「普遍的ではないと自覚ある私が多感な少女を育む」違国日記 サスペンス西島さんの映画レビュー(感想・評価)
普遍的ではないと自覚ある私が多感な少女を育む
2024年劇場鑑賞43本目 秀作 69点
ちょっと捻くれた、そして今の仕事や生きてきた過程でいわゆる普通ではないのかもしれないと思う成人女性がひょんな出来事から多感な時期にある大人になる前の女の子との生活を強いられるが、影響を与えてしまうことを懸念して、仲を育むのを躊躇している一部始終を映す
まず、主人公の新垣結衣の同義が理解できる
自分の価値観が卓越しており、空間や関係に他者を介入させずにいる反面、どこか寂しさと社会から孤立を少し恐れている様、過去のしがらみや正しい自分とその側面を理解できている上で自立している佇まいが納得である
小宮山ちゃん、ヤクザと家族から一目惚れだが少女は卒業しないから3作目の今作でも光ってましたね
特に大きなことが起こるわけでもないし、スローライフムービーだから尺も長いけど、そこまで退屈だった印象はない
思い返すと、夏帆との3人で家で料理だかするシーンでの我々みたいな大人にならないほうがいいとか、手本にしない方がいいみたいなセリフの皮肉も交え、少女を思ってあくまで超一般的な成人社会人とか少し離れた我々をスタンダードにするなと言わんばかりのそんな卑下してない感じが印象的だった
あとは3人で帰るシーンとか最後のバンドのシーン、家に友達呼んで襖越しに見え隠れしてるシーンとか、全体として距離感と陽と陰の対比がよかった
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