「ルックはハードSF 中身はファンタジー」ザ・クリエイター 創造者 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
ルックはハードSF 中身はファンタジー
空中要塞ノマドの造形やノマドから地上に向けて放射されるレーザー探査線のリアルさに期待が膨らむ。ところが、物語が進んでいくにつれ、ハードSFのルックとは裏腹にファンタジーの色が濃くなっていく。
アルフィーの能力は、あきらかに科学の力ではなく、能力者のそれ。他にもSF的でないことがちらほら。
秘密基地の警備は、人間じゃなくて集中力が途切れないAIがやればいいし、未来なのに敵を監視カメラで見てるってどうなの? それこそAIの自動認識の出番ですよ。
AIロボットであるシュミラントを外部から簡単に停止できるって、口がアングリ。そんな弱点があったら、アメリカ軍にイチコロにやられてしまう。
アメリカの強大な力の危うさと、AIとの共存する未来を寓話として描きたかったのだろうけど、ファンタジーに寄りすぎです。
それでもメカのルックや東南アジアの雄大な自然の中でシュミラントと人間が共存している風景は、IMAXで鑑賞する価値はある。いろいろと残念だけど。
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