劇場公開日 2024年3月29日

「アメリカ映画で原爆を作った事を後悔する初の作品!」オッペンハイマー お主ナトゥはご存じか2世さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アメリカ映画で原爆を作った事を後悔する初の作品!

2024年3月30日
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日本人ならではの特殊な感情での鑑賞になる内容でここから本題に入りたいと思います。
実験の時のカウントダウンの緊迫状態からの静寂! からの爆風!
無音なのが怖いって思わせるのは中々の表現方法ですし(普通は効果音で怖がらせるので逆のやり方なんですね)あのシーンがかなり強烈でした!
ノーラン作品だけあって内容以上に映像やカット割りや編集や音響などの見所が沢山あるんだけどそこを抜きに内容のみでの鑑賞だとつまらないとは思いますね。(会話だけの作品なのにわざわざIMAXだし初の白黒IMAXのシーンの為にわざわざ開発してまで白黒でIMAX撮影するとか!ノーラン作品の合う合わないが極端になる原因だったりするんすよねー スピルバーグみたいに万人受け一切しない超変人の手法で超大作とか作るから笑)
その後のキノコ雲を見て自分は実験の成功の感動なんかあるわけないし嬉しいでも無い複雑な感情で分かってはいるけどあーあ!成功かよ!!ってなりました、ノーラン作品の中でも時系列は相変わらずバラバラだけど比較的分かりやすい内容ですが白黒とカラーの二つの時間軸とアインシュタインと会う場面と公聴会の4つの時間があったけど自分は白黒のほうが新しい時代のシーンだったりするんだけどノーランらしいなあで済む話ですね。
登場人物が多くて名前と把握が難しいからそこが今回の個人ごとの難易度の数値になって来ますね!あと編集でアカデミー賞取るのも納得なくらい時系列以上に超複雑な編集をしていて(見ていて編集よくやったなコレって思いながら見るシーンが何ヶ所もありました)凄いと思ったのとその場面に合わせて曲が恐ろしいくらい的確に入っていて(人によってはうるせえよくらいの場面もまあまあありました)作曲でアカデミー賞も納得ですし音響も相当凄くて劇場の椅子が揺れるくらいの音圧で強烈でした!(自分はノーラン作品の音響効果が100%で直撃する身体で音響効果で心拍数上がって来たりするので見て居て普通の人以上に体感レベルが高いのでUSJのアトラクションみたいに感じる得する体質なんです笑)
あと修行かよって思ったんですがセリフだらけ過ぎて字幕の切り替わりがまあまあ速くて二回くらい字幕を全部読み終わる前に次に切り変わる所があって笑ってしまいました(字幕をひたすら必死に読みに劇場に来てるような感じになっててハッキリ言って画面なんてほぼ見てませんから笑 これ後に吹き替えとかで見たらこんなシーンあったっけ?ってなると思います笑笑)
キャスティングもビックリするくらい豪華でみんなキャラ立ちしていて良かったし(マットデイモンも良かったしジョシュも良い感じのオッさんになってたしターミネーターのジョンコナーの人の尋問の時の圧迫感も良かったしアイアンマンは後半のあの感じ最高だったなあ!
とはいえオッペンの最初のイキイキした感じからの後半の病んでおじいちゃんみたいになるのも良かったです!ラミマレックも良かったですね)
アカデミーの作品賞や監督賞の受賞に関しては色々と政治的な理由を言ってる方居ますが自分はよく知らんから普通に良かったねとしかおもいませんでした。
観ても居ないで批判するやつとか居ますが決して原爆肯定作品じゃ無いしオッペンは不器用で人としてクズだけど頭の中で原爆のイメージが出来ている超人で(とはいえ結局は超優秀な科学者を見極めて集める才能があった)作った事によるリスクもある程度わかってる上で開発してるけどそれ以上に科学者としての好奇心が勝ってしまい道を踏み外すというか悪用されてしまう話ではあるんだけど(署名してないとかどこに原爆落とすのか決める会議で辞めろって発言出来るタイミングはあったのにしなかったし色々とダメな選択してる)結局後悔してるんだよねー(完成したらオッペンさんお疲れ様ですあとは軍で勝手にやるのでバイバイってのが怖いです)世界で唯一の被爆国ならではの見方が出来る訳ですし見る価値はあると思いますよ。
