バジーノイズのレビュー・感想・評価
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蒼い気持ちを思い出させてくれました!
清澄くんは、無垢で、才能ある、引きこもりのアーティスト。
それを世に出したのはファン1号の潮。
2人とも傷ついて、自信をなくし、世の中でどう立っていいかわからない者同士。ある意味モラトリアム中。
でも、その気だるい時間の中で、自分たちの心に響く、蒼い音だけを頼りに、二人とベーシスト、ドラマー、マネージャーたちが繋がり、共鳴しあっていく。
セッションを重ねる中、アーティスト達の感性が殻を破り、爆発する瞬間が何度訪れる。鳥肌!
才能があるって羨ましい。でも気がつくと、ワルイ大人に吸い付かれて、もぬけの殻になったりする。
そうなりかけた清澄の心に、潮と蒼い音の仲間達が殴り込み、清澄は再び自分を取り戻すのだった。ヨカッた!
清澄がミュージシャンとして花開いていく一方、潮は、自分の役割が終わったように感じていた。
自分はどう生きたらいいの?
避けようのない、重い問いが押し寄せていた。
2年後、潮はインテリアデザインの道に進んでいた。清澄の推し活に没頭するでもなく、マネージャーになるでもなく。意外なようで、意外でもない。ピュアな潮が自分に向き合った答えだったんだろう。
もちろん、清澄の一番のファンのまま。
あの蒼くすみわたる、気だるい時間があったから、
自分の心に響く音だけを正直に選び続けてきたからこそ、
皆、今の場所に行けたんだね。
おめでとう!
自分の蒼い気持ちを思い出させてくれました。
若さについての解釈
原作を読まずに映画館にて鑑賞。
主人公の行動の背景が明らかにならない点やあまりに突破な行動をとるヒロインには驚きましたが、終始わりと穏やかな気持ちで見られる作品でした。
レコード会社の沖さん、最初はビジネスのことしか考えていない嫌な上司役なのかと思いましたが、終盤の潮が清澄の手を握って部屋から連れ出すシーンで口元に笑みを浮かべていたのが印象的でした。
この作品のキーワードは「若さ」にあると思います。「若いのに珍しいね」「もう自分は終わりだけど君はこれから」。人との関わりを避け自分の才能を世に知らしめようとしない清洲のことを中堅社会人やドラマー、旬を過ぎたバンドマンは「若さ」という武器を活かしきれていないと感じています。沖さんも同じことを感じていたのは言わずもがな、加えて清澄の良さは楽曲に命が吹き込まれる瞬間=清澄本人が音楽を楽しんでいる瞬間だと見抜いていたのではないでしょうか。実際作曲家として育てようと部屋に閉じ込めますが、沖さんにはビジネスマンとしての視点と、無類の音楽好きとしての視点があったはずです。だからこそ若くて才能のある清澄には、殻を破ってでも音楽を生かし続けてほしいと思っていたのかもしれません。
そしてこの映画はあらゆるところに「青」が散りばめられています。主人公の服、好きな色、バンド名、さらには主人公2人の名前が氵がつくところまで。どこまでも青や水色に溢れていました。青がつく言葉には「青春」「青年」「青二歳」と若さを表すものが多くあります。これも若さが一つの武器であること、若いうちは好きなことをやってほしいというメッセージの現れだと思います。
映画はストーリーが1番大事だと思っているので今回は3.5で。川西拓実くん目当てだったけど、ひよりちゃんの可愛さに釘付けでした!
期待しすぎた?
