去を粗探しされる今
・雪辱を果たす近未来の公聴会
の3つの時間軸を慌ただしく前後させ、人間関係とオッペンハイマーの価値観が徐々に変化していく様を見せるやり方は、ノーラン初期の長編「フォロウイング」「メメント」を思い出させる魅せ方だ。
初期作にもし1億ドルの予算を出せたなら、というノーランの映画作家としてのリブート作と思って観るとこんなに楽しい作品はない。キリアン・マーフィの内面が見えにくい演技は主人公の記憶が10分で消える代わりの謎解き要素ならば、ナイスな配役である。

とりあえず話題作なのでおすすめ、ノーランファンならもっとおすすめな映画だった。

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僧ヶ鍬崎

4.5原爆をこれまでと違う視点から捉えた映画

2024年3月31日
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知的

私は広島出身なので、原爆と言えば「はだしのゲン」の影響を強く受けていて、とにかく悲惨な大量虐殺兵器のイメージしかない。
日本が侵略戦争を行ったので、その結果として原爆が落とされて、そして戦争が終わったといった内容の教育を受けた気がする。
感情的に日本は悪かった。そして原爆はひどい。2度とあってはならないといった感じ。

「オッペンハイマー」では、当時原爆を開発していたのはアメリカだけではなく、ドイツやソ連も開発していたこと、そして水爆がすでに考案されていた事など知らなかった事実が描かれていて、とても興味深かった。

アインシュタインがチラホラ出てくるんですが、写真とそっくりだし、レジェンド感があってワクワクしました。
ハイゼンベルグもドラマの「ブレイキングバッド」で名前だけ知っていて、悪の科学者だと勝手に思っていたけど、量子力学の超有名人なんですね。

ある意味隠されていた歴史を知れる映画なので、そういった意味では面白いですが、映画として見るとどうだろう?
スパイ容疑で尋問を受けているシーンがとても長く、関係性の分からない人物がちらほら。

上半分黒縁メガネのライバルっぽいおじさんは一体どんな立場の人だったんだろう。。。
ドアを開けると聴衆が並んでいて、笑顔で出ていくんですが、どういう立場の人かわからないので、ドヤ顔で退場されても困るんですけど・・・という気持ちになった。
たぶん水爆実験推奨派の政治家か何かで、聴衆に受け入れられたので、反対派のオッペンハイマーに勝利したってことだと思うけど。

第二次世界大戦に参加した国の人は見ておくべき映画ですね。

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ジュンヤ

5.0エンターテインメントとしても完璧

2024年3月31日
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北枕寝二

5.0IMAXで大スターたちの演技を堪能する

2024年3月31日
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主役級の大スター20人による超演技合戦に完璧に圧倒され、映画の面白さに酔いしれた。
特にすごかったのはロバート・ダウニー・Jr。マーベルやホームズでヒーローごっこして大儲けしたけど、元はメソッド演技の人だから、その演技力をIMAXで観ると凄まじいリアリティさが味わえる。お気に入りのフローレンス・ピューの体当たり演技も良かったな〜。個人的には注目しているオールデン・エアエンライクがここでも光っていて、当たり役さえ貰えれば大スターになると思う。
いつものクリストファー・ノーラン凝った構成が、オッペンハイマーの人物像を多面的に捉えるいるのがすごく良かった。
少し心配なのは洋画を見慣れてない人はこの映画は理解できないかもしれない。たぶんNHKの特番を見て、この映画を観た人は???かな。原爆開発はテーマとしては3番手の扱いだからね。
でもとにかくドラマが濃い。二度三度と繰り返して何度観ても飽きないと思う。

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じゅんぢ

4.0原爆が絡むとやむを得ないと思うが、そこまで気を遣う内容ではなかった...

2024年3月31日
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知的

難しい

原爆が絡むとやむを得ないと思うが、そこまで気を遣う内容ではなかった。広島や長崎の惨事の描写はないが、原爆投下や核開発を肯定している訳ではない。
3時間の長い作品だが、長いと感じさせない濃い内容。

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koji

4.5誠実につくられた映画だと思うが、それでも残るやるせなさ。

2024年3月31日
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例えば、独立戦争の時に核兵器開発の技術があったとして、アメリカはイギリスに、またはイギリスはアメリカに原子爆弾を落としただろうか。同様に、南北戦争の時に、核兵器開発競争をしていたとしたら、南部は北部に、北部は南部に原子爆弾を落としただろうか。もっとも、落とすのは軍や政治家だとして、開発者たちはそれを肯定しただろうか。

