劇場公開日 2024年3月29日

「核について深く考えさせられる映画」オッペンハイマー きのこさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0核について深く考えさせられる映画

2024年4月15日
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悲しい

知的

難しい

科学技術の発展は、しばしば開けてはいけないパンドラの箱を開ける行為と表裏一体だと思います。
核に関して言えば、人間は核を利用するに至っていますが、核を完全に制御出来ていないという状態が、今も続いています。
核は、まさに自分たち自身を滅ぼしかねないパンドラの箱で、もしかしたら開発してはいけないものだったのかもしれません。
しかしながら、科学技術の発展は、人間にとって無くてはならないものであり、その発展させたいという欲求こそが、人間が人間たる所以なのかもしれません。
そんな事を、観たあとになんとなく思いました。
原爆の恐ろしさや悲惨さを直接的に描いていない映画だからこそ、核の恐怖というものをより感じました。
広島や長崎に落とされた原爆は、今となっては、その気になれば世界中何処でも落とすことが出来てしまう。
日本は唯一の被爆国ですが、どの国だって被爆国になり得ることをこの映画を観た人は、本当に実感すると思います。
遠い日本で過去に起こったことでは無く、過去が今でも続いて、それが世界に拡がっていることに。
オッペンハイマーは、感情の起伏があまり無く、殆ど表情で表現しないキャラクターであるにも関わらず、目で物語るキリアン・マーフィーの演技も素晴らしかったです。
途中、次々と登場する科学者の名前に不勉強のせいで混乱することはありましたが、本当に良い映画だと思いました。

きのこ
きのこさんのコメント
2024年4月27日

そうなんですね!
有り難うございます。
本当に難しい映画、、、
1回観ただけなので、もう1度観なきゃと思ってます。

きのこ
Mさんのコメント
2024年4月27日

オッペンハイマーが「トリニティ」という名前をつけたのには「ジョン・ダンの詩が頭にあった」と答えたことがあるそうです。

M
Mさんのコメント
2024年4月24日

パンドラの箱の話は、ほんとにその通りだと思いました。
「過去が今でも続いていて、それが拡がっている」
一旦開けてしまったパンドラの箱は、もう閉じることはできない、ということですよね。

M