silentの監督だと思って期待しすぎていたのかもしれないです、私の好みではありませんでした。まず序盤に夜中3時にピンポンならしまくる→窓ガラス割って来た時点で「え?笑」となりそこから感情移入出来ず、ずっと客観視して見ていました。結局どの登場人物も清澄の才能ありきの関係で、あっちからこっちから声かけられて連れ回されて可哀想とも思いました。結果的に本人が良かったっていうから良いんですけどね……。
音楽を作ることが大好きな男と、生まれて初めて好きなことを自分で見つけた女性。すれ違いと接近を重ねながら次第に太くなっていく二人の絆の行く末が気になります。
鑑賞直前までノーチェックでした。
ヒロイン役が桜田ひよりさんと知って気になり
作品紹介を読んでみたら面白そうな感じ。 ふむ。
で、気がついたら映画館の座席の上。・_・ マタデス
さあ鑑賞開始。
主演は2人。 …あれ 3人?。 いや 4人かも (…汗)
アパートの管理人(住み込み?)をしながら、夜は黙々と音楽作り
に勤しんできた若い男が主人公。
彼の住む部屋の上に、どこからともなく真夜中に聞こえてくる音楽
が流れてくるのを楽しみにしている若い女性。
管理人と住人なので、朝の挨拶程度には言葉を交わします。
二人とも関西イントネーション。両方とも神戸出身と分かります。
会話のついでに彼女が尋ねます。
” 下の階に住んでいる人、どんな人です? ”
” 聞こえてくる音楽が、素敵なんですよ ”
つい教えそうになるが、会話の中で彼女には彼氏がいると聞いて
しまいます。その事が影響したのかどうかは分かりませんが、
” 個人情報だから ” と下の階の住人の事(=自分の事)は教えず
断るのでした。(えらいっ)
いつも大音量で音楽を再生するものだから、実は何度も近隣から苦情
(騒音クレーム)が入っているのでした。普通管理人は注意する側…。
” 次にクレームが入ったらクビだから ” と管理会社。
部屋からも出て行ってもらう と通告され、しばらくは大人しく
していたのですが、ある日の深夜。部屋のインターホンが鳴ります。
” 彼に降られちゃった ” とドアの外にやってきたのが例の女性。
” 曲を聞かせてほしい ” と、彼にしてみれば迷惑な依頼…。
無視を決め込む彼。
ドアが開くことは無かったのだが…
部屋に戻って涙でマクラを濡らしていた女性の耳に
聞きたかったいつもの音楽が聞こえてきました。
最初は小さく。次第に大きく。
開き直ったかのように、大きな音量で音楽を再生する男。
その表情には、解放感と充実感。
と、突然部屋のガラスが割れる。
大音量へのクレーム? 怒り? 暴挙?
破られたガラス窓の外に立っていたのは、上の階の彼女。
” やっぱり管理人さんや ”
こうして管理人の部屋は窓無しになり
通告された通り管理人は宿無しになる。
仕事も無くした男に、女は自分の想いを伝える。
” 貴方の音楽作りに関わりたい ”
「一人よがり」と評された男の音楽制作が、このとき
「二人よがり」に進化した。
…と、まあ
こんな感じに話は進みます。
細かなところまで練って考えられた脚本だと思います。 ・_・
セリフ・会話・場面展開などなど不自然さを感じる場面が殆どなく
最後までドキドキしながら最後まで楽しめる作品でした。
観て良かった。大満足です。 ・_・♫
◇
改めて、主な登場人物を紹介。
海野清澄 (川西拓実) 音楽制作大好き青年。一人でいる事を好んできたが…
岸本潮 (桜田ひより)彼の作る音が好きな女性。ファン一号。世話焼き体質?
速水航太郎(井之脇海) 女性の幼なじみの音楽プロデューサー。下っ端のようだ…
大浜陸 (柳俊太郎) 昔バンドを組んでいたベーシストの男。今のバンドに不満が…
最初に清澄と潮の出会いがあって
音楽プロデューサーの航太郎が仲間になりたそうで
清澄のかつてのバンド仲間の陸が新たに加わって。
まるでロールプレイングゲームをしているかのように
最初は一人の主人公に、どんどん仲間が加わって
いつの間にかAZURという名のパーティができて。
悪い魔法使いの誘いに乗ってしまい暗黒面に堕ちた清澄を
闇の牢獄から救い出したのは ” プリンセス=潮 ” 。
潮のコトバに自分を取り戻した清澄は光の世界へと帰還。
あれれ。
人物紹介するハズが、妙な作品紹介に…。@_@;
で、この作品。
ちょいワル風な人物は登場するのですが
根っから腐った人間は登場しません。(記憶にない)
そんなところも、私的には良かったです。 ・_・ハイ。
◇あれこれ
■清澄と陸のセッション(?)
