劇場公開日 2023年10月13日

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「差別の助長ではないのか」月 超人間さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0差別の助長ではないのか

2025年4月21日
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鑑賞方法:VOD

この映画を見て、誰が障害者の方々と向き合いたいと思うだろうか。これがリアルだから、と言ってしまえばこの映画における描写は全て正しく見えるかもしれない。しかし、この事件を繰り返してはならないと強く思わせる工夫を監督側は考えたのだろうか。この描き方だと、さとくんの考え方に共鳴してしまう人間が生まれる気がした。
障害者にも心が通じ合う瞬間がある。だからお母さんはいつも施設にいる娘に会いに行っていた。
心がある瞬間も描かなければ、本当にさとくんの言っているように障害者を見てしまう。あまりにもさとくんの目線で描き過ぎているのではないかと感じた。
さとくんが投げかけた問いに対して、明確な答えを示さずとも、それを否定する場面を入れるべきである。監督はこの映画を被害者遺族が見た際、どれほど傷つくか考えてないのだろうなと思った。
又、中絶に関してこの事件に絡めてくる意味は全く見出せなかった。今回の出来事の背景にあることと、中絶の話を絡ませることには私としては大変怒りを持つ。様々な背景がある。苦しみがある。本質的に全く異なる話を同じ土俵で語る監督の意図には賛同できない。
この映画を見たどれほどの人がこの映画を良いと評価するかはわからないが、私はあまり良いとは思えなかった。

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超人間
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