ナポレオンのレビュー・感想・評価
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だんだんナポレオンらしくなるホアキンとド迫力の戦場シーンが見どころ
158分と尺は長めだが、ナポレオンの初期の活躍から彼の死まで網羅するとあって、物語はさくさく進む。
序盤の20代半ばのナポレオンを49歳のホアキン・フェニックスが演じるのを見て、NHK大河ドラマ序盤の若作り主人公を見るような気分になった。トゥーロンの戦いで見せた、どこか怯えるようなぎこちなさで若さを表現していることは伝わってきた。
戦の経験を積み歳を重ねるにつれ、徐々にホアキンがナポレオンに馴染んでくる。
全体的にはどちらかというと、ナポレオンの歴史上の功罪よりも彼とジョゼフィーヌの関係が物語の軸になっている。
シャギーなショートとしどけないドレス姿で登場するバネッサ・カービーが印象的だ。ナポレオンを自宅に呼び寄せ、ドレスの裾をたくし上げて誘惑するシーンには彼女の野心や蠱惑的な魅力を感じる。ナポレオンと再婚してすぐ若い男と浮気をするなど、よくも悪くも自由な女性だ。バネッサにこういう女性像はハマり役。
しかしそんな彼女も、子供が出来ない体と分かると離婚に応じざるを得なかった。皇帝となったナポレオンとの婚姻によって社会から課された世継ぎを産むという義務が、もはやふたりの間の愛情より優先されるべきものになっていた。
ナポレオンが、マリ・ルイーズとの間に生まれた子をジョゼフィーヌに見せる場面はとても残酷だ。理不尽な離縁に耐え、自分には産めないナポレオンの子供を見せられて心に傷を負った彼女からは、若い頃の奔放さはすっかり失われていた。フィクションなら彼女のようなキャラクターには終盤まで活発に行動する姿勢を貫いてもらったほうが面白いが、史実なので仕方ない。
一方のナポレオン。戦場で指揮をする姿は経験を積むにつれ威厳を増してゆくが、プライベートでの喜怒哀楽はいつまでも人間臭い。
筆まめな彼は生涯で75,000通もの手紙を書いたといい、そのほとんどがジョゼフィーヌ宛てだったそうだ。
(映画では最後にその手紙が盗まれているが、現在そのうち3通が現存しており、うち1通が2007年にクリスティーズで27万6千ポンド(当時のレートで約6800万円)で落札されている)
浮気を責め離婚を伝える手紙がイギリス軍に見つかってメディアに晒されたりと、ジョゼフィーヌに執着して恥ずかしい展開になったりするところ、共依存っぽくもある彼女との関係などは名指揮官、皇帝という立場からくる威厳あるイメージとはほど遠く、その一面だけ見ると自分の周りにもいそうなある種の身近さを感じる。
そんなナポレオンのプライベート描写以上のインパクトがあったのは、戦闘の描写だ。VFXも使っているとはいえ、どうやって撮ったんだ?と思ってしまう圧巻のシーンが目白押し。
序盤、マリー・アントワネットのギロチンシーンや大砲を撃ち込まれて血まみれになる群衆の様子など、先日公開された「首」を連想させるエグめの描写が散りばめられる。軍隊の戦闘も大勢の兵士が入り乱れる中、よく見ると出血や死体の描写までなかなか細かい。
パンフレットによると、大勢の歩兵を演じる俳優たちには軍事アドバイザーがナポレオン時代の歩兵や砲手としての訓練を施したそうだ。アウステルリッツの戦いのシーンでは、200〜300エーカー(東京ドーム17〜26個分)の野原を掘って広大な凍結湖をいちから作ったという。CG全盛時代にそこまでするとはすごい。