再会した二人が久しぶりに音を合わせる場面。
「坂道のアポロン」の演奏シーンが頭に浮かびました。
自由に音を創り出す清澄と、受けて演奏を重ねる陸が
なんとなく" 薫と千太郎 ” に思えて " 良い感じ " でした。
音が次第に重なり合って、より深みの有る音楽へと変わるのが
とても楽しそうに描かれていたように思います。 ・_・♪
■天の岩戸みたいな
中に引きこもった清澄を引っ張りだしたい潮たち。
アマテラスを外に誘い出したのはアメノウズメの踊りですが
この作品の潮は踊りません(汗)踊る代わりに手近な所の
イスをドアに叩きつけて壊そうとします (大汗)
ドアは壊れませんでしたが、恐れをなした(…違うかも)清澄
がドアを開けたので、結果オーライです。 (冷汗)
◇最後に
バジーノイズ。この作品のタイトルです。
日本語にすると ” 賑やかな雑音 ” といった意味でしょうか。
雑音であっても、それはきっと人が生きていく上で必要な音。
何の「音」も無い状態では、人は生きていけないのかも。
そんな気がします。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
引っ張る→背中を押す→見守る→手を差し伸べる→引っ張る
前半は潮がグイグイと清澄の事を引っ張って行くんですよね。
そんな中で清澄が陸に誘われた事を相談した時、潮は答えを清澄自身に委ねたの。
この辺りから、潮は引っ張る役目から背中を押しつつ見守る役に変わっていったのでしょうね。
そして、人は最初の一歩を踏み出してしまえば、流れる様に歩んで行けたりする。
しかし、意図せぬ流れに巻き込まれてしまう事も有る。
そんな時でも、手を差し伸べてくれる人はいるんですよね。
それから、私は(合法的な)連れ去りシーン好きなんです。
なので、あの潮が清澄の手を取って走り出すシーンが好き。
桜田さんの表情が強いから、絵になるんですよね。
あのシーンだけでも、この映画を観て良かったと思えるくらいに。
メンヘラこじらせ女子?
原作未読
普通なら観ないテーマ?なんですが寅さん映画で印象に残っていた桜田ひよりさんがメインキャストということで鑑賞
良かったです
(勝手に超簡潔あらすじ🙇♂️)
引きこもりの天才音楽家清澄をメンヘラ女子潮が彼氏に振られた腹いせに強引に説得して音楽を通して仲間と繋がるようにする
立ち直りつつあった清澄を見て訳の分からない理由で潮が失踪
潮を頼りにしていた清澄はショックで再び引きこもり
やばいと感じた潮は仲間と協力して清澄を自分達のもとに取り戻す
そんなお話かな?
(妄想的改変🙇♂️)⇦個人の趣味です
ラストの2年後以降からライブシーンは無くしその前の海辺のシーンで終わりにした方がよかったように感じました
ライブシーンが必要なら冒頭に持ってきて「その2年◯ヶ月前」として物語を続けるとかもあったかも
足りないもの
音楽映画というので、観に行ったら、先輩ミュージシャン役で奥野瑛太さんが!勿論、ラップではなくゴリゴリのロックボーカリストだったけど、自分には、もう、マイティにしか見えないっ!芝居も素晴らしく、まるで「サイタマノラッパー」のその後を見ているかの様!そのシーンではかなり込み上げるモノがあった!
…何の話をしているのか…、「バジーノイズ」ね。
音楽映画で、この手の内容で、圧倒的に切実さが足りないと思いました。先にあげた「サイタマノラッパー」や昨年の「キリエのうた」にはあった、ギリギリの今にも壊れそうな切実さ。確かに台詞では書かれているが、薄っぺらく伝わってこない。
結果、目立つのは漫画的な台詞と展開のみ。
折角の良い音楽が勿体無い。
#バジーノイズ #サイタマノラッパー #キリエのうた
紺碧
まさかのフライパンを持ってガラス割り
現れるとは………。
天真爛漫というか豪快過ぎる。
まあ、其れくらいだから音楽に没頭する
清澄は少しずつ潮に自分の心を開いて
いったのだろう。
潮役の桜田ひよりさんはいつも可愛い服装してて脚が綺麗。
川西拓実さんは細かな演技の表情が良かった。
もしかしたら少し本人と被る部分もあったのかも。
陸と清澄の音が重なるシーンは印象的。
一気に世界が広がった。
陸役の柳俊太郎さんはゴールデンカムイの
二階堂兄弟役とは違って新鮮。
現代のSNSに対しての旨味と苦味がそのまま
人の心情として表現されてた。
AZUR、アジュールはイタリア語の
AZZURROから来てたんだね。
深い海の色、紺碧。
音楽への熱い想いと鼓動を青い海と大空へ
これからも響かせて欲しい。
いろいろと駄目でした
