「え?この既視感、レジェンド&バタフライ⁉️」ナポレオン グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
え?この既視感、レジェンド&バタフライ⁉️
ナポレオン。もちろん名前は知ってますが、予備的な知識はまるでなかったので、にわか勉強しました。
1789年 全国三部会から憲法制定国民議会(国王政府が承認)、バスティーユ襲撃、人権宣言
1793年 ルイ16世、マリー・アントワネット処刑、
ロベスピエールによる恐怖政治(この時のテロル=恐怖がテロリズムの語源)、ナポレオンによるトゥーロン奪回(ここから歴史の表舞台に‼️)
1796〜97年 イタリア遠征勝利
1798年 エジプト遠征(東地中海を押さえることでイギリスのインド経済との繋がりを断とうとした)
1801年 フランスに帰国、シェイエスが企画したクーデターに乗じて政府中央へ
1804年 国民投票の形で皇帝即位(古代ローマの共和制に倣うことで体制を正当化)
→これらの背景には、20世紀末まで存続した義務兵役法がある(祖国防衛のために20歳から5年間、独身男性または子どものいない寡夫の約3割を毎年徴兵)、また、銃砲の口径を統一して弾薬の準備を簡素化したり、兵站の合理化も進めた
1812年 ロシア侵攻するも冬将軍により撤退(この時、ロシア軍がナポレオンの入った町に火を放って食糧の現地調達をできなくした)
1814年 ナポレオン退位、ルイ18世による立憲王政
1815年 エルバ島脱出、ワーテルローの戦い
1821年 流刑地のセント・ヘレナで死亡
というわけで、私には勝手な思い込みと期待がありました。
どうやって時代の流れに上手く乗じ、どうやって軍制の整備を進めたのか、その駆け引きや部下たちへの説得力という人間力はどう発揮されたのか。
あと、ロゼッタストーンの発見はどのように成されたのか(このあたり、少し眠気に襲われていて見落としたかも😅)。
そういったものがワクワクするように描かれることを。
一応、それなりに描かれてはいたけれど、物語の中心は奥さまとの奇妙で強烈な愛憎関係でした。
個人的にはちょっとガッカリでした。
でも、戦場のスケールと迫力、臨場感に関しては、まったく文句はありません。
補講の追加
Bonaparteも、ジョセフィーヌと結婚する頃までは、Buomaparteとボナではなく、ヴオナとイタリア語表記でサインしていたとか。
ヴオナパルテとは、イタリア語で、〝良き側〟という意味だそうです。
にわか勉強 補講。
出生地のコルシカ島は中世、近世まではイタリアの都市国家ピサやジェノヴァの領有が続き、フランス王領となったのは1768年で、ナポレオンの生まれる1年前。なので仏語はネイティブでない。
エルバ島はコルシカ島とイタリア半島の間にあり、地中海の男にとっては追放されたのでなく、里帰りのような場所(らしい)。だから英気を養っての復活で、ルイ18世が差し向けた討伐軍もあっという間に、寝返るほどの〝我らが皇帝〟というオーラがあったようです。