キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのレビュー・感想・評価
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観ごたえがあることは認めるも いかんせん、やはり長い事は否めない
監督も俳優陣もお気に入りだし、当然興味を惹かれるので、気合を入れて鑑賞に臨んだものの....
冒頭で「駄目かな...」と感じつつも、観進めていくと段々と引き込まれていく感じになって、前半は「流石だな」と、良い感じだなと。
特に、丁度マット・デイモン似の(幼少時代役やった事あり)ジェシー・プレモンスが登場して、後半の事件の解明に動き出す辺りまでは面白かった。
普通、この事件の解決に向かう段階から”様々なことが明らかになって”終盤に向けて面白さが増して行くような展開を期待したいところだが、そうでもなかった。
そこから後半で、段々と”眠い目”状態に陥ってしまったのであった。
映画自体のことで言うと、
主演の二人は、特に近年流石な感じのレオナルド・ディカプリオ氏は今回もやはり良かったと思うが、その役柄的に残念ながら観ていて良い気分ではなかった。
ロバート・デ・ニーロ氏については、まあ、もはや「貫禄」って感じで、それ以上の”特別感”はどうかな?、と。
あと、登場人物が多いが、出ずっぱりではなく長時間に渡るため、理解(認識)しきれず。
それに加えて、「最後の最後に登場」状態の”ラジオ番組のプロデューサー =マーティン・スコセッシ”登場は、明らかに出しゃばり過ぎで余計の、興醒めでしか無い。
お陰でさらに、全体として、方向性がなんか変な感じになった印象を覚えた。
それと、Apple TV+が関わっていることで、初めから「配信ありき」の作られ方のような印象も。
例えば、大失敗作となった『天国の門』などのことを考えると、歴史上の出来事(の一部)を題材に描く長尺の大作作品として、あえて大型スクリーンでの鑑賞を切望したくなる”絵巻”とは違い、家庭用の受信媒体で見栄えすることも十分に考慮されて(寧ろそっちを重視?)いるかのように思えてくるからであろう。
(逆に『天国の門』はそれでも観に来てもらえずの結果となりましたが。)
個人的には、同じデ・ニーロ出演作品でも、表面上だけでない、むしろ人間の内側の”非情さ”、”残忍さ”までも突きつけて来たような、セルジオ・レオーネ作品の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のことを、今更ながら思い出してしまいました。
こちらは、長尺の大作作品らしく大型スクリーンでの鑑賞には見応え十分なスケールの作品でもありました。
更に、初期公開時の米国編集された「短縮版」以外に、「オリジナル版」、リバイヴァル公開「ディレクターズ・カット」(イタリアTV放映バージョンは4時間とも)という今作もビックリの長時間版まであったが、観ていてダレを覚えたことは無かった。
音楽のことに触れておくと、この『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』はエンニオ・モリコーネ氏の音楽もまた素晴らしかったが、今作『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』は、ザ・バンド解散の『ラスト・ワルツ』からマーティン・スコセッシ繋がりの、つい先ごろ亡くなった”元ザ・バンド”のロビー・ロバートソンによるものであり、恐らく今作が遺作となったと思われます。
あの世では、「生前確執のあった」ザ・バンドのメンバーたちと和解して、元のように仲良く、かつ穏やかに過ごされることを願うばかりです。
理解出来てないのに何故かつまらなくない
3時間半近い長尺をかけて、オセージ族の連続殺人事件と、その背景に潜む白人の企みをじっくり描いたサスペンス。
登場人物も多く、事件も複数起こり、心情や思惑も様々なので、半分くらいしかちゃんと理解出来た気がしません。
アーネストはどこまで分かっていたのか。
ヘイルが目指したのはただの金儲けなのか。
モリーは何を思ったのか。
もしかすると私の理解は全く的外れかもしれない。そのくらいまだ咀嚼の余地と、理解を深めることで感想が変わっていくであろう作品。しっかり理解ができていないし、派手さはなく長尺、それでも面白いと思えるのは巧みの技がゆえ。
壮大なオクラホマの自然を目と耳で感じ、なんとも言えない余韻を抱え、劇場を後にしました。
やっぱりこの監督は長い
2023 161本目(劇場14作目)
重く、長い
上映時間ほど長くは感じなかったけど、トイレ対策は必須
今時の映画のテンポ感に慣れてる人にはキツく感じられるかもですね
タイトルから勝手にタランティーノぽいのとかサスペンス色の強い話を想像してたので、「あれ?ちょっと違うかも?」って途中でギア切り替えて観た
古き良き映画の雰囲気?だったのかな
アメリカのちゃんとした歴史は知らないですが、まぁそんな事はあっただろうね、、としか思わないので、実はそこまでショッキングな話には感じられず…誰に感情移入すべきかもよく分からないまま、長い上映時間経ってしまった
長くてしんどい事は無かったけれど、鑑賞後感は何だかグッタリした
何だろう、つい先日、北野武の首を観た時も同じ事思ったからか、、人間の野蛮さみたいなのは何百年前から何にも変わって無いよな…って
一瞬も飽きない3時間半!
