名探偵ポアロ ベネチアの亡霊のレビュー・感想・評価
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ポワロは超常現象を信じるか。
原作は「ハロウィンパーティー」です。ハロウィンパーティーで殺人事件が発生するというところは同じですが、良い意味でかなりのアレンジしています。
ハロウィンパーティーの後に霊媒師を招いて降霊会を開催します。この屋敷で亡くなった娘アリシアの霊を呼び寄せてなぜ死んだのかを解明しようとします。ホラー映画のような展開となりますが、ポワロが見事に見破ります。やはり超常現象は論理的に説明できるものとなります。しかし、そこから始まる殺人事件、霊媒師の謎の死、密室での殺人事件となります。そして、そこにチラチラ登場する少女の霊。ポワロは超常現象、霊の存在を認めるのかというのがこの作品の肝となっています。オリエント急行、ナイル殺人事件と比較すれば派手さはありませんが、ハロウィンの夜、天候は暴風雨、わけありの屋敷という重圧感は圧倒されます。そしてポアロの名推理は見事に納得のいくものとなっています。ラストの脅迫者は誰かまでもしっかりと解明してくれます。
何か聞こえた気がして
こないだ鑑賞してきました🎬
推理モノはあまり見ないのですが、ポアロが事件を解いていく過程がなかなか面白かったですね。
レオポルドの頭の良さは将来恐るべしです。
音が効果的に使われていて、私は上映中にしょっちゅうびっくりしてました。
犯人判明後、彼女は最後何者かに引っ張られたようにみえましたが、はたして‥。
ケネス・ブラナー氏はうまくポアロを表現出来てたと言えるのではないでしょうか。
ミシェル・ヨーは、ちょっと退場が早かった気がしますね😥
明るめなエンディングも、それはそれで良かったと私は思います。
面白かったけど!!
まず霊媒師の日本人的な顔が怖い…演技も怖かったわ。タイトルに亡霊とありながらも、ミステリ小説の映画化だから幽霊的なものは出てこないと思ってたのに!!鏡のシーンでまさかと思ったら普通に幽霊出てくるし。幻覚やイメージだとしても怖いよ。前作はメロドラマ風味だったけど、今作はホラー風味。ベネチアの街並み、雰囲気は素敵だった。母娘が綺麗だったし、霊媒師助手の女の子もいいキャラだった。何度も足を運ぶ映画ではないが、次回作も必ず観ます。原作も読みます!!
原作再構築のホラー風ミステリー
原作を序盤までしか読んでおらず、犯人を知らなかったので、映画自体は割と楽しめました。
鑑賞後に原作を全部読んだら、豪快にぶっ壊して再構築してあるのが分かりました。
原作既読の人は、混乱しそうです。未読の方が楽しめるかも。
原作未読の方は、映画を観た後に元ネタ探し気分で原作を読んでみるのも良いかもしれません。
だいたい面白かったけど、ホラー要素が某有名ホラーミステリー風で萎えるし、謎解きも相変わらず駆け足で、ホラーとしてもミステリーとしても中途半端な感じなのが、残念。
あと、容疑者位置に入れるためとは言え、オリヴァ夫人の事件への絡み方があんな感じでなんか嫌。リンゴも全然食べないし。意味ありげなAppleの文字といい、ただのリンゴ好き設定を、何かのミスリードに使いたかったのかな?