タイトルにも書いた通りいろいろと受け入れられませんでした。
まずはと言うか、ここが最も駄目だったのがオープニング。出だしで観客にインパクトを与えたいのは分かりますが、それにしてもやり過ぎ。
何度も苦情が来ているのに夜中の3時に上の階まで聞こえる音量で演奏する主人公を見てがっかり。自分が楽しければ他人に迷惑をかけてもいいと思っている時点で人として嫌い。女性の方もいくら彼氏と別れて音楽が聴きたいからといって夜中にどんな人が住んでるか分からない部屋のインターフォン鳴らした時点でまたまたがっかり。さらにベランダの窓を割ったときには、この先どういう展開になろうともこの二人は好きになれないと思ってしまいました。
また、音楽がメインとなる作品の割には似たような楽曲ばかりで飽きてしまい、あまり響いては来なかったです。
そして主人公の歌声も曲も好みのものではなく、ラストの「二年後」のコンサートシーンは無い方がまだ良かったのではと思いました。あと、彼女が突然OLになっているのもスナックを下に見ているようで少し不快に感じました。
という訳で、主人公の二人、楽曲、歌声等、メインとなる物がほとんど受け入れられず苦痛の2時間でした。
舞台が変わっちゃってるのが…
DTMで引きこもり気味の男の子と、毎日に不完全燃焼気味な女の子と、ボーイミーツガールな物語。原作は、コミックで5巻あって、ほぼ原作にそったストーリーだけど、さすがに全部のエピソードがはいるわけではないので、ちょっとわかりにくい部分はあった気がする。潮がいなくなる背景とかとくに。
原作からいくつか設定がかわっていて、(主観的には)最大の変更が、舞台が神戸でなくて横浜になってしまっていること。
神戸出身の引きこもり気味の主人公がなぜわざわざ関東まででて、一人暮らしの世捨て人をしているのか?はかなりひっかかるポイント。
神戸の男の子が、関東にでるって、それだけで相当アクティブが行動なので、その時点でそれなりの理由が必要だと思うわけですよ。そうなると、キャラ設定と整合性がとれない気がするんですよね。で、原作では神戸でもちょっと町外れの舞子で音楽をやっていて、そこから、ライブにでる(たぶん三ノ宮?)、そして東京のスタジオ、という段階をあらわしていたのに、それがどんじゃってる。主要人物、ミサキ以外は関西出身な設定で、神戸と東京が、意味をもっていたと思うのだけど、そういう訳にはいかず、清澄と潮以外は、言葉も関東風でそうなると、「横浜に同じ地元出身の男の子と女の子」になっちゃうので、それはちょっと違う話にならないか?と。
映画だけみれば、悪くないかもしれないけど、ちょっとなんというか、土地の持つ意味合いとかが漂白されている気がしました。なんというか、(原作のマンガより)ストーリーがマンガっぽく演出されている気がしました。
あと、あの曖昧なエンディングは、大人の事情なのか。
音と人物との関係が、自分には理解出来ませんでした‥
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
個人的には、主人公・海野清澄(川西拓実さん)のデスクトップで奏でる音は、抑制の効いた音に感じられました。
そして、なぜ主人公・海野清澄はこんな抑制の効いた音を奏でているのか、映画を通じて表現されているとは思えませんでした。
一方で、この抑制の効いた主人公・海野清澄の奏でる音に対して、岸本潮(桜田ひよりさん)は抑制とはまるで真逆の、窓ガラスを打ち破るという激しい(心情含めた)踏み込みで、海野清澄の部屋に入って来ます。
この激しい踏み込みを行う岸本潮が、なぜ真逆の抑制の効いた海野清澄の音に惹かれたのか、映画を最後まで観ても私には分かりませんでした。
映画の中での、海野清澄の音(曲)に対する周囲の説明も、余りに浅く凡庸だったと私には感じられました。
海野清澄の音への深い理解ある説明がされず、なぜその(抑制が効いた)音を海野清澄は奏で、岸本潮たちは惹かれたのか、それぞれの根本の人物描写が表現出来てないのではと、僭越ながら個人的には思われました。
個人的には映画としては残念ながらこのような点数となりました、申し訳ありません‥
心に沁みる名言
川西拓実くんが主演を務めると発表されてから、映画の公開をずっと楽しみに待っていました。
ひとまず原作を読むところから始めたのですが、すっかり原作ファンに。なので、あ、ここ設定変わってるな…あ、あのシーンないな、あの好きなセリフなかったな…と思うところもありました。