この問い自体ナンセンスなのだが、原爆を落とされた国の人間としては、オッペンハイマーの演説に拳を突き上げて喜ぶロスアラモス研究所の皆さんに尋ねてみたいのだ。

とはいえ、原爆こそ使われてはいないが、今だってパレスチナは圧倒的に蹂躙されているし、それもイスラエル側からしたら正義なのだから、相変わらず人間の欲望と理性や、善悪というのは大いにあやふやで、個々の信念によって変わる相対的なものであり続けているということだろう。

時折の、ものすごい音圧で腹まで響く爆裂音と、映画が始まってから休むことなく続く、低音の響きが身体にまとわりつく不快感を感じながら、誠実につくられた映画だと思いながらも、やっぱり大量殺戮兵器のやるせなさについて考えてしまった。

今なお、さも当たり前で、正しいことのような顔をして語られる「核抑止論」も、核開発を進めたい者の詭弁に過ぎなかったことが描かれるが、だからといって、オッペンハイマーたちが開発をやめても、きっと遅かれ早かれ、誰かがこの兵器を完成しただろうことも想像させられた。
そして、天才的で科学的な発見発明の陰には、数多くの人々の極めて人間的な欲望と思惑が蠢いてることも。

人類が手にしてしまったこの力をどうしていけばよいのか、今も重い問いが残されていることがこの映画で改めて明らかになり、それを観た者達に投げかけられた思いだ。

決して、原爆をつくり落とした自国を弁護するような映画ではなかったことは指摘しておきたい。また、アメリカ国民にとってJFKというのは特別な存在なのだなということに気付かされ、とても興味深かった。

<追記>
私のレビューが、アメリカ批判と受け取られてしまう可能性を指摘していただいたので、少し追記したい。

「原爆を落とされた国」という書き方をしているので、アメリカと日本の二項対立のように思われるかもしれないが、そんな国と国のどっちが正しくどっちが間違えているなどというつもりは毛頭ない。(意味もない)

NHKスペシャルもリアルタイム視聴していたので、原爆開発の状況は知っているし、特攻を作戦として仕掛けるような軍部に対し、異論を唱えられない(唱えない)民衆が支えていた日本が原爆を先に開発していたら、間違いなく原爆を落としただろうと思う。
しかもアメリカは、talismanさんが、自レビューのコメント欄で指摘されていた通り、自国の若い兵士たちをなるべく死なせないという大義名分は掲げており、国のために死んでこいと若者をそそのかし、挙句にそれを今現在も美談として奉る日本の空気感の方が余程おぞましいと思っている。

その上で自分がレビューで問いたかったのは、「当時の日本人は人間として認定されていたのだろうか」「今のパレスチナの人々は、人間と思われているのだろうか」ということ。そして、「いや、だってそれには理由があって…というならば、その理由は本当に誰がどう見ても揺るぎないものなのか」ということだ。
もちろん、誰がどう見てもという絶対はなく、相対的であるのは、上記で書いた通り。その理由が力関係で決定されてしまう状況がまだまだ多いことを、とてもやるせなく思っているし、この映画を観ても思った。
つまりは、私自身は、マスとしての力関係を、現実主義といった捉え方で無自覚に肯定するのではなく、一人一人が持つべき考える力をきちんとつけて、人権に根差した公平公正な世の中を目指したいと思っているに過ぎない。だから、誰かを否定してスッキリすることには関心はなく、それよりは他山の石として、自分自身の糧にしたいと思っている。

もとレビューにも書いたが、映画自体は、「愚かな我々人間が持て余す巨大な力を、どのようにコントロールしていけばよいのか」という重い問いを、観た者全員に投げかけていると私は解釈している。
なので、矮小化された議論に巻き込まれてしまわないよう、私も気をつけたいと思う。

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sow_miya

3.0面白いというより

2024年3月31日
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正直、途中で寝落ちした。
トリニティ実験の辺りから面白くなってくる。

これは、役者を観に行く映画。
アカデミー賞をとった人達以外の役者にも見どころがいっぱいある。
私がよかったのは、アインシュタイン役のトム・コンティのそっくり具合、ディン・デハーンのカット数は少ないけど印象に残る顔面力、出ると思ってなかったのでびっくりしたゲイリー・オールドマンなどなど。
マット・デイモンも良い意味で馴染んでいる相変わらずの良い役者ぶり。

役者の演技を堪能しにゆこう。

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md

4.5ノーランの過去一の熱量

2024年3月31日
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冒頭にもあるが、
主観パート(核分裂(FISSION))カラー撮影
客観パート(核融合(FUSION))モノクロ撮影
という設定になっている。

