「QT礼賛ドキュメンタリー」クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男 カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
QT礼賛ドキュメンタリー
映画通以外でも監督で映画を観たり、タイトルを見て監督名がわかるほんの一握りの選ばれた監督で才能と運に恵まれた、まさに「映画に愛された男」。
レザボアのブラックスーツやパルプのトラボルタ起用の経緯など知ることができ、デビュー以来のファンとしては面白く観る事ができた。
インタビューでは映画オタクから世界的な人気監督になる経緯をかつてのルームメイト(タランティーノの友達っぽいw)が面白おかしく語ったり、良い脚本、良いディレクターと仕事をしたいという役者の本能のようなものなどが伝わり興味深い。
タランティーノ映画に出演する事がその後の役者人生に大きく影響するわけだし、多大な恩恵を受けた役者やスタッフも沢山いるわけなので、手放しで褒め称える内容になっており若干面白味に欠ける部分がなくはないが、それだけの功績を残している監督、脚本家という事でそこはやむを得ないのかなとは思う。
ワインスタインとの蜜月から離別を最小限に抑えているのも良いと思った。
あくまでもタランティーノを語るに当たり、決して小さくはないが、一部のエピソードに過ぎないので。
個人的にはインタビューを受けて欲しかった役者達がもっといるが、本作でコメントしているのはかなり好意的で、自ら進んで話をしているように見えた。
特にジェイミー・フォックスのインタビューが最高に面白く、スパイク・リーのモノマネは傑作だった。
黒人俳優に黒人監督より支持されているというのも常に彼がニュートラルであるという証明なんだと思う。
あと1作というのは本当にもったいない。
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