劇場公開日 2023年12月1日

「邦画によくある設定の適当さ以外は良い」怪物の木こり 木花咲耶さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5邦画によくある設定の適当さ以外は良い

2024年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

良いところ
共感性や道徳観の無さがわかりやすい
心の動きや伏線に無理がない

ダメなところ
架空技術を持ち込むと途端になんでもできるような適当設定

前にあったAIものとかハッキングなんかと同様に脳をいじるという架空技術が話に強く関わるのだけど、ほんの少し現代を越える技術、くらいにすればいいのになんでも出来る超技術になるのは物語のリアリティが欠ける理由だと思う。
役者の演技としては真正のサイコパス医者が最初から最後までフラットで不気味さが突き抜けてた。他のもやたらと叫んだりしない静かな演技もあり、悪くない。

話も突然の後出しやらで話を進めない説得力のあるものだったけど、だからこそ最後で雨降らせてるのは安易すぎてな。丁寧な作りだと思ってたのに。

ラストはまあ、罪を重ねた者として仕方ない部分はあるけど、なんか救いはないし、それ以上にそこから描けないなあ、という感じもあり落とし所としてはしょうがないかな、と。

木花咲耶