また、騎馬隊などお馬さんの活躍が素晴らしい本作。極力本物の馬を使っているそうだが、生身の馬では難しいシーンは「機械の馬」を使っている。
ナポレオンの騎乗する馬が大砲で撃たれる衝撃的なシーンは機械の馬、VFX、特殊効果などのハイブリッドで作り出された。氷結湖に沈む馬も機械の馬だそうだ。ご安心ください。
史実の描写がハイテンポで進む中、クライマックスのワーテルローの戦いは戦略面も含めて戦いの様子がじっくりと描かれ、歴史に詳しくなくても見応えがある。
騎馬隊が一斉に大地を駆ける時のこちらの胸まで震わせる地鳴り、2頭の馬を駆って敵陣の様子を知らせる斥候兵、隙間なく隊列を組んで前進し、方形に陣を組んでナポレオン軍を手こずらせるイギリス軍歩兵。このシーンだけでも映画館で観た甲斐を十二分に感じる贅沢な場面だった。
観終わって振り返ると、物語自体は駆け足で史実を追ったなあという後味しか残らないので、映像のスケールの割に若干物足りなさはある。
年齢的に無理目のルックスからだんだんナポレオンらしくなるホアキンと、騎馬たっぷりのド迫力戦闘シーンを楽しむ映画だろう。
余談
本作のように、非英語圏が舞台の物語を英語の台詞で描く映画は山ほどあるが、個人的にはあまり気にしないことにしている。アメリカは字幕が好まれない傾向にあり、それには移民が多いことに起因する観客の識字率の問題などの背景があるのだろう。
アメリカの観客を念頭に置いて、主に非フランス人俳優を使う(タハール・ラヒムはフランス人だが)映画を撮るのに、わざわざフランス語で喋らせて好まれない字幕を付ける、というこだわりへの需要は、アメリカでは少ないということだと推測する。
創作として見るならあり
これがフランス人や歴史好きから批判されるのが良く分かる。
とにかくナポレオンの私生活や欠点ばかりを強調していて、なぜこの人物がフランスで未だに人気がある理由などに全く焦点が当たらない。
戦闘もナポレオンの生涯では欠かせない重要な戦闘がほとんどカットされていて、なんだかよく分からない内に敗北シーンに切り替わるのが非常に残念。
ナポレオンの優秀な将軍達もほぼモブキャラ化していて、誰が誰なのか分からない内に映画が終わってしまう。
また、ピラミッドの戦いのシーンで、フランス軍がピラミッドに砲撃するシーンやマリーアントワネットの処刑にナポレオンが立ち会ってるシーンなど、歴史的に不正確なところが目立つので、これから見る人はこれを創作としてみた方が良いかもしれない。
歴史に詳しいわけではない素人目線での鑑賞
何度か劇場で予告を観ていて興味があったので鑑賞。
序盤でいきなりギロチン処刑のシーンがあって「おおっ!」と少し期待値が上がったのだけれど、肝心の首を飛ばすカットは映されておらず、その後落ちた首を掲げるところはあったものの、チープな作り物感が出ていていきなりガッカリした。
これだけの大作なのだからもう少しリアルにできなかったのかと。
当たり前なのかもしれないが、何かと戦争のカットが多く「またか・・・」と少し退屈した。
あと、2回ほどパンパンするシーンがあって個人的にちょっと不快だった。
壮大ではあったけれど、心に残る何かはなかった。
偶像ではない人間の彼
ナポレオンという人物の独善的な愛情と野望、そして尽きることのない欲望の行き着く先を客観的視点で描ききる。
そしてナポレオンという人物を英雄という偶像ではなく人間として描くことが良かった。
彼の生きた時代(18世紀末のヨーロッパ)を知るには教科書を読むよりこの作品の方が入ってくる。
英雄か悪魔か
砲兵の運用術に優れ、群雄割拠の勢いで一刻の皇帝まで上り詰めた男。
自らの才を運命として国を愛したが、晩年に追放され孤島で最期を迎える。