my color・・・
予告編を観たときからインディアン対する新鮮な見方が出来そう。しかもスコセッシ+ディカプリオ+デ・ニーロなら鉄板でしょうと勝手に期待を大きくして、観たら期待以上に面白かった。
面白かったと言うとマーベル映画みたいな感じに聞こえちゃうけど、冒頭の何件もあるインディアン殺害が全く捜査されない描写から、エンド・クレジットが始まるまで全く緊張感が絶えなかった。そのサスペンス感が凄いのは脚本、演出もあるけど、この映画は特に説得力ある役者たちの演技がだと思う。
ディカプリオは本当に良い役者になってきたのと、ブレンダン・フレイザーが出ていてちょっと嬉しかった。嫌な役だけど。
ディカプリオの妻を演じたリリー・グラッドストーンのアカデミー助演女優賞は確実じゃないかな?
オイルマネーに群がる人々
オイルマネーに群がる人間たちとそのお金を持つ人々。
襲うのではなく、死肉に群がるハエの様に強かに近づき徐々にマネーという汁を搾り取る人たちを描く。
その渦に自ら飛び込み取り憑かれていく男の末路と同時にお金を手にし幸せというものを手に入れることが遠のいていく部族の人々の儚さを、社会の悍ましさと同時に描くことで彼らの選択のなさがとても悲しげに映る。
人間味溢れるって、世界共通
舞台は1920年代
オイルマネーにまみれた人間ドラマ。
ネイティブアメリカンとその財に目をつけた白人の話。
ヒロイン、モーリーの気高い聡明さと、
心広く優しさで包み込む感じ。
信じたいけど信じられない
けれど信じようとする芯の強さに胸を打たれた。
言葉にはしないけれど、
目を見ればわかるとはこのことか。
ディカプリオ演じるアーネストは、
一見どうしようもない欲望まみれの環境に
浸りきった卑しさと、妻を愛する純粋さをも持ち合わせる二面性が良かった。
けれど、最後の最後に。。。
ある意味浸りきったのも、純粋さから来るものか。
ロバートデニーロ演じるキングは言うまでもない。
存在だけで不穏な空気を醸し出す悪どさが秀逸。
ハードなハラハラさも感じないのに、
206分と言う長さを感じさせない脚本は
とても素晴らしかった。
個人的には、
エドガーの名前にピンと来てしまった。
そうだ、あの映画も、ディカプリオか。
良かったんだよな、きっと...。
評価も高いし、巨匠といわれている部類の監督さんだし、
観ておこうと思って、予告情報だけで鑑賞。
導入部のニュースっぽい映像と音楽に、
おっ!やはり良さげ!!と思ったんだけど、
さすがに、206分は、長いな。
途中、集中力途切れて、
ギルバート・ブレイク観たばっかりだったんで、
ディカプリオ、オッサンになったなぁ…とか思ってました。
一時間ぐらい削れなかったのか?
と、削れそうな場面を考えてみたんだけど、
それはそれで思いつかなくて…
どの場面も、きちんと繫がっていくから、
それはそれで匠みは巧みだなと思ったり、
やはり、実話を元にしているし、アメリカの人たちには、
ナイーヴな話だから大切に描きたかったのかなぁ…。
自分的に、長さのマイナスより、作品自体がプラスに思えたのは、
インディアンという部族を、無知故に漠然とカッコイイと思ってしまっているところと、
ディカプリオとデニーロと、リリーさんの俳優の力が過分に影響していると思います。
ヘイルの最初っから、腹に一物ありそうな顔つきに、終始イライラしたし、
アーネストのアホぼん気質にも同じくイライラしたっ!
しかし、モーリーはなんで、あそこまでこの男を信用してたんだ…。
そこが若干モヤっとしつつ、離婚してくれて良かったです。
と、ストーリーには、どっぷり浸かることができたからかな。
でも、長過ぎ感は拭えないな…。
なんで、自分でも、どっちやねんっ!みたいな感じで、本当に良かったのか???
なんとく良いって言わなきゃいけないような風潮に流されていないか?と思ったり…。
で、後でWikiったのですが、
なんやかんやいうて、
巨匠 マーティン・スコセッシさんの作品、正直、そんなに観てなかったです…。
Best movie!
