「詳細」変な家 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
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多々疑問は残るものの面白かった。
YouTube発の一時期話題になった怪談が元ネタではあって、その元ネタをよくは知らない。
おそらくならばラストにあったように「これ以上関わるのはやめます」ってのが結びなのだと思う。小説も未読なので、その動画の詳細が語られてたように思う。
それなりに怖く、BGMの雰囲気も良くて楽しませてはもらったのだけど…どうにも心理と行動が一致しないような描写も多く、かなり消化不良。
そんな状態でそんな事するかな?とも思うし、そんな事を聞いてそんな行動に出るかな、とか。
代表的なのは、本家に行ってからで…一族と対面した後に何故か栗原が参入しており、尚且つヒロインは薬を盛られたようで、昏睡状態から目覚める。
…文脈がわからない。
なんでそんな状態なのに、あなた達は平然としているのだろうか?
そんな不具合が多々起こる。
左手供養の結末に母親が絡んでるのもそうだし…色々破綻してるように思えてならない。
そんな事を感じる度に栗原が言う「全ては妄想ですから」って言葉に引き戻される。
コレは創作物でフィクションなんだな。
辻褄とか感情とかどうでもいいのだ。それを聞いている時にゾクッと感じさせられたなら、この物語の本分は全うされているのだ。
主演2人のバディ感はすこぶる良くて、佐藤氏演じる栗原のキャラが作品にハマってると思われる。
だから続編があるなら見ると思う。
ただ…ホントに穴だらけなのだ。コイツらパラレルワールドにでもいたのかと思う程、人物の感性が変わる。編集者とか意味わからない。
途中、手を引けとブチ切れて自身も相応の恐怖体験をしているのに、ラストでは「えー、勿体ないなあ。バズるからやんなよ」と軽ぐちを叩く。
…もう、無かったかのようなのだ。
そんな事を突き出すとホントに見てられない作品でもあり、呆れてしまう箇所が凄くある。
余談ではあるけど鑑賞中珍しい体験をした。
新宿ピカデリーで見てたのだけど、途中から空調が異音を放ち、遂には映像が途切れ、劇場が明るくなった。ザワザワとする観客達。
「え、嘘。怖い怖い」なんて声が聞こえてくる。
呪い的な話をしている時にコレはないだろうと。なんちゅう斬新な演出なんだとw
そして思う。
予想だにしない事ってまさにコレだよなぁと。とてもとても新鮮な驚きだった。
結局、機材トラブルで10分程中断、再開は15分程巻き戻しての上映になった。
怪談話の途中で水を差された状態でもあったのだけど、そこまでナーバスになる程の作風でもなかったので、まぁ良しとしよう。
帰り際に無料券みたいなのをくれたので、不満はない。
まぁ、けど、間取りに焦点を当てる怪談って新鮮な不気味さがあったなぁ。新築に住む人以外の全ての人に当てはまるのだろうし、かなり生活に密着してる。
視点としては面白かった。