劇場公開日 2024年1月26日

哀れなるものたちのレビュー・感想・評価

全651件中、21~40件目を表示

4.5面白い!!

2024年6月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

笑える

知的

幸せ

前提として
・3回目(1回目は映画館)。
・ヨルゴス・ランティモス監督の他作品は未視聴。
・原作は未読。

面白い!!

ベラという女性の半生を、圧倒的な成長速度で描いている。半生となると回想とか時系列が飛んだりするものだが、ベラという特殊な存在のおかげで2時間の感覚で納めている。共感と感心を抱かせながら、すばらしい演技力で進んでいくので、空想上の人物・物語とは思えない。

ベラみたいな女性、めっちゃいいよね。ダンカンとの考え方の違いとか結構好き。自由の捉え方とか、恋人とかセフレで終わる男女の関係性とか妙にリアル。
ハリー&マーサと会話しているときの楽しそうな表情とか、マックス&ゴッドとの家族てきな落ち着いた雰囲気とか……ベラという存在を応援したくなる。

世界観は奇天烈、奇妙、だけどどこか美しい。そして時に残酷な一面を見せる。"現実"という概念を具現化したような空間。
音楽も不思議。曲というよりもBGMだろうか。クラシックの一面も感じる。奇妙で奇天烈、だけど温かい。
この作品だからこそ、合う世界観および美術と、音楽。かなり吟味しかつ大胆に創ってある。これだけも一見の価値がある。
曖昧と言えば曖昧だが、そのおかげでベラたち人間の言動が際立って見える。

映像がモノクロとカラーで変化するのも好き。ベラの心情や知識の増加によって広がる世界を、カラーで描いているようにも見える。劇的な感情の変化ともとれる。
後半でゴッドの家が「こんな色していたのか!」と分かるのも楽しい。赤子は生まれた後に色覚が発達していく、と聞いたことがあるがその暗喩もあるのだろう。

セリフはちょこちょこ名言じみたものが出てくるので、会話シーンも楽しい。人生の捉え方とか男女や社会の見方とか、なにかしら変化を与えてくれそう。
知的好奇心も刺激してくれる。

作品のテーマ的な部分として、女性と男性の人間性を描いているように感じた。
ベラを通して赤子・少女・青年・成人の女性像を、マーサで老齢となった女性を、スワイニーで別の道筋を通った老齢女性を。
逆に、ゴッドで父性、ダンカンで性への渇望と支配欲、マックスで誠実さ、ハリーで少年のような幼さ、アルフィー将軍で暴力性、というように複数の男性で一つの男性を描いていいるように感じた。

ベラはもちろんだけど、ゴッドとマックス、ハリーが推し。クリストファー・アボットさんのヤギには笑った。再現度が高すぎる。というか全体的にキャストの面々が演技力高すぎる。

欠点を上げるとすれば、結婚式のあとの展開で少しダレるぐらいだろうか……でもあれは必要なダレ方だと思う。終わり方も良い。

R-18なのはセックスシーンとか性的な描写がモロに出てくるからだけれど、それだけでこの映画を敬遠するのは勿体ない。非常に面白くて考えさせられる。
高校生でも観てほしい。

人間として生きてく上で、少しだけ心を強く聡くしてくれる。そんな作品。

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NandS

3.5現代版フランケンシュタイン

2024年6月7日
PCから投稿

成人の身体に胎児の脳。
フランケンシュタインの現代版といった趣の話。

テリーギリアムのような魚眼でベラバクスター(エマストーン)の成長をつづっていく序盤、ベラが夢中になるのは、最初は食べ物、つぎは(身体は大人なので)性欲。
身体は大人だけど頭は新生児という描写と、屋敷内を闊歩するキメラ生物。前半は絵として映画的ではあるけれどそれがどうしたというような話だった。

しかしダンカン(ラファロ)と享楽的な旅行に行き、放蕩しながらも社会構造や人間関係を知り、アイデンティティに目覚めていくと、じょじょに歪んだ世界が見えてきて、言ってみればギレルモデルトロからランティモスへ変わっていく感じがあった。

とりわけアレクサンドリアの城塞の高みから地上の賤民を見下ろした時から映画の様相が変わる。それはベラが世界の不平等に憐憫を感じて社会主義的な思想へ傾向した瞬間でもある。