しかし、映画オリジナルで好きなところもたくさんありました。例えば陸の彼女です。原作にはいないキャラクターですが、優しく寄り添ってくれる感じがいいなぁと思いました。直接的ではなくさりげなく励ましてくれるのがあたたかくて、自分は「がんばれ」とか「元気出しなよ、大丈夫だよ」とか言ってしまうタイプの人間なので、こういう人になりたいなと憧れます。「他人。だけど、恋人」というセリフ、沁みました。
マザーズデイのボーカル洋介は映画版がかなり好きです。なんかちょっと怖そうな風貌で、怒鳴り散らしたり物に当たったりしそうなのにグッと抑えられる理性的な人でしたね。
「バンドが売れるチャンスなんて一度か二度あるくらいなんだよ、そのチャンス使い果たして今この位置」というセリフ、胸が痛かったです。自分にも推しがいて、どうか売れてくれ。この子たちをこのままで終わらせないでくれと願う日々なので…。
自分たちはどうやらここまでだとわかっているけれど、それでも最初からずっと応援してくれている人がいて、そういう人がいる限りバンドを続けるという洋介に涙しました。
あとはもう、わたしは川西拓実くんのファンですので、大スクリーンに映し出される彼の姿に夢中でした。
清澄という無口で無愛想な役柄上セリフが少なめですが、目が全てを物語っていて素晴らしかったです。
清澄が鳴らす音で清澄のその時その時の気持ちがわかるようになっていたと思いますが、制作部屋の外から潮に「今度はそっちから来てよ」と言われて清澄が鳴らした悲鳴のような爆音は迫力でしたね。
主題歌のsurgeは本来の彼の歌声、歌い方とはまったくの別物で、清澄でしかなくて、こんなにも違うんだ…と感動しました。surgeはメロディも歌詞も歌声も本当に好きで、日常でもずっと聴いています。
拓実くん作詞作曲のHeavenも劇中で使われていましたが、Heavenというタイトルにぴったりなシーンでした。
一度の鑑賞では取りこぼしてしまったところもあると思うので、二度、三度、たくさん観に行こうと思います。
主人公二人に感情移入しずらいけど、こんなものかな。
原作未読。音楽の才能がずば抜けているけど、他人と付き合いたくない清澄と、その人に惚れた潮、才能に惚れた周りの人たちの物語。
実際こんなコミュ障の人とは付き合いたくないので観ていてイライラする。最近こういう主人公の映画が多いだけど、世の中に増えているのかな。とすれば、逆に共感を得られる人が増えているかもしれない。
潮も、清澄が有名になってしまってヘソを曲げてしまう、ちょっと面倒くさい女性。
二人がもう少し素直な人物として描かれたら、見やすくなるけど面白みは欠けてしまうのかな。芸術に生きる人ってこういうタイプが多いのかな。などと色々と考えてしまった。
とはいえ、音楽で生きていきたい人たちの葛藤や苦しみがよく描かれており、一発当たることすら難しい世界の厳しさは感じられた。努力では才能は超えられないですね。
うーん…
自分はDTMとかぼちぼちやっていて、NIが映画の紹介などをしていて若干気になったので一人で視聴。
色々とツッコミどころが多くて個人的にはあまりピンと来なかった。あとは全体的に説明が足りてないというか、説得力がないというか。
主役の彼の作る曲が悪いとは思わないけど、令和時代の音楽という観点では、そんなに目新しさがあるとか、特別すぐれているとも感じなかった。
youtubeでチル BGMとか検索すればポンポンでできそうな感じというか。
ヒロインは音楽素人という設定だろうから、それに特別感動するといのはまだ許せるとして、ベースの人や、音楽業界の人たちがチヤホヤするというのはいまいち説得力にかける。
あとは、部屋の前でヒロインがボソボソ喋っているのが主役に伝わっているのが謎すぎてモヤモヤ。どう考えてもあんな用途の部屋、防音してるやろ、聞こえるわけ無いやろ、と。
海辺で、いつもの感じの曲流してるだけなのに、なぜ突然踊り(?)だした。
ドラムも結局最後参加するのもなんで?と。深堀りできてない感を感じたり。
窓ガラス破りは言わずもがな。
勝手に部屋出ていって、あとはお好きに、みたいな風にしてたけど、契約とかどうなるの。なんかすごい面倒そうな気がするけど。
最後なぜ遅れて入った。時間通りに入場しろ。
なぜ円形の謎ステージ。そしてなぜ女性しかいない。
などと、細かいことをツッコみだしたらきりがない感じで。
台詞や演出もいまいちで個人的には消化不良。
ただ、自分の中の評価と、レビューサイトやTwitterでみれる感想とのギャップがあるので、自分の感性がただおじさんになっただけなのかな…という不安もあり…
余韻に浸ってまた観たくなる
