「専門用語が多く、勿論日本語吹き替え版上映も無く、それでなくても登場...」オッペンハイマー ナイン・わんわんさんの映画レビュー(感想・評価)
専門用語が多く、勿論日本語吹き替え版上映も無く、それでなくても登場...
専門用語が多く、勿論日本語吹き替え版上映も無く、それでなくても登場人物が多くて、相変わらず時系列を崩した構成だが3時間掛けて丁寧に描いてくれているので集中して観ればそこまで難しくない。
オッペンハイマー視点がカラー、ストローズ視点がモノクロで描かれる。
それが親切で分かりやすい。
アクションシーンも無く、ド派手なシーンも少ないが音楽がいい。とにかく音楽が退屈させない為にずっと緊張感を出し続けている。
しかし寝不足の状態での鑑賞はNGで酒に強くない人はアルコールも避けよう。
個人的に最後まで見終わった直後にノーランの伝えたかった事が解った気がした。チラシの内側に16人の紹介が有るので それぐらいを抑えて、後は「赤狩り」の事を知らない人はサラッと勉強して観れば良いと思う。
そういえばノーランは子どもから「核爆弾の脅威よりも地球温暖化の方がより脅威だ」と聞いて、考えさせられたと言っていた。時代だろう。
オッピーとストローズの視点で全編描かれるからか「デーモン・コア事故」※は出て来なかった。せめてオッピーの耳に事故の話が入るシーン位はあるかと思ってた。
しかし、オッピーとの愛称があったとは。
※デーモン・コア:ロスアラモス国立研究所で実験中に誤って核分裂反応を発生させてしまい、大量の放射線を浴びたスローティン博士とダリアン博士の二人が急性放射線症候群で亡くなった事故。
プルトニウムの塊にはもともと「ルーファス」という愛称が付けられていたが事故以来デーモン・コア(悪魔のコア)と呼ばれるようになった。 IMAX 前から4列目
ノーラン監督のオッペンハイマーなら、劇場の大画面で観てみたいと思っていたのですが、うかつにも上映日を見逃してしまっていたり、本レビューにもありますが日本語吹き替えがないとのことで、積極的に赴くのは止めにしました。
たぶん、この監督の作品で字幕というのはけっこう辛いかなと思います。
もともと、わざと複雑にしているような作風の監督さんですから、映像はともかく話の筋的には好きになれないんですよね。それから、封切りが日本では遅れてしまったのも、こちらの気勢が削がれた一因であろうと思います。遅れて上映するくらいなら、その時間を使って日本語吹き替え版を作ればいいのにと。
なので、本作は自宅にて鑑賞することになるかと思います。