物語は、アメリカ原子力委員会によるオッペンハイマーの聴聞会から始まる。ソビエト連邦との冷戦が激化していた当時、アメリカでは「赤狩り」で多くの共産主義者が取り締まりを受けたが、オッペンハイマーもソ連のスパイだと疑われていたためである。オッペンハイマーは原子爆弾の開発・製造を目的とする「マンハッタン計画」を主導し、1945年7月には人類史上初の核実験となった「トリニティ実験」を成功。翌8月、日本の広島・長崎に2発の原子爆弾が投下される。しかし、日本の惨劇を目の当たりにしたオッペンハイマーは、戦後に態度を一変させ、水素爆弾の開発に反対したことで立場が危うくなり、聴聞会が開かれ、機密保持許可を剥奪される。というのがざっくりとしたあらすじとなるが、
ストローズの公聴会(白黒)
オッペンハイマーの聴聞会
オッペンハイマーの生涯
がチャンポンで描かれ、登場人物の相関関係も分からないまま進むし、会話も独特なので、冒頭の90分で集中力が途切れてしまったが、トリニティ実験あたりから、また緊張感が高まり、聴聞会からストローズの公聴会へと怒涛のラストを迎える熱量は圧巻である。

落とした側と落とされた側で感じ方は180度異なるだろうが、故意に2度も落としたことに義憤の念を感じざるえなかった。原爆の爆発は、映画のようなあんなちっぽけな規模ではない。都市全体をキノコ雲が覆い都市が一瞬にして消え去る威力を持つものである。ただノーランは少なくとも原爆を落としたアメリカ側の倫理観はどうだったかを国民に問うているように感じるし、オッペンハイマーの苦悩———民間人を20万以上殺す兵器を開発してしまったことへの責任と原爆行使の決定権を持てないことへのやるせなさを丁寧に描いていたと思う。

オッペンハイマーが原爆をつくらなければソ連に覇権を握られていたかもしれないので、アメリカの国益を守るためにも開発はマストだったと思う。ただ原爆や水爆は人類に対してはやはり使ってはならないと改めて感じる価値ある一作であった。

またゴランソンのトラックはTENETに続き傑作続きである。
普段主役を張る役者がゴロゴロとチョイ役で出てくるのも驚きだ。

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TOKIES

4.0ん~~!前評判ほど難解ではなかった。編集、俳優の方たちの凄さ、かんじまくり。

2024年3月31日
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 日本人として、観るのを、かなり迷いました。
自称映画ファンならば、このタイミングでみておかねばとの思いがかちました。
 新しい映画時代、開幕 でしょうか。
 3時間はさすがに疲れましたが、ミルよりタイケンした気がします。
 映画館で、IMAXでみてほしい。

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あっとまん

4.0血が沸騰し頭が冷める感覚

2024年3月31日
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Scott

5.0一人の熱い男の大いなる歴史!

2024年3月31日
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世界を変えた熱い男の物語!

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圧倒的さん

4.0天才物理学者もひとりの弱い人間。

2024年3月31日
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怖い

知的

難しい

専門用語や時代背景を理解してないととても難しい映画。
自分の研究欲求を満たそうとしただけの一人の天才物理学者だけど…利権や欲や憎悪等いろんな感情が混ざり合いより物語を複雑にしていく。また時代も前後する巧妙な演出なのでなおさらわかりにくい。
ただ、常に緊迫感満載の音響の駆使や対話の掛け合いの絶妙さは流石ノーラン監督作品だとうなずける。
原爆の父と言われたオッペンハイマーの半生映画だけど反戦や核戦争への警戒を訴えるものではなく鑑賞した全ての方が違う感情を抱く映画だろうなぁとも感じた。
オッペンハイマーという1人の天才物理学者の弱さや強欲さ等すべてをさらけ出した生き様を丁寧に深くそして鋭く描いた映画にしていると思えます。
とても素晴らしい映画を有難うございました!
是非多くの方に鑑賞頂き各々が各々の感想を持って頂きたいと思います。

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映画大好き

4.5金魚鉢とワイングラスに入れるビー玉が印象的

2024年3月31日
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怖い

興奮

知的

主人公が世界中の研究者と交流し成長していく時代の描写で、自分がかつて科学を学んだときの著名な科学者が出てきて、興奮した。
オッペンハイマーの内面を描いたと、セールス・コピーにはある。確かにそれはそのとおりだろうと思う。彼の心の中を表現した映像と音が印象的だったし、詳しい説明を省いて映像でストーリーを印象づけるシーンがところどころにあり、3時間の映画は飽きなかった。
しかし、オッペンハイマーが公職から追放される政治ドラマであった聴聞会のパートは判りにくかった。そこで鑑賞後にいくつかの著作を読み始めた。映画の背景につながることが少しずつ発見しでき、これも楽しい(^_^)。

