「質感のフェチズム」骨 masayasamaさんの映画レビュー(感想・評価)
質感のフェチズム
死体蘇生?いやその逆か?
怪しげな儀式を撮影したフィルムが発見され修復した、、、という体裁のモノクロ短編。
ほぼアート作品なんで、分かりにくいとか文句言ってもしょうがない。
彼らのアニメの特徴のひとつは等身大サイズで作業する所かなと思う。物がデカいのでアニメがしやすい反面、支えが大掛かりになりスペースが要るし撮影は手間はかかる。
実際の人間から型取りされたようなリアルなデスマスク。(この2人の首もチリの政治的な人物)
表情豊かに妙に動きまくるデッサン用の木製の手。
するっと実際の人間混ぜたり、技術的な遊びもある。
実物の机や椅子など凄くリアルな部分とガッツリデフォルメした人形。消し込む作業をわざとしてない糸や針金。なんだかその素材のフェチズムとコントラストにクウェイ兄弟的センスを感じた。
まあ、その世界観もイノセント且つ、醜悪だ。J.P.ヴィトキンの写真が近い世界かなぁ、、、。
死体好きのアリアスターがはまるのも頷ける。
シュワンクマイエル、クウェイ兄弟に続く流れがまさか南米からやって来るとは思わなかったよ。あっという間に売り切れたパンフレットは再販された模様です。
今後が楽しみ。
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