「映画館で観てほしい」オッペンハイマー ももえもんさんの映画レビュー(感想・評価)
映画館で観てほしい
池袋グランドシネマIMAXにて鑑賞。
何から話せばいいのか、、たっぷりどっしりの3時間でした。
原爆という、言葉そのものがネガティブなイメージであるのにそこに引っ張られず、あくまでオッペンハイマーの主観、作り上げた科学者視点を貫いた映画となっていました。
映画を鑑賞する際、先入観を持たないよう前知識をあまり入れずに観ることが多いのですが、この映画は時代背景だけでも知っておけばよかったかなと思いました。
まずまず、怖い!!!本当に怖かった、、、。
1人では本当に辛かったかもしれない。それは観終わった後に感想を共有する相手が欲しい!という意味でも誰かと行くのをおすすめしたいです。
IMAXはすっごく音の振動がくる!!!
もう五感に響く恐怖がやってきました、、。
どなたかのレビューに、原爆の表現は弱かった、が、他国が思う原爆や核に対する考えを知ることができた、とありました。
原爆と関わりの深い日本に生まれて、小さい頃から戦争について学び、長崎や広島は修学旅行先でもよく選ばれます。
確かに、本物の核爆発はあんなものではないと思いますし、原爆投下後の被害は全く映されておらず、日本の被害が無かったかのようにも思います。
しかし、原爆に対して使用した国と、使用された国とでの捉え方はこんなものだろうと感じました。
対岸の火事です。(もうそんな規模ではないが)
これは原爆、戦争の話ではなく、あくまでもオッペンハイマーの物語でした。
そこが崩れなかったところが、私のように鑑賞後悶々と映画について考え、鑑賞後考察を見まくるのような、一回で終わらない映画であったと思います。
映画に対していろんな意見があると思いますが、どんな感想を持っても、みんなが「原爆」「戦争」「核」について関心を持ち、意見を交わし合うことにこの映画の意味を感じました。
広島や長崎の地名を知っている外国人はどのくらいいるのでしょうか?悲惨さは映されていなくとも、この映画をきっかけに耳に入るだけで原爆について知る大きな一歩だと思いました。
原爆に関する歴史があり、それを後世の私たちがどう感じるか?にノーラン監督は託して、反戦の気持ちを込めたと受け取りました。
祝賀会にて皮がめくれた女性を自分の娘にしたこと、人型の炭をオッペンハイマーに踏ませたこと、ここにぎゅっと原爆に対する悲しみ、苦しみを込めたんじゃないかなと思いました。
祝賀会で、本当にこれはみんな喜んでるの?と感じました。祝いの会なのにどんどん不安がつのっていく映像に(足音でつくる拍手のような音や、誰かが泣いていたり、吐いていたりなど)混乱しました。
これはオッペンハイマーが後悔や、自分に対する非難、原爆完成を道徳的に過ちだったと感じているシーンと聞きました。
原爆完成後、原爆の1000倍の威力がある水爆も続いて完成され、各国が保有するようになりました。
世界はいつでも自分たちで終わらされるものとなりました。
恐怖は映画の中だけでなく、それが今も続いていることにあります。
オッペンハイマーが原爆を作らずとも、遅かれ早かれこの現実になっていたのではとも思いますが。
知ることは怖いことだけど、1人でも多く核について知り、オッペンハイマーやアインシュタインが恐れていた未来にしないこと、それを繋げていくことが私たちの使命かなと感じます。
映画館でしっかり3時間観て、考えて欲しいという意味で、おすすめの映画となりました。
あーーーー言語化難しい!!!!自分の能力が!!
みなさんのレビュー素晴らしすぎる!!!!!
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宜しくお願いします。
本作、原爆の被爆国民である日本人としては、納得できる作品ではありません。それが戦争というものの恐ろしさ、残酷さなのだと思います。
原爆を作った人、使った加害国、被爆した被害国、それぞれの視点を描いた作品が作られることを願っています。
ー以上ー
娘にさせたことは、やはり考えがあったんでしょうね。
ただ、ケロイドの写真など、小さい頃から見続けていた者にとっては、やはり表現が弱いようにも感じました。
アメリカ人に拒絶させないという意図があったのかもしれませんね。