オリエント急行、ナイルと、だいたい原作通りにやってきたのに、急に大掛かりに変えてきたので、ちょっと驚きました。もし次回作があるならどうなってしまうのやら。
でも、次回作あれば観ますよ。どんなポアロでも。
今回も騙された。
ケネス・ブラナー演じるポワロも三作目とあって一作目より板に付いてきたね。
三作目だから騙されないように注意して見てたけどやっぱり騙されて謎解きシーンで納得するだけだった。
オカルト部分は最初から信じられなくて蜂蜜が怪しいという丸分かりなヒントくらいしか拾えなかったな。
殺人犯の母親は死んだから仕方ないけど事件の元凶である恐喝犯の少年を警察に突き出さなかったのはポワロの優しさとみるか天才少年を少年院に入れるのは勿体ないと思ったのかは解釈の別れるところ。
第四作が有るかは分からないけどあるのなら見に行きたい。
ポアロvs毒親
流石2サスの女王アガサ・クリスティ!また、上質な2時間をありがとう!日本で言うならば、差し詰め江戸川乱歩か横溝正史と言ったところか。ほどほど怖く、ミステリー色満載。あっという間だった。エブエブおばさんが途中退場なのがちょっと残念だったが。それも予定調和、ということで。
今回のポアロは良かった
《オリエント急行殺人事件》は寝ちゃったから今回も寝るかもなと思って行ったの。
暗い画面で淡々と話しが進むから寝るんだよね。
でも今回は寝なかった。原作を全く知らないのが大きいとも思うんだけど「おお」と思いながら観ちゃったな。
ミシェル・ヨー出てきたね。『《エブエブ》で宇宙を救った後は霊媒師か』と思いながら見たよ。
色々と謎なことがあるんだよね。でもポアロはズバッと解く。
なんか前触れとかなしで「全て解っていました」って感じで謎解きするね。そこがいい。
『なんで霊媒できるんだろう』を「おまえと、おまえと、おまえがグルだな。動機はこれこれだろう」とズバッといくね。
そして『霊媒師と医者を殺したのは誰なんだ?』も「おまえだ。動機はこれこれだ。殺害方法はこれだ」とやってく。
ここで毒物でてくるの萎えるね。『毒って、そんなにうまいこと効きますか?』って気になる。
昔の推理小説には、誰も知らない地方で取られた毒物が良く出てきたりするから、いい時代だったね。
『はあ、やれやれ』と思ったところからの駄目押しがすごい。
「ブラックメールを送ったのは君だね」と意外な犯人を挙げてくる。
「罪の気持ちを軽くする方法はあるよ」と霊媒師の助手にミズーリ行きをプレゼントさせるんだよね。『よかったー』と思ったな。殺人の凄惨な話が続いてるから、良い話がくると余計に嬉しくなるんだろうな。
謎解き三連発に、最後よい話で落とす感じで、ポアロの超人ぶりも冴えていて、今回は良かったな。
アガサ・クリスティは動機のところをしっかり書く作家なのかな。色々と読んでみようと思ったよ。
Zip Your Lips!
前作の「ナイル殺人事件」がハマんなかったなーっていう記憶だよりで鑑賞。3連休ブーストもあって結構入っていました。
「ナイル殺人事件」よりもハマんなかった…というか普段の推理要素にホラーを加えたのが個人的には悪手だなと思いました。犯人も早い段階で分かってしまいますし、ポアロの見せ場を用意してドン!といった感じのスタイルが合わなかったです。
びびらせ要素が爆音のジャンプスケアなので、これがまぁ耳障りかつ似たようなシーンばかりなので速攻で飽きがきました。シャンデリアを落とすシーンもドアを思いっきり開けるシーンもとにかくうるさいが勝ってしまうので、結構イライラしてしまいました。
犯人が殺す動機もタネがバレたからというシンプルな理由な割には簡単に死まで追いやれているのも都合の良さを感じてしまいました。
原作を読んでいないので、もうこのまま亡霊が犯人だったら面白くなるのになーとは思っていましたが、そう甘くはいかず、チラ見せのように登場しては登場人物をビビらせて、娘の霊が母親をなんだか突き落とすだけの役割になってしまっていたなというくらいの肩透かしっぷりでした。
ケネス・ブラナーが監督を担当しているので、当然ちゃ当然なんですが、ポアロのアップシーンや見せ場がドーンと映されているのも個人的にはノイズでした。ケネス・ブラナーのための私物化している印象が強くなってしまいました。
というか役者陣に個性も魅力も感じられず、ミシェル・ヨーの霊媒師はササっと始末されますし、他のキャラクターも似たり寄ったりで、子供はなんだか冷静すぎてむず痒いですし、ポアロは淡々と喋るつけ髭と化しているので、会話劇多めのシーンでは眠気に誘われました。そもそもポアロの推理シーン自体後付けかってくらいにドヤ顔での説明が淡々とされるので、嫌な上司の自慢話を延々聞かされているようで退屈でした。
ミステリー要素はとてもあっさりしていて、ホラーも取ってつけたような感じのビビらせばかり、なんだか上手くまとめた感を出してはいますが、個人的には滑り散らかしているなと思いました。原作が多くあるので、映画自体は何本もできそうではありますが、このテイストが続いていくようでは今後観る気はあまり起きないです。良かったのはロケ地だけのような気がしました。うーん残念。
鑑賞日 9/18
鑑賞時間 11:20〜13:15
座席 F-2
探偵?