音楽さへあればいい…人とは関わりたくない…そんな清澄の閉ざされた心の扉を打ち開いたのは、あのような突拍子もない潮の行動だった。
その行動は非常識過ぎるしリアリティに欠けるかもしれないけど、それはクリエイターの想像力が生み出した世界だから、常識云々よりも演者の演技の方に目がいった。特に潮の大きな目に溜まった大粒の涙にグッと引き寄せられた。
清澄、無口だけれど、場面場面での繊細な心情が顔の表情や目の動きなどで上手く表現されていてとても良かった。
そして陸のベースと岬の演奏にも舌を巻いた。
陸はこのストーリーの中で心のよりどころとなるような存在だったな…
ストーリーと共に流れる音楽は初めて聴くジャンルだったけれど耳にとても心地良く、自然と体を揺らしたくなるし、いつまでも聴いていたいと思える優しさや切なさがある。
余韻の残る映画だった。
主人公は音楽で成功したいなんて思ってないし、みんなに聞いてほしいわけじゃない【再鑑賞】桜田ひよりさんを見に行く。
清澄は人と関わらないように生きていた。必要なのは自分の世界だけでいい。心地よい音楽を作り奏でるのは自分のためだけだ。
そこに潮というノイズが、ガラスを叩き割って踏み込んでくる。ノイズどころか大音響で清澄の殻を打ち破ってくる。
「アレ?ああ、やっぱし管理人さんだったんだ 」。 ( ̄ο ̄;)/
他の部屋のガラスを叩き割るなんて全然リアリティがない。だけど、こんぐらいやんないと清澄の世界に他人は入っていけないというメッセージを込めたイメージ映像だろう。イメージじゃなくてがちリアルにガラスを割ってるけど、桜田ひより様々なのでOK (^o^)。 清澄も同じ考えだと思う、でなければ警察へ即通報である。可愛い子ってズル~イ。 それと、ちゃんと弁償しろよ。きっとけっこう高いと思うが。だけど桜田ひよりちゃんは、当然これも免除。 (ズルイ) x2
潮に清澄の作る曲が好きだと言われ、清澄の意識が変わる。今まで自分のためだけに作っていた曲に、潮という心地よいノイズが加わる。独りよがりの曲が2人よがりの曲になる。潮のイメージが楽曲に取り込まれる。早い話が君のため(潮のため)の曲だ。
で、なんと清澄は、こ~んな大事なことを潮にちゃんと伝えないんだぜ。それは潮が清澄の前から消えてしまう一因になる。 あー、ホントにもう。何でちゃんと伝えないんだヨ。マッタク。
潮は清澄の曲や演奏してる動画をSNSにアップする。こんな素敵な曲はみんなにも聞いてほしいし、きっとみんな気に入るはずだ。潮はただそう思って上げただけだ。だけど清澄はそんなことは望んでいない。この曲はキミのために作った君と僕の曲だ。キミだけが聞いてくれればいい。そして君が君が気に入って笑ってくれれば、それだけで僕は嬉しいんだ。他のヤツはどうでもいい。
最近は気軽にアップしちゃって、バズったらラッキーぐらいの感じだ。だけど清澄にとっては迷惑でしかない。コメントには聞きたくもないアンチの声も混ざるし、それはノイズでしかない。称賛の声もノイズとは言わないが、清澄にとってはどうでもいい話だ。
清澄は動画を見た音楽プロデューサーやミュージシャンと知り合いバンドを組む。清澄の曲でやがて世界に飛び出すと盛り上がるメンバー。清澄は別に音楽でのし上がっていって成功したいなんて思ってないから戸惑う。どんどん話が進んでいってしまう。みんな清澄の考えも聞けよと思った。清澄は別に承認欲求で音楽やってる訳じゃなさそうだが、売れるのがイヤだとも特に言わない。
初ライブで清澄は潮を見つめ潮のために演奏する。最初は喜ぶが潮だが、熱狂に包まれるライブ会場で潮は不安げな表情に変わる。イヤな予感がする。【修正】潮が不安げな表情に変わったのは、ドラムの岬とのセッションの場面でした。
清澄はバンドAZUR のCD制作のため、しばらく家を空ける。CDが完成し、潮に聞かせようと家に帰ると もぬけの殻でガランとしてる。突然のことに何が起きたか分からず呆然と立ち尽くす清澄。見てるこっちも突然のことで、何で潮が消えたか理由がサッパリ分からんヨ。取りあえず、潮が消えたことだけは間違いない。
潮が消えた理由を今まで見てきた他の映画から推測するに、相手が成功の階段をどんどん昇っていってしまい、自分が取り残されてしまったような気がする寂しさから、相手にとって自分は必要ないんじゃないか、邪魔なんじゃないかと勝手に思い込み、黙って相手の前からいなくなるというパターンその1だと思われる (その2はない)。 この「勝手に思い込み」というところがミソである。今回はガラスを叩き割るような潮の行動力が裏目に出た。
