劇場公開日 2024年3月29日

「プロメテウスは神から火を盗んで人間に与えた、そして、、。」オッペンハイマー 大吉さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0プロメテウスは神から火を盗んで人間に与えた、そして、、。

2024年3月29日
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鑑賞方法:映画館

二回目鑑賞。

キリアン・マーフィー演じるオッペンハイマー。
ロバート・ダウニーJr.演じるルイス・ストローズ。
戦後、二人になされた尋問(?)によって進んでいく。

最初、置いていかれそうになったが、ロスアラモスに研究者たちを集め出したあたりから、どんどん惹きつけられて、駆け足のように3時間が過ぎていった。

日本で公開されるかどうか心配していたが、原子爆弾を扱った内容であるからこそ、公開すべきだと思う。
ただしかし、実験が成功して喜んでいるところから広島に爆弾が投下されるあたりは、観ていてきついものがある。映画の出来不出来、内容と関係なく涙が出てきた。
広島や長崎、被爆者の方々は見ていられないだろうとは思う。

物理学300年の集大成が大量破壊兵器か。

科学者、軍人、政治家、皆実在の人物だろう。アメリカの俳優の層の厚さには関心させられる。みんなそれらしく見える。
アインシュタインはミスター・ローレンスだったな。久しぶりに見た。
フローレンス・ピューは裸になる必要あっただろうか。

40年近く前、バークレーのある教会では毎年8月になるとヒロシマ・メモリアル・サービスを行っていた。
日本から来ている若者ということで少しコメントさせられたそのサービスが終わると、1人の老人が近寄ってきて私の手を取って深々と頭を下げた。付き添っていた息子さんが、父はアトミック・ボンブの開発に携わっていました。父も私たち家族もずっと苦しんでいます。と語ってくれたことを思い出しました。
きっとあの老人も当時、ロスアラモスにいたんだろう。

賛否はあるだろうが、ひとりでも多くの人に観てほしい作品だと思います。

二回目鑑賞。
春休みにも関わらずイオンシネマ津南では終日一番大きなスクリーンULTIRA VIVE AUDIOで上映してくれている。
日本ではヒットしそうにないだろうし、来週には小さなスクリーンに移りそうだから、初日IMAXで観てからまだ4日しか経っていないけれど二回目の鑑賞。
初回の鑑賞ではついていくのに精一杯だったので、パンフレット読んでロバート・ダウニーJ rが演じたストローズのことや時系列、人間関係などを確認。
ストーリーがわかっていても、いやわかっているからこそか、とても面白く三時間が少しも長く感じなかった。
二回、三回と観るたびに面白さが増してくる作品だと思う。それほど良く作り込まれているんだろう。
フローレンス・ピューの裸必要あったか疑問に思ってたけど、彼女のオッピー目的で二回、三回と観に行く人がいれば、ある意味必要だったのかも。
(フローレンス・ピューのオッピーが目的ではないけど、なければ二回目観に行ってないかもしれない)

来週もまだ音響の良いスクリーンで上映していたら、また観に行くだろう。

大吉
クリストフさんのコメント
2024年4月18日

オッピー大事ですよ🤣

クリストフ
こころさんのコメント
2024年4月11日

大吉さん
バークレーの教会でそのような体験をされたのですね。その方もずっと抱えて生きて来られたという事ですよね。

こころ
小町さんのコメント
2024年4月4日

共感とコメントありがとうございます。
オッペンハイマーの後悔が広島と長崎の犠牲者への後悔だと少しは救われた気持ちになれるのかなとも思いましたが、そんな簡単ではないですね。
でもあの後悔にガッカリというか虚しさを感じました。
そこじゃない!っていうか。

小町
たかなさんのコメント
2024年4月3日

プロメテウスはスタートからいきなり胸に刺さりましたねー。それにしても短期間に3時間を2回、、確かにそれくらい見入ってしまう映画です。また私も見ちゃいそうです笑

たかな
NOBUさんのコメント
2024年4月2日

今晩は
 今作を2度観たんですね。序でに、大吉さん、名古屋の方なんですね。ニアミスしているかもしれませんね。
 伏見ミリオン座で、ど真ん中の少し前で踏ん反り帰っている短髪の目つきが鋭い男が居たらそれは、私です。
 今作は、最初3H上映という事で、一応体調を整え観ましたが、面白くって体感2時間ちょっとでした。
 只、拙レビューにも書いた通り、近代アメリカ史(特にレッドパージ)や原発や水爆に関するリテラシーが無いと、キツイかもなとは思いました。
 私は、一回見て満足しましたね。では。

NOBU
レントさんのコメント
2024年4月2日

聴聞会での幻想的な濡れ場シーンとか含めてピューのヌードシーンは私は必要ないかなと思いました。夫婦愛がメインの話でもないと思うので。

レント
sow_miyaさんのコメント
2024年4月1日

大吉さん、コメントありがとうございました。
同じように思っている人がいるとうれしいものですね(^^)
またよろしくお願いします。

sow_miya
ピッポさんのコメント
2024年3月31日

『原子爆弾を扱った内容だからこそ公開すべき』
まさにその通りです。大手配給が忖度するのは如何なものか!

ピッポ
おじゃるさんのコメント
2024年3月30日

共感&コメントありがとうございます。
なかなか難しい作品でしたが、みなさんのレビューのおかげで、少しずつ理解が深まってきました。

おじゃる
ニコさんのコメント
2024年3月30日

フローレンス・ピューの裸……同感です。
あの2人の逢引きシーン、情感もへったくれもなくて記号的で、あの場面だけは苦笑いでした。
監督はああいう描写苦手なんですかね。

ニコ
あんちゃんさんのコメント
2024年3月30日

共感ありがとうございます。
>フローレンス・ピューは脱ぐ必要あったのだろうか。
まさにその通り。元々濡れ場はそれほど多くない監督なのに、この映画のフローレンスは出演シーン全てでヌードです。何かの罰か?
特段、重要な役でもないのでおっぱいの出し損ですね。

あんちゃん
トミーさんのコメント
2024年3月29日

共感ありがとうございます。
日本に生まれた我々は、実験が成功した後どうなるのか知っているので流石に辛いですよね。ただ実験迄は科学者たちも“仕事”を完成させようと一つになっていたのには肯けたのでさほど嫌悪感は湧きませんでした。むしろキツかったのは掌返しの戦後、戦争が終わったばかりなのに新たな仮想敵国をこしらえる所からどんどんエスカレートしていく・・
インドの古典は核兵器に言及してるそうなので、ピューとのカラミは意味深なのかも。

トミー
ibtさんのコメント
2024年3月29日

今晩は。プロメテウスから始まったので、最初???でしたが、なるほど、縛られたプロメテウスの話をそのまま解釈するか、盗んだ火を科学技術と喩えるか、その両方を描いていましたね。
私は映画を観ているというより、哲学書を見せられているような感覚でした。ニーチェが言うように、哲学とは難しい言葉を難しく表現する。
まさにこの作品も敢えてわかりにくくしているように感じました。

ibt
Mさんのコメント
2024年3月29日

貴重な体験をされていたのですね。
数年前、オバマ大統領が広島を訪問した時の写真を思い出しました。

M