まず、今回はポアロが事件冒頭でアレしちゃうもんで名探偵なのに全然推理しません😂
最後の推理も殆んど証拠も無しに妄想で語っちゃってます
時間が夜との建物の中ということもあって、冒頭トラスト以外画面が暗いずっと暗いです
ジャンプスケアも多用してあるし探偵物というよりもホラーチックな雰囲気の方が強いので探偵物が見たい方は要注意です。
ヴェネツィア好きなら観てほしい
ポアロはこのシリーズでは引退して、灰色脳細胞を1日2回ケーキ食べて養生してるようです。
糖分は大事ですからね
原作は1ページも読んでないし、映像と活字は違う楽しみ方をするもんだという価値観です。
オリエントもナイルも楽しめたので、しかも今度はイタリアのいちばん好きな街が舞台なので
鑑賞してまいりました。
犯人はどっかで見たなぁと思ってたら、ケビンコスナーさんのドラマで娘を演じてた方ですね、
今回はイタリアの歌劇歌手なんでしょうか、上品なマダム役で見違えちゃいました。
霊媒師の助手の女の子はかわいくて、他の作品で逢いたいです。
こんな感じでキャストも好み、ホラーなビックリ演出も楽しめましたー
ちゃんとした映画スタジオがそれなりに予算もかけているはずなので、今や行けない、見物できない
あの街の1947年を堪能できました。
CGIで屋根のパラボラアンテナや室外機なんかを丁寧に消してくれたんでしょう。
ラストの俯瞰は格別です
プンタ・デラ・ドガーナ、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂、グッゲンハイム美術館、
木造のアッカデーミア橋、建物自体はとくに外観は変わらないんでしょーね、
ポアロの隠居の庵はグランカナルとカンポサンステファノのあいだあたりかなぁ
行ってみたいなぁ、
屋上の画像だけ実際のホテルかなんかの建物に貼り付けてるのかなぁ
監督がここで撮りたかったのではないでしょうか。
大正解だったと思います〜
アガサ・クリスティ作のエルキュール・ポアロシリーズ『ハロウィーン・...