君たちまず自分の想いをちゃんと言葉に出して伝えあえよと思った。
そして潮が消えてしまい、心にポッカリ穴が空いた清澄は、海を見ながら悲しみに沈む。いま海を見ながらと書いてしまったが、海を見つめるシーンは無かったかもしれない。だけどこういった展開で海が近い設定では、海を見に行くのがパターンである。脳内妄想補完。
こも後のカラオケの場面にちょっと笑う。潮が渡辺真知子の「カモメが翔んだ日」のサビの部分を歌い上げる。 「あなたは、 一人で、 生きられるのネ~~」。 次の人のリクエスト曲が尾崎紀世彦の「また逢う日まで」。
清澄が缶詰にされてる部屋のドアを潮が木の椅子で叩く場面はもっと激しく派手にやってほしかった。ガラスと違って頑丈なドアは壊せないけど、パイプ椅子かなんかでガンガンやって、ドアはへこむは、椅子は壊れるは、足や拳でドンドン叩くはで、清澄の部屋のガラスを叩き割ったパワーを見せ付けてほしかった。
最後はハッピーエンドだったと思うが細かくは覚えてない。
清澄は、生まれつき音を聴くと色が見えたり、色を感じられるようだ。困ったことに、他人も自分と同じように音を聞いて色が見えると思っているらしいことだ。清澄くん、みんな見えないんだよ。ドラムの岬に、「もっと濃い青で」なんて言っても分からないのだよ。
【追記】
うちの近所(トホ1分)がロケに使われたと思われる。時間は1分もない場面だったが間違いない。さっき見に行って確認した。ただし合成の可能性もあると思う。
嫌いじゃ無いから仕方ないやつ
振られたからって3時半に電話かけて顔確認するのにベランダから侵入して窓ガラス割るとか、桜田ひよりぢゃなかったら絶対許さんど〜!てな感じで美男美女にしか許されない少女マンガ的展開の連続的ディテールで語られるストーリーは王道のスポ根。しかしウェルメイドに収まるのであればこれはこれで大好物なので仕方がない。
桜田ひよりは目ん玉でっかくて画面が持つ。川西くんは演奏頑張った。あとマザーズのリーダー奥野くん、嫌な展開にならなくて良かった。
音楽がテーマで曲も良かったが、何より最近良く出るMONDAYSの円井わんはドラムも叩けたんだ、柳くんもベース弾けて、カッコいいなあ、と思いました。
本当はそんなに才能に恵まれても上手くは行かない、分っているからこそ苦悩がある。
Azureって ”青”の事、海の色みたいだから、俺たちここで出会ったからさ。
あ~そーなの。。。
微妙な頷きから映画を観てました。
今日は 音楽のDTMを奏でる主の話、「バジーノイズ」を観ましたよ。
出てる人:
海野清澄:役 川西拓実さん
岸本潮:役 桜田ひよりさん
速水航太郎:役 井之脇海さん
大浜陸:役 栁俊太郎さん
※話ベースは漫画からですね。
まぁなんでしょう、開始イキなり 清澄に対して潮の感情アタックが激しすぎて、そんなに初対面に対して情が深く入れるかな?と感じたかな。
音楽を本気でやってるプロの悩みってヤツが垣間見れる所は凄い感じはします。
自分としてはよう分らんけどもw
圧倒的にDTM生成より生で音弾いて足した方が深いじゃんか、ってのは分かるよね。
孤独な主の誰にも邪魔されなく一人で生きて 音楽やって行きたい気持ち。
でも 本当はそれでは生きて行けなくて。だから潮が傍に居るわけで。
中盤辺りに出てくる、
彼女の ”一人っきりじゃ無い~ぃ、二人きりやから・・・
もう・・・ぅぅぅ、 ハヨ行こうぅぉ。” セリフ。
ここの彼女が初めて彼の心を開かせて ”ok”させる演出場面は
凄く良かったですね。 この何処となく甘えっぷりと
身悶えしながらの仕草とセリフが たまらんかな。
関西弁良いじゃないですか。彼女の真骨頂的な演技なんですね。
そう思います。
後半にも出て来て、
”そっちかあら 開けて出て来て、お願いやから ~”
自分のせいで 殻に引きこもらしてしまって利用させられてる清澄に対して
渾身の自己の反省と彼を救いたい一心がココに現れていたと感じます。
最初は孤独な彼を助けたつもりが、いつの間にか自分は彼の成功にとって邪魔者と思い込み去って行った彼女 潮。でもそれは思い込みであって、彼の音楽の湧き起る泉の原点が彼女の中に有るって事を バンドメンバ-が気が付いたって話。
潮役の桜田ひよりさんがとっても力量発揮した演技だったかなと思いましたね。
どうしても監督は彼女に白い短パンを履かせたいらしい、そう感じます。
中々魅せてますよ。
川西さんに桜田さんの今後の活躍が楽しみ。
※岩井俊二監督もこう言う方向性の作品を手掛けられてたらと感じました。
気になる方は
劇場へどうぞ!