史実を追いながら彼の人間性を挑戦的に描いているが、ラストシーンでの脚本の主張が強く少し興が覚めてしまった。
一つの解釈として無しではないのか。
一番の驚きはこの作品のレートがPG12という事。
大河ドラマとして面白かった。
戦争シーンが迫力があって、大河ドラマとして面白かったです。
でも、個人的にスプラッタ注意作品です。
フランス革命からナポレオン帝政から王政復古って展開が早くて良く分からなかったので一つのストーリーで見ることが出来てこの時代への理解が深まりました。
ただ、日本人からすると、当時の世界情勢の説明が全くないのである程度の歴史の知識がないと展開が早すぎてついていけないと思う。
秀吉の人生を2時間にまとめるとこうなるのかなという感じ。
ヨーロッパ文化の人からすると、ナポレオンの人生なんて常識なのだろう。日本人が桶狭間の戦いも関ヶ原の戦いも常識なようなものかと。
高校の世界史の先生がナポレオンが勝利をしていった要因の一つに、市民による軍がナポレオンを支持し士気が高かったって言っていて何を言っているのか、さっぱり分からなかった。そんなもの王様が率いてもおんなじだろうと。
でもこの映画を見て、王政下の市民は身分が異なって半分奴隷みたいなものだったのが、自分と同じ市民のナポレオンが自分達のために自分達と共に戦っている。自分達も自分の意志で生きて戦えるってという感じだったのかなと腑に落ちた。
人間がまとまるには象徴が大事って言われるけど、ナポレオンは自分を象徴として形づくり、その力を振るう能力が高かったんだなぁと強く思った。
アウステルリッツの戦いは冬のロシアでの戦争で、とても寒そうな中、伏兵を配置するって無茶苦茶で凄い。ナポレオンの軍は士気が高いとはこういうことかと感動しちゃった。
ナポレオンが廃墟のようなモスクワに進軍する時の絶望感。ロシア皇帝にとって民衆なんて奴隷のようなものなんだなと感じた。それなのにロシア皇帝はめっちゃ賢そうでおしゃれなのが不気味。
ワーテルローの戦いなんて相手を破るために自軍をすり潰ししていて、第一次世界大戦に近づいていっている感じがドキドキした。
私生活でのナポレオンは粗野で面白みがなくて切ない。ナポレオンとのsex中にジョセフィーネがすっと真顔になって、あー面倒くさいって顔してるのが辛いなぁと。
ジョセフィーネの不倫相手がナポレオンを嫉妬してるっぽいのも。
ナポレオンにとって本当に大事な女性だったんだろうな。理解者と離れると不幸になっちゃうのか。フランスっぽい。明の洪武帝もそうだけど。
単なる英雄譚ではない。狂気の時代が生んだ皇帝の話。
私は春秋戦国時代、漢楚の戦い、三国志が好きで、
軍師、将軍、謀臣、そういう類のことを話すのが
とても好きだ。韓信、楽毅の話を何度見たことか。
フランスの歴史は全然知らず、
軽騎兵を上手く使ったと言われてるナポレオンの戦術に
興味があり、映画館に足を運んだわけだが、
鑑賞後、とても、そんな話をする気になれなかった。
騎兵を活かすために、歩兵で壁を作り。
ある程度、射撃させ、歩兵同士が接敵してからの突撃。
歩兵は大砲、射撃、狙撃をもろに受け、
小枝のように折れ、破壊される。
それでも、太鼓が止むまで前進を続ける。
それが軍律であり、絶対だから。
両者、大量の屍の山を築いても、
トップがワインを飲み交わし、
笑いながら次の戦争を考え、
さらに戦いへと国民を引っ張っていく。
途中、吐きそうになった。
なぜ、命がこんなにも軽く扱われるのか、
貴族とは、王族とは、軍の上層部とは、
そんなにも尊いのか?国民を何だとおもってるのか?
