「なにせ海外と日本ではいろいろ事情が違うので…。」ファッション・リイマジン yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
なにせ海外と日本ではいろいろ事情が違うので…。
今年350本目(合計1,000本目/今月(2023年10月度)15本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
あしがけ3年10か月で見た本数が1000本(オンライン試写会他も含む)を超えました。コロナ事情にはじまって趣味を従来から映画にスイッチしたのですが、それで結構「はまった」文化だなぁと思います。
さて、こちらの映画です。
実は大阪市では硬派な映画を扱うシネリーブルさんが20時~といった時間で「先行放送」されていたのですが、なんばパークスシネマでみました。良い映画だろうとは思うのですが、2時間級の映画なので、シネリーブルさんから22時終わりで帰るのは結構厳しいですよね…。
内容としては、「海外における」「持続可能な」(女性の服を)どうやって作っていくか、というストーリー、に大半つきます。日本は出てきません。実際によくいうSDGsはこういう部分でいかされているのだろうなとは思っていたのですが、概ねあたりといったところです。
ただ一つに気になった点として、この映画はあくまでも「持続可能な服を作る工程をある程度作り上げた」という点に焦点があたっているところ、「フェミニズム思想がどうこう」という話が突然入ってきたりします(映画内では男性女性の性差の話は一切出てこない)。この点、日本から見ると???な点はありますが、海外ではこの文脈でフェミニズム思想を語るのが一般的なのでしょうか?
どうしてもドキュメンタリー映画の様相はあるし、映画のストーリーは「あるようでない」映画のタイプになってしまうので、評価に関しては以下を指摘しますが、4.5評価です。
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(減点0.3 日本においてどうなのかの解釈が(日本で放映されるということを考えれば)何もない)
この映画の考えるような思考は、日本においても成り立ちうるものです。しかし、日本ではファッション業界がまた海外のそれとは違ってしまいますし、SDGsだのとうたっても、実際、日本において全会社の98%は中小企業、と言われる状況ですから、そこはまずきちんと「日本の現実」を見る必要があります。
また、映画の中では出てきませんが、日本においてはこのような雇用においては、いわゆる「授産所」が出てくることもあります(今はA型、B型…と分かれています)。
「日本において」これらSDGsを成し遂げようとするのはかなり難しく、中小企業や授産所の方の出るところはないといって過言ではないところです。
にもかかわらず、「福祉国家」日本においては、それにもどうしても触れていかなければならないのです。