It's based on the historical fact. I've loved the movie director Martin Scorsese and two actors, Leonardo Dicaprio,Robert De Niro from a long time ago. many movies i've seen. It's very long but we forget about the time which's so much fun. when I was in the U.S. I studied some ethnic groups, or native Americans. this movie is real and gained a lot for me. Must see!
ルシファー デ・ニーロ
見応えありました。
ディカプリオの演技見たさにみてきました!
いや!いるいる!ああいうダメな奴!八方美人にしてるうちに相手にいいようにされちゃってその場凌ぎでドツボにハマり〜な。
喉元すぎれば何とやらで目の前にいる間は本当に誠実だし、特に相手に対しての自分の立ち位置に従ってもの考えるから従う選択肢しか持ってないうえ全ての人にそうしてるうちに本人も整合性合わなくなって分かりませんて態度でいる事で無意識のうちに見て見ぬふりをして逃げるのが処世術になってんだよね。
この不器用さのせいか金持ちになっても捕まっても人間性が全く変わらないのがすごくて、言ってる事はハッキリしないし掌返しでコロコロ変わるんだけど人格がそのまんまで裏表ないもんだから何故か嘘がつけない様に見えてこの人ってこれがそのまま素なんだなっていう謎の安心感。
あの疑心暗鬼のコミュニティじゃ奥さんにとっては心の支えにもなるでしょう。
と、私見ばりばりですがそう思わせてくれる演技ほんと良い。
奥さんの方は沈黙がキーワードでしたね。静かにしてる、あえて言わない、秘密にして川に流す。被害者であり共犯者的な立ち位置にもいる筈なのに語らない事で賢く思慮深い人に見える。目に語らせる力のある女性でこちらの演技も凄かった。
この夫婦はどちらも犯罪の主犯ではないけど、それぞれ無知と賢さのポーズをとって罪を深めてしまった組み合わせかなと思うと絶妙。ディカプリオなんで川に流すのサインを受け取れなかったんだ…そこだけは汲み取って欲しかった。
この曖昧な立ち位置の2人を中央に置いたおかげで、差別意識や社会背景も色々見えて色々考えさせられました。白人への憧れや憎しみ、原住民への軽蔑、気違い沙汰を当たり前に実行させてしまう選民意識。根深い。
差別が煽られて蔓延すると、普通の人もサイコパス化簡単にしちゃうもんだよなぁ、とナチスものとか見ると思うけどあの加害者側の当たり前でしょって態度はホラーでした。
もし何らかの形で社会的弱者に生まれてしまったら、要領よく生きる知恵もなかったら、無知か無言でやり過ごすしか無い時あるしそれも生存戦略だと思う。だから両方持ってるデニーロをギャフンと言わせたいけどそうはならないんだよなぁ
ディカプリオの新しい顔
もう彼のファンになり数十年経ちました。
毎度新しい映画に出るたびキャラクター性から顔立ちまで様変わりする彼の演技には魅せられ続けています。
今作はその中でも今までの熱い情熱や成功者の持つ野心とは違ったタイプの雰囲気を持つ人物を演じています。
映画の内容は勿論なのですが全く新しいディカプリオの顔を観劇出来るという意味でもとても興味深い作品です。
是非尺の長さなどで躊躇っている方は観ることを強くお勧めします!
現代の我々を糾す巨匠が描く史実
巨匠の数ある作品の屋台骨を、これまでそれぞれに支えて来た名優2人が、
初めて同監督の同じスクリーン上で相見える3時間半の大作。
二人の名演も相俟って長時間見応えたっぷりの内容なのは流石の一言に尽きる。
西部劇といっても、石油によって莫大な富を手にした米国先住民の財産をめぐる話という、
中々知らなかった史実だけに、顛末に興味が尽きることなく見入ってしまった。
脚本も勿論素晴らしいのであろう。
ステレオタイプの設えではない上に、名優2人に留まらず俳優陣が説明的な演技など皆無の丁々発止を繰り出して、息つく暇がないのである。
映画という総合芸術を構成するあらゆるセクションで素晴らしさを発揮する一本。
個人的には、先住民妻役のリリー・グラッドストーンは大発見だった。
終盤、夫ディカプリオとの決別のくだりは、静かな名シーンだと思っている。
同時期に、我が国のかつての地震騒動の史実を題材にした作品が公開されている…
でも何だろう…作品として何か決定的に迫ってくるものが違うのである。
やはり、脚本というのが映画の土性骨なのかなと言うのは感じる所である。
過去に事件を知らされたり説明されたりというのは、ネットや図書館で十分ということか。
「沈黙」があってその流れで「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」があるようにも思う。巨匠自らも、そして我々も糺されている。
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