最後の最後まで、戦いに導くこの人たちは
本当に英雄なのだろうか。
何に対して万歳してるだ、この人たちは。
勝利って何なんだ。。。
戦争が命の奪い合いであることや、
狂気に満ちた時代のリアルな描写は
私に色々なことを考えさせてくれた。
また、韓の張良のように鮮やかに去ることが、
どれほど難しいことか、人の引き際の
大事さのようなものを、改めて考えさせてくれた。
ナポレオンの最後の言葉も、印象的だった。
彼は何を夢見たのだろう。それは得られたのだろうか。
そして、伴侶というのは偉大な存在と言わざるを得ない。
映像がハイクオリティ 人の死とエロシーンが生々しい
映像のクオリティがとても高かった。
特にアウステルリッツの戦いの描写には、恐怖を覚えた。
歴史のお勉強として「アウステルリッツの戦い」という名前は知っていても、それ以上何かを思ったことはこれまでなかった。
だが、この映画は何が正しいだとか何が悪だとかを語らず、淡々とナポレオン(またはナポレオンの敵方)の戦略で戦局が進み、兵士が死んでいく様を生々しく描写しているため、自分もこの時代に生まれ兵士となっていたら、このように駒として動き、死ぬのかと、苦しく感じた。
「祖国のために死んだ勇敢な兵士たち」「戦争の悲しさ」などのメッセージ性にフォーカスせずに描いているため、余計に生々しく映った。
また、エロシーンがとにかく生々しく、スケベで、お下品だった。(良い意味で)
局部が映っているとかそういった生々しさではないのだが、なんというかリアルなスケベおじさんの迫り方で、観ていてムズムズした。
映画館の隣の席が若いカップルだったため、なんとなく気まずい気持ちになった。
「フランス、陸軍、ジョセフィーヌ」
ナポレオンの最期の言葉として有名だが、この映画は偏りなくそれぞれをしっかりと描いている。
そのため、映画に何か一つの強いメッセージ性だったり、派手な見せ場を求める人にはきっと向かないだろうと思った。退屈だと感じる人も多いんじゃないかと思う。
私も個人的には良い映画だと思ったが、人に薦めるには言葉が見つからないなと感じた。
リドリー・スコットには男女の愛憎劇は向いてない
この映画には2つの側面がある。1つは、度々劇中で繰り返される"I'm nothing without you"というセリフに象徴される男女の愛憎劇である。もう1つは、スペクタクルな戦争映画である。この映画はどちらかに焦点を当てるべきであった。もちろんリドリー・スコットが焦点を当てるべきなのは、後者の戦争映画としての側面である。男女の愛憎劇としては、特にその前半は『ジョゼフィーヌと犬の僕』というタイトルが思い浮かぶような下品なギャグ映画にしか思えない。リドリー・スコットには男女の愛憎劇は向いていない。
この映画は、(ジョゼフィーヌと離婚してからの)戦争映画としての側面がやはり面白い。中盤のアウステルリッツの戦い、モスクワ遠征、エルバ島からの帰還、そしてワーテルローの戦いはリドリー・スコットの面目躍如である。特にエルバ島から帰還したナポレオンが兵士たちに語り掛けるシーンで初めてナポレオンのカリスマ性を感じた。問題はこの映画ではそのシーンしか、ナポレオンの偉大さを感じられなかったことである。
フランス人がこの映画に低評価を与えるのは当然であろう。イギリス人ならワーテルローの戦いでのイギリス軍の勇敢さと規律正しさに気分をよくするだろう。日本人なら...やっぱり豊臣秀吉とくらべるかなぁ。ジョゼフィーヌは北政所か。フランス人女性と日本人女性の気質の違いがよく分かる。
皇帝だった男の性活と恥部と皮肉
ソニーピクチャーズ(旧コロンビアピクチャーズ)とアップルスタジオによる作品という所に時代を感じずにはいられませんが、アップルの映像コンテンツが弱い理由が垣間見れた気がします。