子供の頃「社会主義とか共産主義とはどんな思想なの?」という質問を親にしなかっただろうか。親は「それはみんな平等にするという思想だよ」と答えるので、(子供の)わたしは「それなら社会主義や共産主義のほうがいい思想なんだね」と言う。この会話は子供時代の定番で、そこまでがセットになっている。

実際の社会はそう単純なことではなく富国や自由には資本主義のほうが適しており、そもそもベラが美食と情交三昧の冒険ができたのはダンカンが裕福であったからであり、不平等に突発的な憐憫を感じたのは彼女が世間知らずだったからである。

だが文無しになって娼婦に落ちてもベラの好奇心と生命力は衰えない。ベラの無知はしたたかさであり、生まれたばかりの脳と成人の肉体がもたらす吸収力の速さによってベラはいちじるしい成長をとげる。結果ベラは次第に周りの人間たちを凌駕していく。

映画哀れなるものたちを見ながら考えるのは誰のことを、あるいはどっちのサイドを哀れなるものたちと称しているのか──ということだが、当初は人体実験で生まれたベラが哀れで、つぎに寝取られた婚約者マックスが哀れになり、つぎにベラのデタラメぶりに嫌気がさしたダンカンが哀れになり、やがて死にゆく創造主ゴドウィンが哀れになり、結局映画は出てくる全員が哀れになって「たち」がついている理由を知るのだが、ベラはたくましさを身につけ、やがてじぶんが乗り回している女の肉体の記憶に決着をつける。

というのもベラバクスターに生まれ変わる前のヴィクトリアブレシントンは虐待と恐怖で女を支配するDV夫アルフィーから解放されるために自殺を選んだ──わけである。

川に身投げしたヴィクトリアの溺死体を拾ったのが外科医ゴドウィン(デフォー)。妊娠していた彼女の胎児の脳を移植してベラバクスターを創り上げた。
ベラは世界を回って知識や知恵をつけ、娼館で渡世術とタフさを身につけ、山羊の脳をDV夫のアルフィーに移植して、哀れなヴィクトリアのかたきを討つという輪廻転生、因果応報の復讐劇でもあった。

ただし映画は風刺でもありコミカルでもあり、リアリズムもファンタジーもあるが、ひとつの明らかな主張/命題というよりはそれぞれの見え方に委ねるという話だったと思う。

個人的には回帰を感じた。ランティモスの原点は籠の中の乙女(2009)(Dogtooth、Kynodontas)だと思うのだが、それへ回帰するのを感じた。なんとなく。

籠の中の乙女はArturo Ripstein監督のメキシコ映画El castillo de la pureza(純潔の城、1972)という映画から着想したそうだ。

1972年の映画のプロットはとある夫が外界が家族に害を及ぼすと確信し、妻と3人の子供たちを「純粋さ」を保つために18年間家に閉じ込めている。──という実際にあった事件からつくった映画で、その脆い状況が、子供たちが思春期を迎えていることに気づくと更にグロテスクに歪んでいく・・・。籠の中の乙女もまさにそういう映画だった。

意図的に世界から遮断されて生きているきょうだいが出てくる。その者らは人間社会を知らないのでめちゃめちゃな規範で生きている。そういうプロットや着想が哀れなるものに重なるところがあったのでランティモスが原点回帰した──と思った次第。

imdb7.9、RottenTomatoes92%と79%

映画はヴェネチアで金獅子賞をとりアカデミー賞ではエマストーンの主演女優賞を含む4部門をとったほか多数のアワードや協会で賞をとった。
ストーンは巧いし、眦(まなじり)だけでいろいろ語ってしまうし、だんだん賢くなっていく感じがよく出ているが作品自体が女優賞を獲れるタイプの作品であり役であったとも思う。
つまり俳優というものはみんな巧いわけだから(巧くないなら俳優やっていないわけだから)ストーンがとくべつに巧いというよりは、獲れる作品に出ることや、獲れる作品をつくるランティモスのような才人に好かれることが重要だと思った──のだった。

