哀れなるものたちのレビュー・感想・評価
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ヨルゴス・ランティモス こ〜わ!!
米アカデミー賞に大量ノミネートで
俄然注目度が上がってますね。
お腹に子供を宿したまま自殺した直後の女性を
天才外科医が発見したものだから
胎児の脳を女性に移植する事で命を救う。
大人の身体に子供の脳を持つ女性が
この世界を知り成長して行く過程を
大人の寓話的に描いた本作。
こういう映画こそ、映画館で観なくてどうするよ!
画面の隅々までコリに凝った美術と背景の素晴らしさ〜〜
もちろん役者陣の演技も素晴らしい〜
絶対絶対映画館でご覧ください。
で、月に8回位映画館で映画を観る
中途半端な映画好きとしては
私が初見後、瞬間に感じたのは
ヨルゴス・ランティモス こ〜わ!
なんちゅう世界観、なんちゅう映像表現。
人間の頭っちゅうのは、
こんなに飛んでもない所まで
想像を膨らませられるものなのだなぁ〜。
それと今更ながらエマ・ストーン ス〜ゲ!
大人の体に赤ちゃんの脳を移植された主人公のベラは
通常ではあり得ないスピード感で成長して大人になって行きます。
その変化を見事に演じ分けるエマ・ストーン
唯一無二の映像世界とエマを観るだけでも超お値打ちです。
様々な社会の局面に触れてと女性の在り方、
人としての在り方に急速に目覚めてゆく主人公ベラと
関わりを持った男たちのあまりにも自分勝手な行動が
対比を成して、どんどん男達が滑稽に見えてくる。
特に最後の最後までクソ野郎を演じたマーク・ラファロ!
まさか「アベンジャーズ」で、自身の境遇に悩みながらも
最後はそれを受け入れ、ご陽気な緑の巨人に変貌した人が
こういう役をやるんだな〜〜。
役者さんて凄い!!
この話は所謂「フェランケンシュタイン」の女性版的な
話でもあるのだけど主人公のベラは、まだ脳が子供の時代
父代わりであるウィレム・デフォー演じるゴットウインに
深く愛されていた。
幼少期にしっかり人の愛を受ける事の大事さが
「フランケンシュタイン」の中の怪物が誰からも愛されず
不幸な道を歩んだ事と対比を成していてとても興味深い。
見応え十分です。
ベラの気持ちわかるぞ!!
成人女性の体に赤子の脳を移植してできたクリーチャーベラ。
赤子から目まぐるしく成長していきます。
本作ファンタジー感というか非現実感がすごいんですが、
ベラが出会う男性がめちゃくちゃリアルであぁこういう男性いるよな~
こういう男女のケンカしたことあるよな~
の連発でした笑
とても印象的だったのは婚約者のセリフ。
ベラにセックスワーカーとして働いてたことを気にしないのか尋ねられた時、
君と他の男性が時間を一緒に過ごしたことには嫉妬するけど、君の身体は自由だから。的なことをおっしゃります。(曖昧なので正確じゃないかもです💦)
それを聞いたベラは彼との結婚を決意します。
わーこれすごく共感だなーと。
本物の愛とは束縛し、行動を制限することではなく、
相手を信じ自由にすることなんだと。
これはベラが冒険して色々な男性と出会った末に出した結論であって、
あのまま旅に出なかったら、このような愛の形にならなかったのかな~と感じました。
ダメな男を好きになって、散々な思いをした挙げ句わかることってありますよね!?
本当それなーといった感じでした笑
個人的には物語も飽きずに見れますし、エマストーンが好きなので
彼女も制作に関わってることが理解できる作品できたので、
見て絶対に損はない傑作だと思いました。
気になっている方、迷ってる方は
是非見に行ってほしいです!
グロテスクで美しい、珍妙で創造的
グロテスクで珍妙でありながら、とてつもなく創造性にあふれ、美しさに目が釘付けになる。
ヨルゴス・ランティモス監督はモラルに相反するとてつもない問題作を作った。
2時間半近い時間はあっという間だ。それほどこの世界にのめり込んでしまう。
ある問題から主人公のベラ(エマ・ストーン)は身投げをしてしまう。(理由はのちに判明する)
しかし、マッドサイエンティストのゴッドウィン(ウィレム・デフォー)に救われる。
しかし、妊娠していた胎児の脳を移植するという人体実験だったのだ。
ベラは見た目は同じだが完全に生まれ変わったのだ。
この映画を端的に表現すれば、生まれ変わったベラの幼児から大人への成長譚だ。
美しい大人の女性の姿形は男達の羨望の的。
ある時、出会う好色弁護士のダンカン(マーク・ラフェロ)の誘いで冒険旅行に出てしまう。
中身は幼児で常識も道徳心も何もないのでそこで出会う大人たちを本音でぶったぎる。
なんとも爽快だ。
食べて、寝て、セックスをする。体は成人女性だが知能は胎児なので生理的欲求を抑えられないのだ。
だが、リスボン、アレキサンドリア、パリを巡る旅で様々な人と出会い、世の中の不条理を体験し目覚ましく成長する。
成長し旅から戻ったベラはどうなっていくのか・・
人間とは一体何なのか。ランティモス監督は人間の本質を探求している。
モノクロとカラー、魚眼レンズなどを駆使するロビー・ライアンの撮影が素晴らしい。
前衛音楽のような音楽も世界観を見事に表現。
ファンタジーのような美術造形は夢と現実の世界を曖昧にする。
ベラの狂気を表現したような衣装も素晴らしく、総合芸術としての映画の完成度がとてつもなく高い。
しかし何と言ってもエマ・ストーンの捨て身の演技が素晴らしい。
2度目のアカデミー主演女優賞は確実なのではないか。
カップルで観ることはお勧めしないが必見の傑作。
これは衝撃的!!
