「牧野の講義は面白かったなあ」青春ジャック 止められるか、俺たちを2 ばとーさんの映画レビュー(感想・評価)
牧野の講義は面白かったなあ
若松孝二が名古屋にひらいた映画館「しねますこーれ」を中心とした群像劇。
ということで、名古屋で生まれ育ち、河合塾で当時の名物講師「現国の牧野」の講義をナマで聞いたことがある世代としては大いにハマる映画だった。 ちなみに木全(きまた)姓ー愛知ローカルでわりといる姓ーの親類もいる。
逆にそういった思い入れがないと、入りこみにくい、やや普遍性には欠ける映画。(いや、面白いけど) ただ若松本人に焦点をあてて、過激なつくりの前作よりは呑み込みやすい。
名古屋が舞台のわりに、ひとびとの会話の名古屋弁成分がちょっと薄かったのは気になった。
井浦は前作に続き、個性的なべらんめいの若松孝二を魅力的に演じていてとてもよかった。
東出は主役よりも、準主役か脇にまわるとおとなしめなキャラクターがハマる気がする。ただし脇だとあの長身が目立ちすぎるかなあ。本作でも井浦との2ショットを除き、他の役者さんと並んだショットは前屈み気味で身長差を小さく見せていたように思えた。
河合塾の牧野の講義は、映画で描かれていたとおり、ビール片手で脱線のし放題。教室には生徒が溢れていた。成田闘争でカブトムシ(機動隊員のこと)相手に丁々発止やりあったこととか、機動隊のバスに火炎瓶で炎上させるにはどこを狙うかなんてアブナイはなしをしてました。現代のポリコレ社会では想像もできないだろうけど。
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