言いたいのは、本作のストーンは素っ裸になってとんでもない熱演をするが、とんでもない熱演をどうでもいい映画でやってはいけないという話である。
例によって全く無関係のものを引き合いにするがたとえばStrangeCircus奇妙なサーカスでスパゲッティをわしづかみで食べた女優はその熱演が報われただろうか──という話である。日本のうんこみたいな映画で素っ裸の熱演が報われた人がいましたか──という話である。たとえばヘルタースケルターの主演女優にも言えるし日本映画全体に言えることだがクオリティの低い作品で脱いではいけない──と言いたいのと、日本映画での熱演はことごとく徒労に帰するわけだから、俳優に罪はないにしてもかれらを哀れなるものたちと言うことはできるような気がしたという話。

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津次郎

2.5共感しづらく、いまいち響かず

2024年6月3日
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展開としては嫌いではないが…、ベラがいくら脳味噌子供でもここまでモンスター級の破壊行動や破廉恥な行動をするか?とちょっとどん引き。

オーガズムに溺れる描写がやたら長かったのに、貧富の格差に触れたとたん覚醒するのが急すぎて唖然。直前までレストランでうるさい子供を殴って黙らせるとか言っていた割に…。そう、ベラの心情を追体験できないから、共感しづらいのですよね。

父親の実験台になっていた過去を持ちながらも、父親を非難せず愛に飢えた外科医を演じる、ウィレム・デフォーの姿は哀愁を誘う。

ステレオタイプな女性への偏見、男性優位社会への批判、女性の職業の選択肢の少なさ、抑圧、独り善がりな愛を追い求める人間の悲しさ、色々と内包してるけれども、どこか型通りでいまいち響かず。最後のDV男への逆襲はすかっとしました。

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REX

4.0人生を味わい尽くす

2024年5月31日
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白米

3.5面白さより不気味さが勝ってしまった

2024年5月25日
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鑑賞方法:VOD

胎児の脳を移植された母親が冒険に出る話。

過去か未来かよく分からない世界観で
お洒落な衣装をまとったエマストーンの
抜群の演技力を見るだけで価値のある作品です。

劇中に出てくる男たちの哀れな姿や落ちぶれようが
面白いのですが、個人的には面白さより
作品全体がもたらす不気味さが勝ちました。

決して悪い意味ではないのですが、
面白かった!という人たちとは感じ方が違うかも。

音楽、カメラワークも世界観にマッチしていて
芸術作品としても素敵な作品でした。

にしても裸多かったなあ、、、

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マスノブ

4.5ちゃんとコメディで、そして映像美

2024年5月14日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

知的

最初は破天荒でめちゃくちゃな主人公が成長し、結果的には周りの男性たちが振り回されて狂っていく映画。

最初は彼女を利用しようとしていたり、都合よく解釈していた男たちが自分の固定概念ぶち壊されて崩れ去っていくのがめちゃくちゃ痛快だった。

そして、色彩・映像・音楽すべてが素晴らしかった。
めちゃくちゃ印象に残る映画。

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Yossy

5.0最高傑作

2024年5月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ヨルゴス監督のスーパーノヴァな才能を余すところなく見せつけられた傑作でした。

私はヨルゴス監督に尊敬と共に畏れを禁じ得ない。
このまま健康でアクシデントがなく映画制作を続ければ、
スタンブリー・キューブリックに匹敵する鬼才になり、
このまま進化すれば我々は更なる頂きを見る事になるだろう。
過去作「籠の中の乙女」「ロブスター」「聖なる鹿殺し」
「女王陛下のお気に入り」
その複雑な形態に不穏、不快、不条理などを感じたが、
この「哀れなるものたち」にも一筋縄ではいかない複雑な余韻を感じた。
ヨルゴスが「女王陛下のお気に入り」の成功により、
豊かな資金力と各階の才能を結集して、
エマ・ストーンという勇敢で才能ある女優の協力を得て、
現段階での「哀れなるものたち」という最高芸術が生み出された。
しかしこの映画は単なる女性賛歌ではあり得ない。

ラストのシーン。
自由を得たベラは、ゴッドの後継者たる解剖医になり、
ゴッドがベラに試したような人間改造を進めようとしている。
元夫の暴君のアルフィー将軍は犬のように4足歩行をして、舌で水を飲む
犬人間に成り下がっている。
この結末を喜べますか?
犬にされた人間は「あなたであり、私です」