自由への歩みと挑戦と成長
映画「哀れなるものたち」は、主演女優エマ・ストーンの圧倒的な全力の演技が素晴らしい作品でした。
物語は、子供の脳みそを持ちながら大人の身体を持つ女性が、自らの意志で外の世界へ解放されていく過程を描いている。
最初は不安定なヨチヨチ歩きだった彼女が、さまざまな経験を通して成長していく姿が逞しくうつった。
タイトルの「哀れなものたち」とは、権力や女性にしがみつく男性たちや、愚かな科学者たちを指すのではないかと感じた。
この映画は、登場人物たちの内面を深く描きながら、社会的な問題や人間の成長について考えさせられる作品であった。
男漂流記
子供が最初は色々なことを教えてくれるお兄ちゃんと旅をして生の喜びを教えられる。
少女で知識を得て自我をもつ、大人になって売春で色々な男を知る(下手な男が多いいことを学ぶ)。
そして最後には父の元へ帰り、そこで自分のルーツを知ってDV男の元へ行くが挫折。
最後は真面目で自分を見捨てないでくれる男と結婚。父親と真面目な男がいいねって作品だと思っている。
内容は平凡だけど見せ方を頑張っていたイメージ。
みなさん演技が素晴らしい。
映像は及第点だが、途中に挟まる章のタイトルの映像が素晴らしい。セット感があまりにも強くて疲れる時もあった。もう少し美術は頑張ってほしい。
ギャグもなかなかいい。笑いどころで誰も笑わないので少し見ていてキツかったが、もちろん作品に責任はない。
最後にバケモノと呼んだ父と同じ道を選ぶ子という状況も良かったね。
タイトルなし(ネタバレ)
エンドクレジット読み辛かったからスタッフ確認したくてパンフも買いましたが倍以上の値段でもいいからいいヴィジュアルブック的なものもだしてほしいな
最後ヤギの方がどうなったのかが気になるな
サイズ的に人間のは収まらんだろうからとられてそのままなら可哀想だけど
marvelous!(:奇跡的で素晴らしいさま)
MARVELファンなのでキャストで選んで観に行きました。
エマ・ストーン(アメスパグウェン)はもちろんですが、ウィレム・デフォー(グリーンゴブリン)がベストアクト! マーク・ラファロ(ハルク)まで脱ぐなんて!
そんなことより、個人的に映像がすごく好みで、白黒から始まって、カラーになって、バッキバキの空の景色が鮮烈な作品を網膜に焼き付けてくれます。
回想シーンは白黒、というわけではないので、白黒とカラーの使い分けに法則があるのかをもう少し考えるたいです。
音楽も白黒っぽいw
冒険の末、父と同じ医者になる、という選択をするまでで感動的に終わっても良かったかなとも。
『サイダーハウス・ルール』(ライミ版スパイダーマンのトビー・マグワイア主演)っぽく。
最後、元夫の頭にウィレムの脳を移植するのかと思ったら違いました。
チキンドッグも良かった(不謹慎)
ハリー・アストレー(ジェロッド・カーマイケル)カッケー! MARVELにはまだ出てないのかぁ。
直球!
好みの分かれそうな映画だと思いましたが、夜遅い回にも関わらず人が入っていました。言いたい事は単純で男尊女卑、社会的な差別などからの自らを解放です! SF(最近の言い方ではSci-fi?)仕立てでなければ、ここまであらゆる物から、自らを解放する話は出来ないと思う。 表現は過激な所があるが、以外と一般受けする映画なのでは?
哀れなるものたちって誰のこと?
