劇場公開日 2024年1月26日

「グロテスクなれど美しき女性解放絵巻」哀れなるものたち シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0グロテスクなれど美しき女性解放絵巻

2024年2月25日
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成人女性の肉体に胎児の脳を移植された女性の不思議な人生を描くなんとも凄い世界観の映画です。ジャン=ピエール・ジュネやテリー・ギリアムのような不気味で異様なビジュアルにも圧倒されます。精神と肉体のアンバランスから、主人公の行動は、女性はかくあるべきと言う常識やタブーを軽々と乗り越え、女性を消費する男性優位社会への強烈なアイロニーになっているのが痛快です。監督のヨルゴス・ランティモスは、彼女の冒険譚を戯画風に描いていてファンタジーのようでもあるけど、一方でどぎついベッドシーンがやたらと多くバランスが悪いようにも感じました。映画としての完成度は高いけど、異様な作風についていけるかどうかは、観る人の好みによりますね。役者では、製作も兼ねるエマ・ストーンの独断場で、女優としてリスキーで異常な役柄を見事に演じ切っています。マーク・ラファロの主人公に翻弄されるクズ男振りも、いい味わいです。また、慈愛あふれるマッドサイエンティスト役のウィレム・デフォーも素晴らしかったです。

シネマディクト
トミーさんのコメント
2024年2月26日

共感&コメントありがとうございます。
ゴッド、自分のトラウマを克服出来たようで感動的でしたね。あのあぶく?は不快そのものでしたが。

トミー
トミーさんのコメント
2024年2月26日

マークラファロ、ダメダメ役良かったですね、ただベラの正体に気付く油断ならない感じも。

トミー
Mさんのコメント
2024年2月25日

「異様な作風」まさにそうでした。
私はあまり好きにはなれなかったのですが、の強烈さには脱帽でした。

M