「お話の広げ方がなぁ…ちょっとなぁ…あと、邦画の悪しき呪縛。」変な家 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)
お話の広げ方がなぁ…ちょっとなぁ…あと、邦画の悪しき呪縛。
【お約束のまくら】
体調が思わしくなく、ここ最近は、とんと劇場から足が遠のいていました。
趣味のフライヤーコレクションも滞っている始末です。
でも、いつまでも引き籠ってるのも惜しいので、久々に劇場で観てきました。
『オッペンハイマー』にしようかどうか迷ったのですが、そちらは登場人物が多いらしく、かつ、私の苦手な時系列バラバラ系らしいので、絶対に、お話についていけないと思ったんですよ。
私にはこっちの方が合っているかと思って。決して舐めてかかっていたわけではないんですが。
【本文】
“変な間取り”の家を舞台に2時間を引っぱるわけですから、ミステリー&サスペンス仕立てになるのは想定内でした。でも、そこにホラーもオカルトもスプラッターも入ってました。てんこ盛り。
なので、お話をちょっと広げ過ぎた感が否めなくて。唐突に現れる「左手供養の儀式」の設定て!
それ以前に、なんで雨宮(間宮祥太朗)が都合よく建築士で、ミステリー愛好家の栗原(佐藤二朗)と出会えたかなぁ…ってご都合主義的展開にちょっと鼻白んでしまいました。
そして、建物で言えばコンクリートのような乾いた質感の画面になるのかと思いきや、白蟻が喰ってボロボロになったような木造建築風味でした。全体的に湿っぽい感じ。
非常にわかりにくい例えをしてしまいましたね。ごめんなさい。
映画で例えれば『CUBE』みたいな質感の絵になるのかと期待したら、『死霊のえじき』を見せられたみたいな?(これは勝手な想像していた私が悪いです)
そして、邦画は結局そこから逃れられないの?という、悪しき呪縛の浪花節的劇伴とタイアップソング。これ、何とかなりませんかね?←かね?って言われても…
不気味な仮面の怖さと、ラストの後味の悪さは、いい風味だったんですが。
全体的に見ると、ご都合主義なところが目立ってしまいました。
とは言え、佐藤二朗の新境地を観ることができたのは大きな収穫でした。
『さがす』でも大阪弁で、まるっきり守備範囲外の演技をなさっていましたけれど。
本作では標準語で、これまたシリアスなキャラクターを好演されていました。
こういう佐藤さん、もっと見てみたいなぁ。
あと、川栄さん、かわえぇ(ღ˘⌣˘ღ)←オヤジギャグかよ!
POVっぽい撮り方の画面で、ちょっと画面酔いしちゃいました。劇場売店以外で買ったドーナツ(あかんやつ)をリバースしそうになっちゃいました。
【余談】
久しぶりに劇場に行ったら、近日公開映画のフライヤーの多いこと、多いこと!
1枚づつなのに、ジッパーファイルいっぱいにもらってきました。←映画泥棒
観たい作品は『からかい上手の高木さん』『マッドマックス:フュリオサ』『クワイエット・プレイス DAY 1』『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:』です。珍しくアニメが入っています。
体調を整えて、是非観に行きたいです。
琥珀糖さん、コメントありがとうございます。
あぁ!それそれ!『CUBE』じゃなくて『Saw』のテイストですよね。
そちらの方が私が思い描いていたイメージに近いです。
せっかくの設定を上手く活かしきれていない感じがしました。
コメントありがとうございます。
邦画の悪しき呪縛・・・
浪花節的劇番とタイアップソング・・・歌が売れるのかなあ・・・
そうですね、みんな横溝に原点回帰する・・・ですね。
「cubu」そうですね、間取り、ですものね。
「ソウ」みたいな展開をしてくれたら、良かったです、個人的には。