映画館で観れてよかったです。ヨルゴスランティモスは美しい映画が多いと思っていましたが、これもまた美術が素晴らしい作品でした!エンドロールもしっかり見てほしいです。衣装でのベラの状態の表現も面白く、ヴィクトリアトップスにペラペラの黄色いペチコートに白いブーツの冒険スタイリングがお気に入りです。不気味でシュールな音楽も耳に残り心地よかったです。
原作は未読。事前情報ゼロの状態で観てきました。
エマストーンの演技、パワーがとにかく素晴らしいです!今回エマストーンも俳優だけでなく制作に関わっているという事で彼女の俳優としての力と、映画を通して社会にメッセージを残していくという力強さに圧倒されました。
わかりやすく、この映画のテーマは女性の成長だと思います。主人公のエマストーンが演じるベラが精神年齢が野生的で赤ちゃんの状態からどんどん色んな世界や人に触れて自我を形成し自分で人生と人格を選び、持ち前のフラットなメタ視点から女性として大人になっていく姿は見ていてとても魅力的で爽快です。
正直、まだ生まれたての獣の状態であるベラは、いくら可愛いエマストーンが演じようと見ていられない醜さを感じましたが、人格ができてからが私はすごく魅力的だと思いました。それに対して、彼女の人生に関わってくるマックスやダンカンなどの男性は彼女が"何も知らない無知で見た目が美しく可愛い女の子"として見ていたようで、自分が与えるものでその世界にいる状態のベラを愛しく思っており、それはベラのエマストーンの美貌でしか成立せず、強いルッキズムと、フェミニズムを感じます。仮にベラがものすごくブスだったらこの話は成立したのだろうか?"ブスの無知"は冒険に出るチャンスも与えられないのだろうか?と疑問です。
ベラが新しい音楽とダンスに出会い一人踊り出すシーンでも、何度もダンカンに俺と踊れと言わんばかりに戻されるシーンも男性にとって女性はこうあってほしい姿を表しているようで象徴的でした。
自殺した妊婦の胎児の脳を母親に移植するというトンデモ設定ではありますが、女性の冒険サクセスストーリーとしてはありがちな展開ではあるものの、ベラの魅力とダンカンやマックス、ゴッド、ハリーと彼女を取り巻くキャラクターの面白さで退屈せずにずっとみれました。
特にダンカンは、最初はイケてる遊び人風だったのに実は嫉妬深くて女性に幻想を抱いているタイプのわかりやすい男性でなんだかバカでかわいいなぁと思ってしまいました。船の老婆のマーサもお気に入り。
チキンドッグ、飼いたい。
ベラの冒険と成長の物語
好き嫌い分かれる映画やと思う
最後にドン引き。アカデミーは好きそうな話やわ。上映時間の6割以上が下ネタに費やしてる印象。これは間違いなくR18やな。体を張ってるという意味でもエマストーンは評価されているのかなと思った。
この監督の音楽は相変わらず不協和音多め。音楽は毎回クセになる。
女性からみて、体を売っているのはなんとも複雑な気持ちになる。その点であまり良い映画だとは思えなかった。ベラの成長に感動するよりも生理的な気持ち悪さが上回ってしまった。
エマストーンもよかったとは思うが、私自身としては、アカデミー主演女優賞は、静の演技が印象的やったリリーグラッドストーンに獲ってもらいたい!
なるほどアカデミー賞
なるほどアカデミー賞主演女優賞にノミネートされるだけのことはある。エマ・ストーンさん頑張ったね…。何故18禁なのかというと、これでもかと性的行為のシーンが出てくるからと思われる。「え?こんなにオープンな話なの?!」と序盤から驚いたが、先行き見えないストーリーに思わずのめり込んでしまった。
人間の愛、欲望、暴力、醜さ、愚かさをありのままに表現し、本能に問いかけてくる。果たしてこれは神に許されることなのか?最後まで分からなかった。ベラを造った医者は、自分のことを「ゴッド」と呼ばせる。
衣装はアカデミー賞受賞しそうな勢いでお洒落だった。映像もモノクロとカラーが入り交じり、色の配置も美しかった。個人的にはフォントも好きだった。
周りの観客が話すには「めっちゃイギリス映画」「男のひとは気まずいかも、女性同士が良いかも」とのこと。なるほど…。
マーク・ラファロがかなり良い味を出していた。もともとマーベル作品で知っていたのだが、今作の個性的で迫真の演技にとても驚いた。
芸術品を眺めているような、リッチな時間を過ごせたように思う。
良作だが、人物像が極端な気も
ベラ・バクスターの冒険 面白かった!
エマのとりこ
時間と金を無駄にした
エマ・ストーンの体当たり演技も、魚眼レンズ他クセ強めの映像も、不協和音だらけの音響も良かったけど、、、
エログロと芸術。 2時間21分あってやや食傷気味だけど、見たほうが...
エログロと芸術。
2時間21分あってやや食傷気味だけど、見たほうがいいと言えば見た方がいいかなと。
現代なのか、中世なのか、はたまた未来なのか。
絶妙にミックスされた衣装、色彩、アイテムで構築された世界観は非常に素晴らしい。
また、その世界観に負けないエマストーンの存在感は必見。
まるで美術館を回っているかのような2時間でした。
エログロは賛否あるんでしょうが、
人間は獣っていう言葉通り、生死の本質を生々しく描画するとああいう表現に行き着くのかなとも思えました。
思うままに生きるベラやゴッドウィンと、金や立場に執着する人達の対比がよく描かれていたと思います。
ただ、そこまで揺さぶられなかったなーと思うのは、どこか火の鳥やブラックジャックで見たなぁって思ってしまったからかも。
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