題名の「哀れなるものたち」
諸説ありそうですが、人間という愚か者たち・・・
①ベラに生きていた胎児を脳に移植手術を施すゴッド(ウィレム・デフォー〕も、
②ベラに金と自由を与えて、進化を手助けしたものの、見事に捨てられる
………………ダンカン(マーク・ラファロ)も、
③ベラ(身投げする前はヴィクトリア)も幼児期から成人して娼館で身を売る経験を
…………………積むエマ・ストーンも。
④ヴィクトリア(身投げする元妻)を束縛・精神的に虐待したアルフィー将軍も、
アルフィー(クリストファー・アボット)は連れ戻したベラの
快楽器官をを切除しろと命じるサイコな男性。

人間は存在そのものが「哀れなるものたち」
そう告げているように私には思えるのです。

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琥珀糖

3.5蛙とヤギが酷い目に遭う

2024年5月8日
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Jax

4.5いやあ、凄かったです。

2024年5月7日
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端から端まで歩いて30分かかる、街ごと全部作ったセット凄かったです。CGで処理する事も出来るのに、敢えて実物のセットが最高でした。
ヨルゴス・ランティモス監督お得意の魚眼レンズ多用のカメラワークもベスの頭の中から見た世界のようで面白かったです。

エマ・ストーンの覚悟の演技、自らプロデューサーもしているので、監督に言われたからではなく自分の意思であの演技を演じきったのだと思います。あっぱれでした。
マーク・ラファエロのグズグズの演技も良かったです。ハンクー!

音楽、ベラちゃんの発音しっかり聞いて下さい。
不協和音から最後のエンディングのオーケストラまでの変化が物語にぴったりでした。エマ・ストーンのしゃべり方もベラの成長に合わせて変わっていきます。

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snowwhite

4.0「POOR THINGS」「哀れなるものたち」 「Poor」どうも...

2024年5月4日
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「POOR THINGS」「哀れなるものたち」
「Poor」どうも、物理的に貧しいという意味で捉えてしまう事が多いけど・・精神的というか・・形而上的に「貧しい、可哀想、哀れ」という意味の方が大きいかも。で、原作者は「THINGS」に人か、人を哀れにさせている「事」を投影しているのかは・・わからないけど・・。ベラを通して「哀れな人」がいっぱい出てくる感じ?
で、凄いね・・人の創造力は・・こんな映画も創っちゃう。
フランケンシュタインの女性版かなぁ・・
良くまぁ・・エマ・ストーンは、この役を引き受けた。
成長の過程での微妙な変化を表現する演技力には脱帽・・。同じ映画をオファーされて演じられる日本人の女優はいるかしらん???
最後、なるほど、将軍をアーして、ゴドを・・コーするんだと思っていたら、ヤギだった(笑)
思ったのが・・これ男性バージョンだったら、ただの性犯罪者に育ってしまうのではないかなぁ・・と。
松本人志氏あたりは、もしかして、こんな感じで脳が成長したのかも・と・・・。

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J417

3.0評価の高さにびっくり

2024年5月1日
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怖い

知的

難しい

アカデミーがらみなので観ました。
自分的にはいまいち。
話と言うか言わんとしてるところは
素晴らしさを感じるけど
見せ方はこれしかなかったのかな?
なんかずーっとセックス。
でも、合間に響くような言葉が出てきたり・・・
でもやっぱりそんなにセックスしなきゃいけないの?
って方が先にきてしまう。
観る人を選ぶ作品だなー。

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bon

4.0邦題が素晴らしい

2024年5月1日
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鑑賞方法:VOD

成人女性の身体をもつ、純真無垢な少女のロードムービー。
社会の常識を持たず、己が心に正直に世の中を歩いてみると歪んだ世界が待っていた。
少しづつ社会を学んでいく様を、足の運びで表現するなんてみたことない。
Poor Thingsを「哀れなるものたち」と訳した方のセンスが素晴らしい。
そう、この世は哀れなるものたちの世界だから。