surge
DTMをベースにした音楽映画、原作は漫画というところにも興味が出て鑑賞。主演がJO1の子というのもあって、劇場はファンでほぼ満席でした。
自分の好きなジャンルがバンドサウンドのロックというのもあるんだとは思うんですが、DTMの音楽が特別刺さらず、それでいてキャラクターのアクの強さが悪い方向に作用してしまっていてあまり好みのタイプの作品ではありませんでした。
2次元だからこその行動だなというシーンが多く観られたのも今作の特徴だと思います。序盤の3時ピンポンからの窓ガラスを割るシーンなんか、ツッコミどころ満載すぎるし、そもそも捕まっちゃうんじゃ…?というモヤモヤがありましたし、そもそも騒音注意されてるのに何回も繰り返しちゃう清澄の行動原理もイマイチ理解できませんでした。
春アニメで「ガールズバンドクライ」という作品があって、それにどハマりしているからこそ音楽と人間のめんどくささが共通してる今作と比較してしまい、「ガールズバンドクライ」はめんどくささを全て音楽にぶつけて血の通ったステージを魅せてくれるんですが、今作の場合はなんかめんどくささが嫌ーな方向にいってしまい、可愛げも無いので、これがアニメとかだったら印象も変わるのかなーと思ってしまいました。
キャラクターも難ありな人物が多く、特にヒロインの潮は相当問題があって、そこが受け入れられなかったです。
前述の窓ガラス割りの他にも、清澄に無断で動画を撮ってバスってる事を喜んだり、清澄を無理くり自分の部屋に連れ込んで音楽させたり(隣がいないからって騒音は解決するもんでは無いのでは…)、1ファンだからってレコーディング現場やスタジオにも勝手に同行していたり、SNSアカウントを勝手に作って清澄のためーとか言ったり、少しずつ清澄が自分の好きな音楽から離れていってるなーと思ったら速攻で引っ越したり(多分3,4日くらいなのに引越しまでの準備早すぎないか?)、ともう前半部分だけでもめんどくささが突き抜けていて、それが何かに繋がるとかでは無く、ただただ承認欲求ダダ漏れのイタいやつだったので、彼女が出しゃばるたびにウッてなっていました笑
清澄は振り回されっぱなしな感じこそありましたが、団地の管理人なのに団地で騒音トラブルを起こしたり、音を鳴らしてないと禁断症状が出そうな精神状態だったり、なんか色々と無頓着なところが苦手だなとずっと見ていました。
航太郎もヤバいやつで、先走ってレコード会社に取り付けたら清澄拉致られるし、ピンポンを鳴らせばいいものを車から爆音流して陸を呼び出したり、突然大声を出して唸ったりと、ほんまに社会人か?と思うぐらい突拍子のない行動の連発で苦笑いで見ていました。
マザーズのボーカルさんの言葉はグッときました。
「1人でもファンがいる限りバンドを辞めない。」
シンプルながら最高に沁みて、今作で一番良かったシーンでした。
レコード会社に入ったらまぁプロデューサーか社長かが洗脳に近い感じで清澄を監禁して音楽を作らせている様子はかなーり目を細めて観ていました。確かに閉じこもった空間で集中すればある程度まとまったものは作れると思いますが、才能を活かすためという理由には共感できず、馬車馬のように働かせてまで生まれた音楽って良いものなのか?と思ってしまいました(待機していた若手バンドも清澄の曲で飛躍したいのか?とも思ってしまった)。
最後のライブシーンもなんだか違和感満載で、清澄がキーボードを弾いてなかったり(流石にそこまで求めるのは酷ではあるけれども)、女性ファンオンリーという構図もこれまた不思議なものだったので、好みの問題だとは思うんですがノイズのまま終わってしまいました。
柳さんと円井さんの演奏は実際のもので、滑らかにベースを弾きドラムを叩いていて、すげ〜!って何度もなりました。あんなにササっとコード移動して〜ともなりました。
地味に全員貧乏生活してる雰囲気出してるのに、一軒家住まいだったり、団地とはいえ広めの部屋に住んでいたりと、細かいところにも疑問符がいく作りだったのもアレだなぁと思いました。
潮というヒロインについていけずだったのが、今作の評価につながったと思います。
音楽が食い物にされるか、それとも自分たちの手で昇華させていくのかというテーマは良かったんですが、全体通して雑に原作を詰め込んだように思える作りでした。ドラマの監督が映画をやると…という典型的なパターンだったなぁと思いました。not圧倒的共感。
鑑賞日 5/3
鑑賞時間 18:30〜20:40
座席 B-3
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