迫力ある戦闘シーンがこの作品の最大の見せ場で、背景にあるナポレオン・ボナパルトのナニを見せたのかを考えると★3.0以上をつける事を躊躇わせる内容でした。
その他に評価すべきは冒頭のマリー・アントワネットのギロチンで生首を掲げる姿に鬱憤をぶつけるように笑う醜悪な民主主義の皮肉が分かりやすく描かれている所くらいでしょうか。
ジョゼフィーヌに一目惚れして、没収された亡き夫の形見のサーベルを返して欲しいと息子をナポレオンを使わせる際にどのサーベルか分からない中で特徴も聞いていない一本を選んだのかも語られず、スカートをたくし上げ誘惑し、結婚後は戦地からのナポレオンの手紙をことごとくスルーして浮気…言わせた言葉で結婚をして戴冠式を迎え、犬の交尾のごとく腰を振り撒くる…情熱のない情事だけを見せられる中盤まで果たして何を見せられているのかと思わずにはいられませんでした。
ナポレオンのジョゼフィーヌへの恋慕は史実で27年で75,000通以上に及んだという話は有名ですが、当時はそんなものだったのかも知れませんが、多忙な皇帝は腰を振り撒くる露骨な描写には愛を感じませんでした。
ロベス・ピエールの恐怖政治もその背景もすっ飛ばし、中盤まではフランス映画のようなご都合主義の眠くなるような男の嫉妬と見苦しさ。
ナポレオンが大敗を喫したトラファルガー海戦(ネルソン)も出てこなかったのも寂しいです。
年齢は問題ではないと41歳で結婚したマリー・ルイーズ(23歳)との間にあっさり子供が産まれ、そこから転落を始めてからがようやく見応えのある戦闘シーンへ。
雨中のワーテルローの戦いでカメラに飛んだ雨粒を修正もせず公開するのは手抜き以外の何物でもなく、これだけで★1.0は減点に値します。
さて、この作品で描きたかった事は「皇帝」が権力を維持できず、勝てると踏んだ闘いで負けて皇帝でなくなった時に情事や私生活の恥部を生々しく赤裸々に世界に暴露されるという某国の権力者への脅しのような話になったとしたらそれはそれで評価できるかもしれません。
大陸欧州を制覇しかけた国の没落とヨーロッパの国々がよってたかって勝ち馬に乗って一国を叩き、それらの国々共々アメリカに追い越されていく話なのですから英国生まれのリドリー・スコット監督のエスプリもなかなかのものかもしれません。
自分たちの主張したい事に資本力を使って札束で頬を叩いて大物監督を使った盛大な勘違い作品か。
観る人が観れば、面白いと評価する人もいるかも知れませんが、私は今年のワーストをこの作品に贈りたいと思います。
英雄か悪魔か
ナポレオンの心情にフォーカスを当てた作品
リドリースコットお得意の薄暗くグレーな映像に重厚なオーケストラのサウンドと豪華な背景(セットなのか?おそらくほとんどが本物の宮殿だと思われる)が合わさり、最高に豪華な映画だと感じる。
無敵の皇帝が時代とともに儚く散っていく。
そこには「英雄」や「悪魔」という自覚はなく、自分の能力を遺憾なく発揮することへの貪欲さがあるだけのように感じた。
大義のために、大切なものを犠牲にする。
葛藤はあるものの、それで良かったと思っているだろう。
最後のテロップは、ナポレオンが率いた全戦闘によって300万人の兵士が戦死したという内容。
ナポレオンの中には「英雄」という自覚と「悪魔」という事実が同時に存在していたのかもしれない。
No. 1350
”愛の人” ナポレオン・ボナパルト
ナポレオンは”愛”の人であった。
なによりフランスを”愛し” なによりジョセフィーヌを”愛した”
ナポレオンとジョセフィーヌのように、真の友として、愛し合えたならば、幸せな生となるのだろうか。
「愛ゆえに喜びを得、愛ゆえに苦しむ。」そんなナポレオンが描かれていた。
映画にする以上、面白い作品となるよう歴史が切り取られているのだと思う。
だからこそ、ナポレオンについてより詳しくなってから、もう一度見返したい。そう思える映画だった。
