「一挙に刃がこちらに向けられる」過去負う者 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
一挙に刃がこちらに向けられる
受刑者の就職斡旋を通じて再犯防止を図る人々のお話です。
前半「ちょっと話が甘いんじゃないかな」と思いました。例えば、自分に幼い娘が居たとしたら、小児性愛犯罪者が近所に住んでいたらやはりどうしても不安を抱いてしまうと思います。犯罪者の更生は図られねばならないと分かってはいても、それが住民のエゴとだけでは片付けられない正直な気持ちでないでしょうか。
しかし、物語後半「そんな甘さは分かってる。じゃあどうすればいいとあなたは考えるんだ?」と鋭い刃が観る者に突き付けられ息苦しくなりました。そう、まさしく「じゃあ、どうすのか?」なのです。
受刑者の再犯率が50%である日本と、20%である北欧とは何が違うのかを説明して下さった上映後の監督のお話がとても分かり易かったです。「この監督さんは語るべき言葉をお持ちの方だな」と(生意気ながら)感じました。 (2024/1/7 鑑賞)
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