「ウィキペディアを見てから観るのがおすすめ?」ナポレオン おひさまマジックさんの映画レビュー(感想・評価)
ウィキペディアを見てから観るのがおすすめ?
本年度マイ・感動はしないけど良かった映画ランキング1位
です。
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歴史好きだし、ホアキン・フェニックス主演、ヴァネッサ・カービー出演、リドリー・スコット監督、、とあらば見ないわけにいかず、今年の劇場鑑賞を締めくくってくれとばかりに期待を持って。
冒頭に述べましたとおり、ちょみっと残念、でしたかね^^;
先に良かった点から(^^;;
これはもちろん「再現度」。もちろん現実は誰もが知らないわけですが、肖像画や絵画に描かれるものとの対比では、素晴らしいほど寄せてる!
ホアキンのナポレオン度(?)も、流石!体型の変化も、これ考えてやってるよなぁ!と感心した。この人、やっぱり凄い俳優なんだなぁ。肖像画とホントにそっくりというか、もう本物なんじゃないかと思える雰囲気。
史実シーンも一つ一つが絵画を見るように再現されていた。戴冠式なんかも美術賞モノですね。衣装も本当に良かったと思った。
ワーテルローの戦いは迫力満点。戦闘の全体は描かれず、あくまでも近視眼的な描写だし、なんだか短時間で決着がついたような関ヶ原合戦のような感じは否めないが。自ら編み出した兵法が時代変化に合わなくなるナポレオンを表してもいて、素晴らしい出来だった。
ストーリーについては、史実モノなのでイジリようも無いところを現代的なアプローチでとらえ、愛憎を軸に、歴史的人物をニンゲンっぽく描いたのは結果飽きずに長尺を見れたし、正解かなと。
そして残念ポイントは、矛盾しますが(^_^;)ニンゲン描写不足。
誰も知ることもできないことなんだから、だからこそ、ジョゼフィーヌにそこまで惚れ込んだ内面というか、映画的にそういう悶絶的な感情が見たかった。
歴史として知られている表現にとどめていて、これはリドリースコットさんの史実に対する礼儀なんだろうな、とは思いますが。
あとは個人的にヴァネッサ・カービーの良さが、、うーん、出てない気がしました。再現性の中に埋もれちゃったかなぁ。準主役なのでもったいなかったな。
細かい説明が無いのは世界史にどうしても疎い日本人には難しく感じたかも。(どうしてモスクワにロシア人が火を放ったのか、とかですね)
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ナポレオンの最後の言葉といわれる「フランス、、陸軍、、ジョゼフィーヌ、、」。この映画はこの3軸につきる感じ。ほんとは政治的な実績とか、革命的な軍事だったり、たくさんある人物だけど映画の尺では無理だよな。
結論、大変よく作られた映画と思います。
ちなみに、、、、
「英雄か 悪魔か」
なんていうジャパニーズポスターの煽り文がぜんぜん当てはまらない内容だと思うんですが。悪魔的なシーンありましたかね。日本の配給会社はちゃんと鑑賞してからライティングしてほしいですね。よくあることだけど。
満塁本塁打さん、いつもレビュー楽しく拝見しています。
煽り文字→タイトルよりも大きいので目立ちますよね。もうちょっと控えてたら何とも思わなかった気もします笑
ご指摘点ほぼ殆ど同感共感❗️👍なのですが、
たぶん配給会社は担当者1回ならず、2回は鑑賞してるかと思います。趣味ではなく【ガチの仕事ですから・・】
たったの2時間半程度は⏳。ただ 売り込もうとして 事実と違う表現を敢えて使ってミスってるんだと思います。
この映画の作風には おっしゃるとおり馴染まないですが
冷静に 戦争の指揮者 という考え方からすれば、悪魔という解釈もありかもしれません。人を消耗品扱いするわけですから。
talismanさん、コメントありがとうございます。そうなんですよねー。本国のポスターなんか何も書いてなくて、想像を掻き立てられて、むしろカッコいいんですよね!