妻といい感じになると弱くなる男
浮気されてるときとか喧嘩中は勝ってたよねたぶん。
そんで、ロシア皇帝とジョセフィーヌの新聞みたあとも覚醒してる。最後のジョセフィーヌが死ぬと陸でイギリス人に負けるくらいの凡人にった。死んだあと手紙をベッドの脇に保管されていたことで、喜んで弱くなってたと思う。最終的にはホラ吹きジジイになる。
まぁ女の尻を追いかける男が強いってことでいいの?(戦績とかの認識間違ってらすみません)
話しはIQ低そうでしたが映像美は本物。
衣装、町並みすべて最高クラス。俳優女優も完璧。劇の最中とかのライティングは蝋燭だけだったりするのかな?バリーリンドンとか今撮ったらあんな感じなのかなーという雰囲気。
ストリートはアレでもみる価値あり。
恋愛映画
ちょと想像と違いました。ナポレオンの伝記ものですが、ジョセフィーヌとの恋愛模様が強い作品でした。
もうちょっと戦争の描写見たかったですが、深く考えることなく楽しめました。
文句なしの傑作
完成度がものすごく高い映画でした。
史実としてのナポレオン史と映画ならではのストーリー性が混ざっていて、こういう映画が見たかったんだ!と思えるような作品でした。
完全ドキュメンタリーではないので、リドリー・スコットの演出を楽しむ作品とも言えるかもしれません。でも、それが良かったです。
とにかく画面が美しい!無駄なものが映らず、違和感もなく、美しい構成でした。演技は言うまでもなくハイレベル。
ラストのワーテルローの戦い、死者数を表示するという流れは私はメッセージだと捉えました。監督にどういう意図があったのかはわかりませんが、戦争の悲惨さを表現するには充分すぎる描写だったと思います。
レベルの高い映画で、劇場で見れたことが嬉しいです。
最初から最後まで映像と音は圧巻!
最初から最後まで映像と音は圧巻。
一体何人エキストラがいるんだ!?という合戦シーンが見所。大砲の発射と着弾音が戦いの苛烈さをきわだてる。ワーテルローの戦いの物量は尋常ではない。
映画の絵作りに関してリドリー・スコット監督は本当に天才的だ。
どのシーンも絵画に出来そうなカメラワークも素晴らしい。
衣装・美術も素晴らしい。戴冠式の会場と衣装は昔見たダヴィドの絵画を想起させ、映像として圧巻だった。
この映画のもう一つの魅力は、バネッサ・カーヴィー演じるジョゼフィーヌの魔性。
戦場と交互に描かれる彼女との関係は、戦いの趨勢とリンクしていてこの映画を大きく特長づけている。
この映画の最大の難点は、ナポレオンの生涯があまりにも濃厚すぎて、映画に入れるべきシーンがありすぎることだ。
戦争とジョゼフィーヌとの関係に焦点を当て、それは成功しているだろう。
オリジンをバッサリカットしたのも良かったと思う。
ホアキン演じるナポレオンは、口数が少なく冷血で、何を考えているのか分からないのが良くも悪くもと大きな特長だからダメ(褒めている)。
ただ、どうしても其々の戦争はハイライト的になるし、これが一番問題だなと思ったのだが、他の登場人物が殆ど覚えられなかった(勿論自分に背景知識が無さすぎるのも一因)。
戦記物には、魅力的な副官や敵役も必要。
オーストリア工程、ロシア皇帝、ワーテルローの英国将軍等、より活躍が見たかった役も多かったのでそこは若干残念。
それは血縁よりも強い
Napoleon
血縁よりも強い執着がある
先祖代々の国家よりも、信ずべきものはある。どうせ死ぬのだから、皇帝様万歳といって敵へ向かっていくことに違和感はない
醜聞も嫌なくらい聞こえているのに、一度銃口を向けて薄ら笑いを浮かべた後でも、最後にもう一度戦いに挑む
砲撃の時に同胞と並び耳を塞ぐ。単眼鏡を覗いて、勝てなくても最後まで勝機を読んでいる。驚異的な求心力、統率力は、全て常人達の愛が源かもしれない
下げすぎてる?
