「瑞々しい! 私は私、あなたはあなた、という愛情のスタイル」違国日記 うさぎぐさんの映画レビュー(感想・評価)
瑞々しい! 私は私、あなたはあなた、という愛情のスタイル
これは良かった。
小説家の主人公が、事故死した姉の娘を引き取り、共同生活が始まる。「私は姉が心底嫌いだったので、あなたを愛せるか分からない。でも一緒に帰ろう」と手を差し伸べる。
仕切りのある愛、といいますか、私とあなたの境界をなくして、飲み込んで行くような愛ではなく、私は私、あなたはあなたという区別は、尊重したままの愛情のあり方(あるいはその模索)を描いて、心地よい。
言葉にできることはする。でも、できない事や、したくない事は、はっきりとできない、と言う。それは私の領分だから。一見、ぶっきらぼうでクールに見えるけど、その距離感が良い。
原作の漫画は、台詞と余白、という感じだったが、映像になる事で、思いっきり瑞々しい方にふれている。可愛すぎる。
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うさぎぐさんのコメント
2024年7月8日
トミーさん。コメントありがとうございます。確かに、原作漫画は、読解に時間を要する感じがありますよね。でも、あの生硬な感じも魅力だし、この映画のジューシーな感じも魅力なんですよね。
トミーさんのコメント
2024年7月2日
今、無料立ち読みで日記の存在がバレた辺りです。凄く心象風景、心中独白が多い漫画なので、映画の方が疲れずに観られます。砂漠にぽつーんの描写が欲しい! と言う人たちの気持ちも解るんですが。