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いとっちょ

1.5正直わからなかった

2024年3月31日
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難しい

アカデミー賞受賞もあって、期待大だったのですが、ずっとほとんど?でした。アインシュタイン登場で、勝手に「オッペンハイマーとアインシュタインの、原子力を軸にしての2人の対比が描かれるのかな?オッペンハイマーが選んだ道の先には苦悩があって…」なんて想像しながら見続けていましたが、最後まで掴みどころなかったです。自分の知識不足は否めませんが、映画って、興味あるなし関わらず、心動き感情が沸き、観た後しばらく思いを馳せたりするものだと…主人公にも感情移入できず、時系列も分かりづらく、とにかく入り込めなかったです。

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まだに

4.0緊張感ある音楽や効果音に加えスピード感溢れる作品。 本年度ベスト!!

2024年3月31日
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ぶっちゃけ広島に原爆を投下する作品ってどうなの?
って思ってたけどかなり引き込まれてしまった。
3時間があっという間で終始釘付け!
音楽や効果音がホントに素晴らしい。

スピード感ある展開に飽きる事もなく鑑賞出来た印象。
オッペンハイマーが核爆弾の開発に熱くも苦悩する感じで彼の生き様を見せつけられた感じ。

核実験のシーンの迫力が凄かった!
爆発してから忘れた頃に爆発音や爆風が襲ってくるシーンが印象的。

ラストの地球が滅亡するかの映像にメッセージ性を感じる。

観て良かったと思えた作品。

関係ないけどつい最近、コバルト60が発するチェレンコフ光を実際に見れた事を思い出したした( ´∀`)

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イゲ

3.5オッペンハイマーが抱えたものを描いた作品

2024年3月31日
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IMAXレーザーGTで見る映像、震えるような音響体験は圧巻だったけど、このスクリーンなら本作よりたぶんDUNEのほうが良さを体感出来ただろうなぁって感じ。

内容に関してはやはり被爆国で暮らす人としてはお気楽な事は言えないなぁって作品。

とにかく原爆はもう現実にあり、投下された事実から地続きの世界に生きていることはしっかりと受け止める必要はあるなと感じた。

もしオッペンハイマーがいなかったら科学者になっていなかったら、今原爆は生まれてないのかな?それともやはり誰かが作れる事に気がついてしまうのかな…?とか考えたらしながら見てました。
被人道的だからやらないだけで、今でもこう言う恐ろしい発見とかってされてるのかな??

本作はあくまでも原爆の脅威とかではなくてオッペンハイマー自身、心境を映した作品なので、広島長崎の映像は描かれないってのもわからなくはないけど、やはりどんな残酷なものを作ってしまったのか、どんな結果を残してしまったのか、しっかり描いてこそのオッペンハイマーが抱えてしまったものの大きさが描けるのかなとも…
オッペンハイマー自身、科学者として見えてしまう悲惨なビジョンは描かれるが、ちょこっとなのでやるならエグいくらい描いて欲しかった。ノーランならやれるだろうに。

天才には天才の苦悩がある。
科学者というのもあるが、とにかくその実験の先が見えてしまっている、もちろん可能性だとしても他の人より鮮明に先の事が見えてしまっているのはある種1人でその恐怖を抱えなければいけない苦しさがあるんだろうなぁ。一方で恐ろしい発見だとしても、気がついてしまったら確かめたくもなるのが科学者なのかもしれない。

とりあえずこの作品内の特に終盤の話とかは一回では理解しきれなかったので、解説とかで補足しようと思う。

すごい何かを期待していた割には…といった感じだけど、3時間集中させるだけの何かはあった気がする。

日本人としては〜と言いたくもなるけど、
あくまでも1人の科学者を映した作品としてくらいで見るのが良いのかもしれない。
タイトルもオッペンハイマーなわけだし。
まぁ難しい題材だ。

本作ロバート・ダウニー・Jrがアカデミー賞助演男優賞受賞してたけど、なんかそこまで目立たなかったというか…もちろん活躍はしてるんだけど。うーん。好きな俳優なだけにちょっと寂しい感じでした。