ひと昔前ならナポレオンといえば英雄の代名詞みたいな評価だったのに、ずいぶんこの映画は負の側面に着目したなあ、という感じ。
人間としての偉大なところはひとかけらもなく、戦争がうまいだけの、尊大な野心にみちた、実は小人物、みたいな描かれ方をしているように見える。
一方、ジョゼフィーヌはもう一人の主人公かというほどスポットが当てられてて、実は彼女あってのナポレオンだったんです、みたいな感じになってる。
こういうナポレオン像も面白いっちゃ面白いんだろうけど、それはあくまでナポレオンが偉大で英雄だ、という世間的な定評があるからこそ面白いんじゃないか。世界史に疎くてナポレオンのことよく知らない自分からしたら、影の部分だけじゃなくて光の部分も知りたいと思ってしまう。
この映画のナポレオンは意図的に「下げ」すぎてるようで、実際とは違うんじゃないかなー、って疑ってしまう。自分のことカエサルとかアレキサンダーだとか思ってたかもしれないけど、そういう「自分を英雄として演出する」ことは、幼稚な傲慢さからだけではなく、冷徹な戦略からでもあったんではないか、と思う。
ピラミッドに大砲を打ち込んだシーンは「ん?」と思った。スフィンクスの鼻が欠けてるのはナポレオンがやったんだ、という有名なガセネタがある。ガセではあるけど、いかにもナポレオンにふさわしいエピソードなので広まったんだろう。たぶんこのシーンはそれを再現してるのかも…。でも、僕が知らないだけでほんとうにピラミッドに大砲を打ち込んだことがあったのかな。
ストーリーはともかく、フランス革命あたりの上流階級や庶民の生活の様子が細部にわたって生き生きと描かれてるのは面白かった。絵画でよく見る世界の実際を見てる感じで。
拝啓ナポレオン殿、本当に欲しかったものは?
歴史の授業で習い、これだけ有名な人物なのに、その人生についてはまったく知らないという状態でした。そこを埋めたいという好奇心で観に行きました。
国に身を捧げ、陸軍の軍人としての地位を上げることが彼の人生の中心でした。
英雄‥そして悪魔。関わった戦争で犠牲になった人数は目が飛び出るほどでした。
相手の意表を突いた作戦には目を見張るものがあり、勝利を次々に手にしました。しかし、彼は本当に大切なものを手に入れることはできませんでした。
時代は人を翻弄します。人は時代に逆らうことはできません。だからこそ、自分にとって本当に大切な存在を見失ってはいけないのですね。
死に際に彼が残した言葉が、それを教えてくれたように思います。「フランス、陸軍、ジョセフィーヌ」。
クセのある俳優
ホアキン・フェニックスは昔から一癖も二癖もある俳優ですが
やはりセリフも演じ方も普通じゃないですね
グラディエーターも見ましたが負けても普通には
引き下がらない 結構悪知恵の働く俳優だと思います
映画だから創作の部分もあるようですが18世紀から19世紀
にかけての英国とフランスの戦いはかなり長い期間争った
歴史的な史実は書籍で聞いてはいても映像としては
見たことがなかったので貴重な歴史劇として観覧しました
最初のトゥーロンの戦いでは指揮官でありながら意外に
おどおどして緊張しまくりのナポレオンだったのかと
冒頭のマリーアントワネットの断頭台のシーンは正視
できなかったな 当時フランスはロビスピエールが
恐怖政治を敷いていたから暗黒時代のフランスであり
異議を唱えたら異端者として民衆も拷問にかけられた時代だ
ナポレオンが一目惚れした女性ジョゼフィーヌは
何処かで見たなあと思ったら トム・クルーズの
ミッションインポシブルに出てましたね
この女優さんもやはり一癖もある女優ですが
バネッサカービーは結構あちこち出てるね
わたしは好きですよ美人だし人を手玉にとるタイプだ
歴史的な有名な戦いの中で連戦連勝ではなくモスクワ侵攻
で50万人の兵士のうち46万人を失ったこと 61もの
戦いで延べ300万人もの兵士をフランスの栄誉のため
だけに失ったのはフランス人には受け入れられなかった
のだろうか
映画はフランス興行では不評だったらしいが
判ります(笑) だってフランス人が英語喋ってるんだから
日本人俳優が中国語話す日本映画みたいなものだろ
戦闘シーンもまあまあ残酷だしセックスシーンも
度々あるから家族や恋人同士で見る映画ではないね
最初から強烈ですから
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