「ネタ的なタイトルながら、見る価値は十分ありそう。今週ほぼ無条件で推せる」人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ネタ的なタイトルながら、見る価値は十分ありそう。今週ほぼ無条件で推せる

2023年11月3日
PCから投稿

今年371本目(合計1,021本目/今月(2023年11月度)3本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))

 そういえば、1年くらい前だったはずのワンピースの復刻版上映か何か、完全にどこもかしこも満席モードになっているの、何かあったんでしょうか…。

 さて、こちらの映画です。
タイトルからはネタ的な要素がかなり強く、それを嫌って見に行かないという方もいそうな気もしますが、個人的にはかなり推せる映画で、少なくとも対抗以上には来そうな(契番新聞ではないけれど)状況です。

 要は結局のところ「そういう貴重な体験をした主人公が、その貴重な体験によって精神的に成長する」という部分に焦点があたっており、タイトルこそややネタな気がしますが、余計な部分やどうでもいい描写にほぼ飛ばす(だからタイトルだけがネタっぽいのが惜しい)、展開の読み方も易しく今週推せるんじゃないか…といったところです。

 迷ったらほぼおすすめできる映画です。

 採点に関しては以下を考慮しましたが、いつも指摘しているもの1つ、あとややマニアかな…というところも1つあります。

 (減点0.3/事務管理と無権代理) ※ この論点は0.3で統一扱い

 事務管理の管理者にあらゆる代理権が与えらているのではなく、対外的に第三者と契約を結んでも本人の追認がないなら(表見代理を満たさないなら)無権代理にしかなりません(この点、特にこの映画にもあたる、緊急事務管理の場合にまで管理者の無権代理を追及するのかという論点はあります。誰も事務管理をしなくなるため)

 (減点0.2/この「ご自宅」について)

 映画のストーリーの趣旨的に共同生活のシーンが多いですが、ここは法律上は民法上(あるいは、民法の特別法の借地借家法ほかの)の、共有に関するルールが適用されています。

 この点、登場人物が2人の場合(この映画)は特に問題になりませんが、3人以上いるといろいろルールが複雑になるので(共有には「持分」(もちぶん)というものがあり、その比率に応じて多数決原理で決まったり、一部は全員の同意を必要とするなど、いくつか特殊な論点があります)。

 ※ 2人の場合、個々0.5の持分なので(持分を決めていない場合、人数で等しいものと推定されます(250条))、多数決の論点が発生しない「だけ」です。

 この点、シェアハウスの類はリアル日本でもトラブルが多いので、ちゃんとした描写が欲しかったです。

yukispica