「ガッキーは好きですが…これで良いのでしょうか」違国日記 たけちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
ガッキーは好きですが…これで良いのでしょうか
ガッキーを見たくて鑑賞したので、見たいガッキーが描かれていて、ある意味不満はないです(レビューが概ね好評なのはそのせいでしょう。)。が、原作ファンからの長い長い酷評を見ると、原作未読なものの、本作で不明な点や不可解な点があるのは、原作からのあり得ない改変のせいだ、と分かります。
慎生が発達障害という設定らしいが、本作で描かれた慎生ではガッキーが醸し出す明るさのため、発達障害は形だけで、健全過ぎてそのようには見えません。そもそも内省の様子がほとんど描かれていませんが、原作にあるという含蓄あるセリフや重要なやり取りが省略されていると聞くと、さもありなんです。また、朝の言動も、同様に原作からの大きな改変があるようで、キャラ設定が短絡的で共感しづらいです。さらには、笠町や塔野の配置やキャラ設定が不自然なのも、原作をうまく取り込めていない結果のようです。
本作を見ていると、慎生の発達障害というよりも、慎生と母との会話からして姉の発達障害や母の発達障害が気になるのですが、これらは深堀されないで終わります。その他、思わせぶりなシーンやエピソードが盛られているけれど、何を描きたかったの?、どんな映画を作りたかったの?、ガッキー主演映画で、ガッキーを格好良く描く以外に という感想です。
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