「安藤サクラはやはりスゴイな」BAD LANDS バッド・ランズ 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)
安藤サクラはやはりスゴイな
大きな期待は無かったが、安藤サクラ主演なので、それなりのものは見せてくれるだろうと観賞。
【物語】
橋岡煉梨(安藤サクラ)は血の繋がらない弟のジョー(山田涼介)と共に組織的オレオレ詐欺集団の一員として大阪西成で生きていた。 煉梨は裏社会に身を置きながら堅実で、人情に厚い面もあるが、ジョーは向こう見ずな放蕩者だった。
あるとき、ジョーの無思慮で無謀な行動で招いた危機を咄嗟に煉梨が助けた結果二人は、億を超える資産を手に入れる。 大金を現金化するために奔走するうちに、それを嗅ぎつけた裏の関係者が2人を追い始める。
【感想】
なかなか見応えが有った。
一番の加点ポイントはやはり安藤サクラだ。裏社会と言うか詐欺集団というクズ社会と西成地区という社会の底辺、ややもすれば殺伐とした作品になりそうだが、どこか血の通った空気を感じたのは安藤の演じる煉梨の不幸な過去を背負いながらも人生を諦めていない強さと、保ち続けているほのかな温かさだったような気がする。
山田涼介も悪くないが、キャスティングに成功していると思ったのは宇崎竜童。 半分壊れてしまったような老人だが終盤でとある活躍をする男の役を演じている。これに良くハマっていて、上述の血の通った作品を作り上げることに彼も貢献している。
ある種のクライムサスペンスなので、ハッピーエンドは待っていないが、後味の悪さは無い。
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