アガサ・クリスティ作のエルキュール・ポアロシリーズ『ハロウィーン・パーティ』(1969年発表)の映画化で、『オリエント急行殺人事件』、『ナイル殺人事件』に次ぐケネス・ブラナー監督・主演の映画エルキュール・ポアロシリーズの第3作目。
今回の原作は「ポアロ」シリーズの中でも余り知られていないマイナー作品から題材をとっており、あくまで着想を得たというだけで、映画では大幅に脚色しています。
時は第二次世界大戦終戦直後。美しくもどこかミステリアスな水上の迷宮都市ベネチア。謎解きからは身を引いた名探偵エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は穏やかなこの水の都で静かに暮らすことに徹していました。
今も事件を解決してほしいという依頼がわらわらと舞い込んできますが、頑なに無視。ヴィターレ・ポルトフォリオ(リッカルド・スカマルチョ)という真面目なボディガードが守ってくれていました。
そんなある日、アリアドニ・オリヴァ(ティナ・フェイ)という旧友のミステリー作家が訪れてきました。親しいのでさすがに無下にはできません。オリヴァは降霊会に参加しないかと持ちかけてきます。なんでもジョイス・レイノルズ(ミシェル・ヨー)という名の「死者の声を話せる」という霊能者がいるらしいです。
当然、理屈で考えたがるポアロはそんな非科学的な話を信じません。オリヴァもそれをわかったうえで、あえて持ちかけてきたのでした。
ポアロは、霊媒師のトリックを見破るために、子どもの亡霊が出るという謎めいた屋敷での降霊会に参加します。
しかし、その招待客が、人間には不可能と思われる方法で殺害され、ポアロ自身も命を狙われることに。犯人が実在するかさえ不明な殺人事件に戸惑いながらも、真相究明に挑むます。
はたしてこの殺人事件の真犯人は、人間か、亡霊か。世界一の名探偵ポアロが超常現象の謎に挑む、水上の都市ベネチアを舞台にした迷宮ミステリーが幕を開けるのでした。
今回の作品では、完璧な密室殺人など、目の越えたミステリーファンを唸らせる謎が用意されています。疑い深いポアロでも最後には降参して、霊の存在を否定できなくなるほどでした。
先ずはレイノルズから離れた位置にあるタイプライターが文字を1文字ずつ打ち、霊と思われる存在からのメッセージを伝えるという謎。
ポアロは即座にこのトリックを見破ります。隠れていたアシスタントのニコラス・ホランドが(アリ・カーン)無様に転がり出てきました。手元のスイッチで文字を打てるという仕組みだったようです。まぁ、この辺は序の口。
その後にバルコニーから転落したのか、衆目の前でレイノルズは中庭の彫像に体を突き刺さされて死亡します。犯人は誰なのか?一同は戦慄にかられます。
そして謎なのがドクター・フェリエ(ジェイミー・ドーナン)の死亡。彼はナチス・ドイツの強制収容所にいた経験があると判明し、明らかに戦争による心の傷を負っていました。死亡する直前に精神的に錯乱し、息子のレオポンド(ジュード・ヒル)らによって、鍵のかかった部屋に拘束されていたのです。このように完全密室であるにもかかわらず、フェリエは刃物で刺されて死亡してしまったのです。
一連の事件の根源にあるとボレロが睨んだのが、ロウィーナ・ドレイクの娘アリシアの死。自殺とされているようですが、最終的にこれは他殺だと明らかになります。ではアリシアは、誰が殺したのでしょうか。それとも亡霊の呪いにかかって転落死したのでしょうか?
さて過去2作の観光映画的な見映えを期待している向きには、違和感を感じる仕上がりです。何しろ今回は、舞台のスケールも小さく、地味で、何より暗いテイストなのです。あれこの作品ミステリーではなくて、ホラーなのかと思うくらい、怖い話になっていくのです。
それでも安心してください。ポアロはキチンと推理し、超常現象の原因と真犯人を突き詰めていきます、
