劇場公開日 2023年12月1日

「戦闘シーンはさすがです。」ナポレオン 旅行者さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5戦闘シーンはさすがです。

2023年12月4日
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鑑賞方法:映画館

 ナポレオンを知るには良い映画でした。冒頭のマリーアントワネットの処刑のシーンはおもわず涙。14歳で言葉もわからない異国の顔も見たこともない、男のもとに政略結婚で嫁に出され、最後は国民ね憎悪を一身にうけ、断頭台の上でその短い生涯を終えた彼女のシーン。このシーンに自由、平等、博愛の崇高な理想を謳ったフランス革命の本質が映し出されている。革命は恐怖政治に続き、ナポレオンの登場を許してしまう。当時日本は江戸時代、1789年はまだ寛政の改革の最中。鎖国政策のもと平和な時代が続いていた。何百万の犠牲を出して手に入れたフランスの共和制。人権という言葉を知らず未だ封建社会だったが戦争で死ぬ人はいなかった日本。どちらがより良い社会と言えるのか。この時代、日本の塙保己一は群書類従を完成させます。盲目の農民の子供が教育を受け、文化史に輝く偉業を残せたのが江戸時代の日本の社会です。フランス革命とは戦争で、膨大な犠牲を出さなければ、人権を手に入れられなかった社会と、人権という言葉は知らなかったけど、障害者への教育制度がありそれが普通のこととして行われていた、江戸時代の日本。そんなことを考えた。

旅行者