「自己受容ができて初めて他者を本当に受け入れることができる」違国日記 Tofuさんの映画レビュー(感想・評価)
自己受容ができて初めて他者を本当に受け入れることができる
異文化理解・異文化間コミュニケーションについて話をするときに、外国の人々だけではなく、異世代の人と上手くコミュニケーションができる能力も含まれることに言及されることが少なくない。持っている価値観や知識といった背景的枠組み(スキーマ)が異なる者同士の交流であるからだ。本作も正にそんなことを扱っている作品。
冒頭の事故を除いてさほど大きな事件があるわけではなく、淡々と朝と槙生の二人の、子ども同士の、そして大人同士の日常生活が描かれていく。理解と不理解の揺らぎの中で焦燥感を覚えつつも、自分は自分のままでいいんだという自己受容ができて初めて他者を本当に受け入れることが見えてくる。
心がほわっと暖かくなるような作品。
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