但しケネス・ブラナー監督はその超常現象に完全な解明を求めていません。原作との共通点として、謎解きで全部が解決せず、不可解さをほんのり残すことです。映画でも全ての現象がアガサ・クリスティ作のエルキュール・ポアロシリーズ『ハロウィーン・パーティ』(1969年発表)の映画化で、『オリエント急行殺人事件』、『ナイル殺人事件』に次ぐケネス・ブラナー監督・主演の映画エルキュール・ポアロシリーズの第3作目。
今回の原作は「ポアロ」シリーズの中でも余り知られていないマイナー作品から題材をとっており、あくまで着想を得たというだけで、映画では大幅に脚色しています。
時は第二次世界大戦終戦直後。美しくもどこかミステリアスな水上の迷宮都市ベネチア。謎解きからは身を引いた名探偵エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は穏やかなこの水の都で静かに暮らすことに徹していました。
今も事件を解決してほしいという依頼がわらわらと舞い込んできますが、頑なに無視。ヴィターレ・ポルトフォリオ(リッカルド・スカマルチョ)という真面目なボディガードが守ってくれていました。
そんなある日、アリアドニ・オリヴァ(ティナ・フェイ)という旧友のミステリー作家が訪れてきました。親しいのでさすがに無下にはできません。オリヴァは降霊会に参加しないかと持ちかけてきます。なんでもジョイス・レイノルズ(ミシェル・ヨー)という名の「死者の声を話せる」という霊能者がいるらしいです。
当然、理屈で考えたがるポアロはそんな非科学的な話を信じません。オリヴァもそれをわかったうえで、あえて持ちかけてきたのでした。
ポアロは、霊媒師のトリックを見破るために、子どもの亡霊が出るという謎めいた屋敷での降霊会に参加します。
しかし、その招待客が、人間には不可能と思われる方法で殺害され、ポアロ自身も命を狙われることに。犯人が実在するかさえ不明な殺人事件に戸惑いながらも、真相究明に挑むます。
はたしてこの殺人事件の真犯人は、人間か、亡霊か。世界一の名探偵ポアロが超常現象の謎に挑む、水上の都市ベネチアを舞台にした迷宮ミステリーが幕を開けるのでした。
今回の作品では、完璧な密室殺人など、目の越えたミステリーファンを唸らせる謎が用意されています。疑い深いポアロでも最後には降参して、霊の存在を否定できなくなるほどでした。
先ずはレイノルズから離れた位置にあるタイプライターが文字を1文字ずつ打ち、霊と思われる存在からのメッセージを伝えるという謎。
ポアロは即座にこのトリックを見破ります。隠れていたアシスタントのニコラス・ホランドが(アリ・カーン)無様に転がり出てきました。手元のスイッチで文字を打てるという仕組みだったようです。まぁ、この辺は序の口。
その後にバルコニーから転落したのか、衆目の前でレイノルズは中庭の彫像に体を突き刺さされて死亡します。犯人は誰なのか?一同は戦慄にかられます。
そして謎なのがドクター・フェリエ(ジェイミー・ドーナン)の死亡。彼はナチス・ドイツの強制収容所にいた経験があると判明し、明らかに戦争による心の傷を負っていました。死亡する直前に精神的に錯乱し、息子のレオポンド(ジュード・ヒル)らによって、鍵のかかった部屋に拘束されていたのです。このように完全密室であるにもかかわらず、フェリエは刃物で刺されて死亡してしまったのです。
一連の事件の根源にあるとボレロが睨んだのが、ロウィーナ・ドレイクの娘アリシアの死。自殺とされているようですが、最終的にこれは他殺だと明らかになります。ではアリシアは、誰が殺したのでしょうか。それとも亡霊の呪いにかかって転落死したのでしょうか?
さて過去2作の観光映画的な見映えを期待している向きには、違和感を感じる仕上がりです。何しろ今回は、舞台のスケールも小さく、地味で、何より暗いテイストなのです。あれこの作品ミステリーではなくて、ホラーなのかと思うくらい、怖い話になっていくのです。
それでも安心してください。ポアロはキチンと推理し、超常現象の原因と真犯人を突き詰めていきます、