自分はノーラン作品はフォロウィングとメメント以外オール劇場で観ているノーラン信者(IMAX作品は全部IMAXで鑑賞)なので当然楽しめましたがインターステラーが別格に一位ですがその次のダークナイトレベルでオッペンは良かったしあのラストで色々考えさせられますし余韻が半端ないですよ!(ラスト最悪なシナリオの妄想映像で終わる時も感動でもなんでもない言葉にしようのない感情になったし)
あとIMAXの話ですがこの作品IMAXカメラで撮影されているので通常のスクリーンの4割大きい画面サイズでの撮影なので通常のスクリーンだと単純に上下が4割カットされていますので本来の撮影された絵の4割が削られるしほとんど会話で恩恵が無いから通常スクリーンでいいって言う人居ますがそんな事無いですし音響も相当凄いのでIMAXでなるべく見たほうが良いです(とはいえ近隣にIMAXスクリーンが無い人も多いからそれはしょうがないですが!)
しかしアナログ大好きノーランパイセンどうやって爆発シーンとか脳内の核融合とか撮ったん?
あとこの作品4時間くらいの内容を詰めに詰めて3時間にしてるのがビックリだし(情報量が異様に多いし登場人物アホみたいに多いのに紹介すら無いのはビックリ)
 実験成功した時にみんな喜んでましたが日本人はあのシーンで1ミリ足りとも実験成功が嬉しく無いし感情が複雑で言いようがありませんね!
今回オッペンのシーンはあくまでオッペンの主観映像のみなのでオッペンの見てない場面のシーンが無いから原爆投下の場面もルール上ある訳ないんですが自分は全く問題だと思って無くて無いからダメで面白く無い理論では全くありません!
あと不謹慎な表現にはなるんですが自分は気持ちのダメージこそありましたが大量に居る登場人物で難しい会話の話だったけどそれを楽しめたって感覚はあります。
パンフレットですが見た目がめちゃくちゃ良くてジャケ買いしたくなるくらい表紙が良いし厚くて活字も多くて色々と説明とインタビューも多く載っていて買う価値ありますよ!(1200円てまあまあの値段ですね)
この作品自分は何故か相当精神的ダメージが大きくてノーラン作品好きっての含めて今のところ今年見た作品ではダントツで1番の作品です(会話だけの作品なのに体感時間90分くらいって感覚で集中して見てました)最初のアインシュタインとの会話(このシーン原爆が落ちて二年後の場面なので映画の始まりがそもそも原爆落ちた後の場面から映画が始まってますが説明無いから分かる訳無いんですよこれが)で何を言ってたかを秘密にして最後にそこで何の会話をしてたのかを見せて最後のオッペンのあの言葉で終わるとか嫌でも余韻になりますよ(ノーランて終わらせ方が天才的で厳密に言うと最後のシーンが必ずしも作品の本当のラストじゃないパターンもありますしインセプション ダークナイト メメント テネット インターステラーとかラストを見て思うんだけど1番最初にオチを決めてからストーリー作ってますよね!シナリオ考えて最後にコレにするかって考えであのオチになる訳ないですよ)
あとノーランて映画作る時に役者や製作者のみんなに色々説明するんだけど時間軸と構成が複雑過ぎて???になるらしく正にこの作品のオッペンそのものだったりするんです、結局自分を投影してるんやろな!
最後に参考までに ノーランて時間の歪め方が凄くてなんなの?って思ってたんですが小さい頃にマンガを最後から初めに読んで最後に最初にたどりつく読み方をしていて(時間の概念がそもそもおかしいです)その発想が映画に取り込まれるからこんな見た事無い構成になるんでしょうね。
最後に自分はジェームズワンちゃんとノーランパイセンは全作品ハズレ無いと思い込んでる人で自分のメインの畑はホラー映画だったりするのでノーランがホラーを作って公開されて見た時が 後悔無く死ねるタイミングになのでそれまでは絶対に頑張って生きます笑

お主ナトゥはご存じか2世
トミーさんのコメント
2024年3月31日

コメントありがとうございます。
最後のマンガの読み方、「メメント」ですか?確かに自分の中では、かっちり決めている作り手なんでしょうね。

トミー
トミーさんのコメント
2024年3月30日

共感ありがとうございます。
極力熱を出さないように心がけた造りから、すぐに感想が出て来ませんでした。我々はどういう結果になったか知ってるので、聴聞会では勝手な事言うな! って感じでした。

トミー