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ピッポ

4.0現代版「フランケンシュタインの怪物」

2024年4月29日
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鑑賞方法:VOD

Disney+で鑑賞。
ヨルゴス・ランティモス監督の作品は本作が初めましてだけど、「ロブスター」「聖なる鹿殺し 」「女王陛下のお気に入り」のタイトルは知っているし、監督の評判は噂には聞いていた。
本作に限れば、寓話的というか“作り物的”な世界観や色使いは、ウェス・アンダーソンっぽみを感じ?
本作の原作となる1992年に発表されたアラスター・グレイの同名小説は未読なんだけど、橋から投身自殺をしたエマ・ストーン演じる女性の遺体を手に入れた天才外科医ゴッドが、彼女のお腹の子供の脳を彼女の肉体に移植。ベラと名付けて育てつつ経過を観察しているという物語は「フランケンシュタインの怪物」の再構築というか、現代版アップデートという印象だった。
本作の主軸は、主に様々な男たちとのセックスを通してベラが“セカイ”を知り、やがて自己を確立するわけだけど、そこに悲壮感がないのは、それらが常にベラ自身の選択であるからなんだと思う。
逆に、父親に虐待され他の愛し方を知らないゴッドや、無知なベラを思い通りにしようと駆け落ちするも結局ベラに依存していくダンカンなど、本作に登場しする男たちは常に何かに縛られ、不自由な思いをする「哀れなるものたち」だという事が物語を通して明らかになっていく。
そういう意味では哲学的だし、フェミニズム的な物語とも言えるけど、ポップで軽やかな映像世界がそうした思想を上手く包み込んで、観やすくしていると思った。

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青空ぷらす

3.5苦手系かと思いきや。。。

2024年4月29日
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話題作だったので鑑賞。
芸術作品系にありがちなエロとグロとキ○ガイ系のクソおもんない映画かなぁと思いきや。
ベラの成長っぷりがすごくてなかなか面白い✨✨
そんで映像はめっちゃ綺麗😍
マークラファロの情けなっぷりも見もの😂

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りう

5.0ベラの成長が色彩として現れていた。

2024年4月28日
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サラ

4.5人間全てが哀れに感じる映画

2024年4月21日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

まぁ賛否両論あるとは思うけど、素直に面白かったよマ王は😁
てっきり「フランケンシュタイン」の亜種映画だと思って観たら全然見当違いでソコだけかなと(流石は前情報を調べないマ王)
でR18だったけどコレで成人指定は映倫厳しくないか?
エマ・ストーンのSEXシーンをエロティックに感じながら鑑賞する輩も無くは無いと思うけど、マ王は普通に観れたぞ←オカシイのかな?
ていうかこの映画で欲情する人間は哀れだ🤣←エマ・ストーンがそんなに美しくないのかもしれない
グロシーンも思ってたのとは違ったし、つくづく映倫の基準に疑問符だらけなマ王です🌀
内容は一人の女性の成長記であり一人の女性がどれだけ虐げられてるのか(現代でもね)というテーマだと感じたけど、原作読んでないからなぁ😅←感想文だからね
登場人物のほぼ全てが何らかの欠点があり、映画では殊の他に大きく誇張して描かれている😶
その姿に違和感が無いのは転じて自分自身にも存在する部分なんだろうと思ったマ王だったので、自己啓発セミナー的な映画なのかもしれない😵‍💫
兎に角、エログロを期待して観に行くと肩透かしに合い、内容が理解できたのならハンマーで殴られたような衝撃を受ける映画ではあります✨
でもココの舞台って地球ではないよね😳←コレも見当違いかも
最後までオチを解らせない作りはマ王的には満足でした😁

映画館での鑑賞オススメ度★★★★☆
エログロ度★☆☆☆☆
エマ・ストーンのセクシー度(★は個人に任せます)

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マ王

5.0ラストが最高。美しいカタルシスがあった。

2024年4月19日
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餃子

4.0様々な弊害が待っているかもしれない、でも自由に生きろ

2024年4月17日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

この映画がフェミニズム的だとかそうじゃないとかいう議論があるみたいですけど、そうじゃない気がする。
そういう議論とか昨今の生きづらさとかそういうものからの解放というか、なんかそういうことじゃないのかなと思う。
それは痛い。いろんな嫌なことをほったらかしてしまうかもしれない。
けれどもそれでも自由の方が何倍もいいんだという映画だった気がする。
途中のダンスシーンは踊ってるだけなのに迫力があって泣けた。
映像、衣装、カメラワークなどとても好みでゆめゆめしい映画だった。
嫌な印象持つ人も多そうだけど、よかったです

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lotis1040

4.0至福の時間

2024年4月16日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

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吉住くん

2.0楽しめる映画ではない

2024年4月15日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

見てはならない世界を見させられている居心地の悪さを感じた。それが制作者の意図であればうまくいったのでしょうけど。。

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ちやのゆ