劇場公開日 2024年3月29日

「核に対する懸念、心配が恐怖になる」オッペンハイマー kobo-ojisanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0核に対する懸念、心配が恐怖になる

2024年5月2日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

大変見応えありました。3時間という長さを感じさせませんでした。
(でもさすがに、エンドロール途中でトイレに行くため出ました。)
原爆開発計画の掘り下げではなく、原爆開発に携わった主人公を掘り下げた作品です。
原爆投下に際して、オッペンハイマーやその他科学者や政治家の間でどれだけの議論があり、逡巡があったのかどうかという点は、とても気になるところですが、残念ながら作品の中ではそこがポイントではないと思いました。また、作品で描かれたものが事実かどうかはわかりません。ただ、オッペンハイマーの信じた真実を描いたのだと思います。
戦時下の開発競争、そして冷戦へと恐怖と危機がエスカレートしていく中で、各個人の選択はやむを得ない選択をしたのかも知れないが、その結果が破滅への道だということを思い知らされます。
まさに、プロメテウスの火だという言葉が沁みました。
二度と使わせない・使わないために、私たちはどう行動すればよいかを真剣に考えるようになる映画だと思います。

一方で、ゴジラと一緒に超兵器と自分自身を葬った芹沢博士の選択の理解が深まりました。

kobo-ojisan
トミーさんのコメント
2024年5月3日

ゴジラvsデストロイアでは葬ったはずの超兵器が、再び・・という設定でしたが、この辺をもっと掘り下げれば、第一作と並んで「オッペンハイマー」ヘのアンサーにもなり得たと思いました。

トミー