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ごはん

4.0黒い雨と白いシーツ

2024年3月31日
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実は本作の原作になっている『アメリカン・プロメテウス』を、映画鑑賞前の予習用として、数ヶ月前に図書館から借りてこっそり読んでいた私。どうせノーランのことだから、原形をとどめないほどに(複雑に)脚色しているに違いないと予想したからである。しかしこのアカデミー7部門受賞作品を実際に拝見させていただくと、(かなりハショってはいるものの)ピューリッツァー賞受賞ノンフィクションにかなり忠実にえがかれており、私の素人予想は見事に外れたわけである。

映画前半のクライマックスはロスアラモス研究所におけるトリニティ原爆実験、うって変わって後半は、共産主義者として疑われたオッピーが原子保安委員会の公聴会に呼びだされ吊し上げにされる様が、原作同様克明に描写されている。科学者としての、あるいはユダヤ人としての使命感から、ハイゼンベルク率いるナチスドイツチームよりも先に原爆を開発しようとまとめ役に徹するオッピー。見事軍の要望に応え原爆を完成させるくだりは(日本人としては複雑な心境にはさせられるけれど)とてもドラマチックなのだ。

問題は映画後半、核の管理方法をめぐって対立したストロースの陰謀により、栄光の座から一転引きずり下ろされるくだりが、原作ノンフィクション同様かなり退屈なのである。3時間超えの長尺だけに、ここであえなく撃沈された方も多かったのではないだろうか。時系列をクロスさせて編集に工夫をこらしてはいたが、“原爆の父”とも呼ばれた男を狭っ苦しい小部屋で検事がねちっこく言葉責めする様子は、観ていてあまり気持ちのいいものではないのだ。

私は、この聴聞会のシーンと、通訳賭博関与についての大谷記者会見とが、重なって見えてしょうがなかったのだが、皆さんはどんな感想をお持ちになったのだろう。識者によると、大谷が莫大な契約金の9割を10年後に受けとるという、カリフォルニア州にとっては脱税に等しいその契約内容に事の発端があったとか。10年後大谷が他の州に移籍したり日本に帰国したりすれば、まるまる所得税をとりっぱぐれることに気づいたIRSが、躍起になって大谷周辺のアラを探し回ったというわけなのである。劇中オッピーに恥をかかされたストロースのように。

ギリシャ神話のプロメテウスはゼウスから“火”を盗んだ神として知られているが、もう一つ、未来を予測する能力の持ち主でもあったのだ。ノーラン曰く、本作に登場する一流の科学者たちは、俗にいわれる“ナイーブ”な科学バカなどではなく、原爆開発後その道徳的責任を問われ政治的に邪魔者扱いされることを、予めわかっていたというのだ。しかし、相対性理論を発見したアインシュタインも、量子論のボーアも、そして“原爆の父”オッペンハイマーもみな、新たな知識を手に入れた時それを知らないことには出来なかったのである。

たとえ地球全体を破壊する危険性があったとしても、周囲が核という“パンドラの匣”を閉じることを許さなかったのである。ロスアラモスの所長にオッピーをスカウトしたグローブス中将、「手が血で汚れたら洗えばいい」とオッピーにいい放ったトルーマン、原爆の何十倍という威力の水爆開発をやめようとしなかったテラー、オッピーの共産主義者的な動きに水をさしたローレンス、そして、オッペンハイマーという“名声”と結婚したアル中妻キティたちが、オッピーがナイーブな科学者にとどまることを決して許さなかったのである。

広島と長崎に原爆が投下された後、アインシュタインやボーアの予測通りオッピーにアカの嫌疑がかけられると、自ら“殉教者”としての道を選んだ。それがクリストファー・ノーランのオッピーに対する見方なのである。完成させた2つの原爆をロスアラモスから運び出す軍のトラックを寂しそうに見送るオッピー。もはやその使い道さえ詳しく知らされない開発者の姿は、ファイナルカットやネット配信の権利を配給会社に握られている映画監督の弱い立場と重ならないであろうか。2024年の映画賞を独占した本作ではあるが、イギリス人巨匠のコメントは極めて慎重で言葉少なであった。

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かなり悪いオヤジ

3.5思ってたのと違う

2024年3月31日
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アメリカ視点で原爆の父オッペンハイマーを描いた話。いや、もはやオッペンハイマー視点。時系列で描くのかと思ったら、公聴会から始まる変化球。(現在と過去同時進行)寝不足で観たら、いっぱい人が出てきて、場面が切り替わってこんがらがってきた。(なんとなくわかったので、楽しめました)オッペンハイマーが葛藤するシーンの表現は良かったよ。ロバート・ダウニー・Jrの悪役は新鮮で良い。クライマックスで畳み掛けるのはさすがです。

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mz