「物理学とは何んなのだろう」オッペンハイマー アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
物理学とは何んなのだろう
ロスアラモス研究所の科学者や職員が足を踏み鳴らしオッペンハイマーを迎え、広島への原爆投下を成功を讃えるシーンで思いがけず涙が溢れてしまった。だが、その涙は普段映画に感動して流す涙とは違い、日本人としての悔し涙、悲しみの涙だったのだと思う。
ヒットラーが死んだので、降伏しない日本に原爆を落とし戦争を終結させる。京都は日本の文化の象徴でいいところだから原爆は落とさない。
わからないことはないが、やるせない気分になります。
映画監督の李相日さんがレビューで「原爆投下後、オッペン・ハイマーがフィルム映像を見るシーン。そこで広島、長崎での実際の被害の様子が映し出されることはなく、映画はあくまで彼の苦悩にフォーカスしていく。オッペン・ハイマーは映像から目を背け、頑なに見ようとしない。見ようとしないオッペン・ハイマーの姿は、ある意味、見ようとしなかったアメリカの姿であり、その後を見ようとしない世界を暗示しているようでもあった」と言ってます。
原爆は戦争を終わらせたが、冷戦を始めさせたし、今日まで(これから先も)国、民族の対立、戦争、紛争は終わらない。核兵器という脅しの道具をチラつかせながら、。
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