但しケネス・ブラナー監督はその超常現象に完全な解明を求めていません。原作との共通点として、謎解きで全部が解決せず、不可解さをほんのり残すことです。映画でも全ての現象が真犯人の仕業や幻覚のせいだと言い切れません。もしかしたら本当に怨念があるのかもしれないと臭わせるオチが、本作の魅力でしょう。
なので全2作をご覧になっていない方でも、本作はこれ単独で充分楽しめる一作となっています。だと言い切れません。もしかしたら本当に怨念があるのかもしれないと臭わせるオチが、本作の魅力でしょう。
なので全2作をご覧になっていない方でも、本作はこれ単独で充分楽しめる一作となっています。
ハロウィンパーティー
原作はハロウィン🎃パーティー。ポアロの鋭い洞察力が炸裂?でも自らの心に映るものには逆らえない。IT に導かれベネチアでGhost Huntingするポアロ(A Haunting in Venice)は、今までになく異質で弱くも実に人間味のあるポアロだ。A Haunting in Venice
ポアロのヤル気スイッチがオンに。ウダウダくすぶってたポアロの再生はやはり謎解きだった。
最初のほうで、ポアロが、知り合いの作家女史に、「世界で1番頭がいい自分でも、降霊会のトリックを見破れなかった。だけど、もし世界で2番目に頭がいいあんたに謎解き出来るならやってみなさいよ」みたいな感じで上手くのせられた場面が面白かった。
その少し前に、「あんたの作品は全部面白いけど、ここ最近の3作は駄作ネ」とか言ってコキ下ろされていたし、自分が2番目と言われたことに内心カチンと来てて、負けじ魂に火が着いたのかもしれない。
後になって作家女史とポアロのボディーガードが最初からグルであったことにポアロも気付く。だけどこの時点では、(どうも最近やる気がないし、作品もイマイチらしい)ポアロは彼女にヤル気スイッチを押されたのじゃないかと思う。
さて、心霊現象は全て幻影だったのか?ポアロが話したドアに半分隠れた少女や聞いた歌声は幻だったのか? それらをどう解釈するかは見る人によって様々だろうが、娘を殺した母親が海に引き込まれていくシーンは示唆的だ。
事件解決後、ポアロは今までの心霊現象も全て幻覚だったと断じる。しかし聡明なポアロのことだから、この世には科学や自分の知性だけでは解明できない謎(心霊現象だけでなく)が存在するかもしれないと0.01%ぐらいは感じていると思う。
この作品がミステリーとして優れてるかどうかは分からないが、ポアロが最後にポンポン謎解きしていく様は小気味良かった。
戦争で心を病んだ父親と、それを暖かく見守る早熟な男の子の親子関係が良かった。今で言うヤングケアラーっぽい。部屋に外から鍵をかけられ殺人フラグが立ったときには、この子の父親を殺すのだけはだけは勘弁してくれーと絶望的な気持ちになった。終盤、この男の子にかけるポアロの暖かい思いやりにウルっと来た。
生き残った人達はそれぞれ新しい一歩を踏み出す形で去っていく。聡明な男の子が新しい家族のもとで幸せになってほしいと願わずにはいられない。ポアロも復活である。
そりゃ人間
ずっと画面が暗いうえに、字幕の量に対してスピードが早いし、言い回しも演劇的。
てなワケで、人物紹介的なパートで睡魔が強襲。
降霊会以降はちゃんと観ていたのですが、色々とイマイチな印象。
「人間か、亡霊か」と言われても、観客からすれば作品的に人間に決まっています。
まぁ、ポアロが惑わされていくのが見どころなのかもしれませんが、第一の事件の不可能性がよく分からず。
普通に突き落としただけだし、刺さったのはほぼ偶然…じゃないの?
他にも、
・霊媒師の協力者多すぎ
・オリヴァを容疑者から外すの早すぎ(アリバイトリックとかの可能性は?)
・役立たずを主治医にしてることを誰も疑問視しない
・医師が誤診しなかったら全部パァ
・弟くん、公式HPにいません(確かに影薄かったけど)
・写真見る前にアリシアの幻覚を見たのは何故?
・父が死に、金が必要なくなった後も息子くんが秘密を明かさなかった理由は?
