「あらすじもあらすじ」K.G.F: CHAPTER 1 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
あらすじもあらすじ
こんなにインド映画がシネコンで流れることってあったっけなレベルで大量輸入されており、今作も本国インドでは「RRR」超えの興行収入を誇っており、その売り文句を引っ提げて日本にやってきました。
Chapter2と「ランガスタラム」と同日上映で、全部2時間半以上の尺、これを1日の間に全部観たい人はとんでもないスケジュールになりそうですが、シネコンはそれを阻止するためなのか、基本的にバラバラの時間帯に配置してくれており、観客のケツを守ってくれています。
そんな今作、大した情報を入れずに前後編か〜くらいの知識で観に行きましたが、圧倒的に長〜〜〜〜いあらすじで、メインどころの話はChapter2に繋げるというヤベェ作りでした。それ故にアクションシーンはド派手なのに、展開が同じことの繰り返しや単調さに拍車がかかっているのも相まって、途中睡魔との戦いがメインになってしまいました。
現代パートで語り部が語るところから始まりますが、その導入だけの登場でいいのに、高頻度で現代の人々のシーンが挿入されるのがはっきり言ってノイズでした。そこにまたクセの強いお手伝いのお兄さんが話に割って入ってくるのでやかましかったです。
ロッキーが名前を覚えてもらう事を理由に警官を殴り、そこから頂点へ上がっていくという流れは良い入り方だなと思ったのですが、そこからサラッと頂点に立って、やりたい放題に暴れていたので、もっとその過程を楽しみたかったです。
金鉱に侵入してからが無駄に長く、ここら辺りから登場人物の多さがとんでもない事になり、一体誰が誰なんだ状態にになり、場所も違う場所や現代パートを行き来しまくるので頭の中はカオス状態です。
映像というか編集面にもかなり難があり、暗転するシーンが多くとてもチカチカしました。繋ぎ繋ぎのシーンの緊迫感が感じられず、かといってダンスシーンが映えるわけでもない、長いなりの良さがあまり感じられなかったです。
良いところをあげると、アクションはとても良かったと思います。スロー多めでしたが、中々に残忍な事をしていて、首チョンパや体を突き刺したり、ボッコボコにしまくって引きずり倒したりなど、絵面のインパクトは最強でした。
ロッキーが暴れる様がヒーローではなく、完全にヴィランのそれなので、もうそういう風にしか見えなかったのがインド映画にしては珍しいなと思いました。「酒を無駄にすんな!」というどこで怒りの沸点沸いてるんだと突っ込みたくなりましたが、ちょっとした可愛げが感じられてそこは面白かったです。いや可愛くはないですね。
Chapter2の方が遥かに面白くなるだろうなという終わり方でした。単独作で面白く仕上がってくれていれば尚良しなんですが、立ち位置的に"0"の今作の役割は果たしたかなとは思いました。少し間隔を空けてChapter2を観に行こうと思いますが、体力を確保しておかないとまた睡魔との戦いになってしまうので、万全の状態で挑みたいと思います。
鑑賞日 7/15
鑑賞時間 11:15〜14:00
座席 I-2