などなど、腑に落ちない点が満載。
推理パートも、せめて「これを調べれば証拠が出る」みたいな台詞がないとただの推論。
犯人あっさり自供しちゃったけど。
傾いた風景で不穏さを煽るどアタマの演出は好きなのだけど、本編のホラー演出と毛色が違いすぎて浮いてる。
ジャンプスケアの多用もチープだし、ポアロが人間に襲われた後にホラー強調されても冷める。
臨場感を出すためなのか、カメラがやたら動くのも見づらくて苦手。
最後の締め方と、オレンジ屋根の色彩が素敵な風景はとても良かったです。
ゴミ
ポワロの名前を勝手に使っている紛い物。
原作好きは絶対に観てはいけない。
前二作はギリギリ原作準拠なのに今作はただの低質ホラー。
「ハロウィン・パーティ」が原作?何処が?1ミリも面影無ぇよ。
画面は暗い、話はつまらない、演者はイマイチ。
「アガサ・クリスティ」に対する冒涜でありエンドロールに彼女の名前がクレジットされていることに怒りさえ覚える。
原作未読の人が多く、そういった人たちはまあまあ称賛しているのが悲しい。無知とは悲劇である。
原作を読めとは言わないから、デビット・スーシェ版の「名探偵ポワロ ハロウィーン・パーティ」を観て欲しいものだ。
フランケンからポアロまで
ケネス・ブラナーさんといえばフランケンシュタインな印象だったのですが、ここ最近は名探偵ポアロですね。今回はベネチアが舞台ということで、ベネチアのミステリアスな舞台が演出を助けます。原作未読だったのですが、犯人はなんとなくすぐ分かってしまったのですが謎解きがドキドキでスリルたっぷりでした。ポアロさんはいつも一人ずつ殺される現場にいすぎです(笑)
亡霊による殺人事件
原作未読。
怪しい登場人物だらけの中から殺人事件の犯人を絞っていくという、アガサ・クリティの名探偵ポアロシリーズのお決まりパターン。推理好きの人には大好物かと思います。
ただ亡霊トリックのひとつが毒による幻覚とは解った人いるのかしら?
前作の数倍面白い
探偵モノなのにホラー以上に怖い。
まさに映画館で見る価値のある映画ですね。
ケネス・ブラナーっていい監督だと思いました。最後のゾッとするようなオチもよかった。前作がイマイチだったけど、今回はとてもよかった。
幻覚じゃなくてトリックだったらもっとよかったけどね。
過去の2作よりは全然良かった気がしました
アガサクリスティは、結構読んでいますが、この原作(ハロウィーンパーティらしい)は読んだことがありませんでした。なので、新鮮な気持ちで観ることができました。
結論から言うと、自分的には、「ケネス・ブラナーのポアロシリーズ」の中で、本作が一番良かったような気がしました。他の2作と比べると、各犯人候補者への掘り下げも深いような気もしますし、ポアロが積極的に関わっていく姿が良かったです。
怪奇現象を 薬による影響と意味づける ところも、おどろおどろしいことを 理屈に成りたたせているので、それも自分的には良かったです。
ただ、犯人さがしという点では、早い時点でわかってしまいます。(まぁーなんと言っても、登場人物が少なく、登場した人の中で殺された3人に対する殺人動機のありそうな人をしぼりこむと、自動的に定まってしまいます。。。
あと、「エマニエル坊(?)」やの演技も良かったと思います。
<主な基準(今後のためのメモ)>
4.5 観て良かったと感じた映画
4.0 おすすめできる映画、何かしら感慨を感じる映画
3.5 映画好きなら旬なうちに見てほしい映画
3.0 おすすめはできるが、人により好みが分かれると思われる映画
さっくり観れる、ポワロ・スランプ回
映画版「オリエント急行殺人事件」「ナイルに死す」を鑑賞済みで原作は未読。
いわくつきのお化け屋敷で起こる殺人事件をいつものように引っ張り出されたポワロが解決します。今回はどうにもポワロがウジウジしており、事件も屋敷の中だけで起こるため前の2作品のような観光名所を旅するスケールの大きさはありませんでした。
代わりに薄暗がりの中から急に何かが飛び出すお化け屋敷的演出が入っており、アトラクション的な楽しさがありました。(どっきり苦手な人にはキツイかも)
最期、執着の末に死に追いやってしまった娘によって水底に引かれていくような母親の演出が良かった。執着の理由はいろいろありそうだけどそこも詳しく教えてほしかった。
冒頭とラストではしっかりベネチアの街並みが描かれており、そのあたりも見どころ。
ラストはポワロもスランプを脱して(?)また新しい何かが始まるような明るさがありました。閉じた空間での物語ですが、1時間40分程度なのでそれほど中だるみせず、さっくり観れます。
全48件中、21~40件目を表示