「待ってました!のヨルゴス・ランティモス監督」哀れなるものたち ユウコさんの映画レビュー(感想・評価)
待ってました!のヨルゴス・ランティモス監督
前半、魚眼レンズでのぞき込むような映像が多く、映像に合わせたようなひずんだ音楽が印象的。
くすんだグレーがかった色味の硬質な画面も、ファンタジー味を強調してとても魅力的。(「ヒンターラント」をちょっと思い出した)なにより、ゴッドの作り出した?キメラ動物がうろつく屋敷が、ひゃー!待ってました!という感じなのである。
胎児の脳を移植されたベラがロボットのような動きや喋り方からだんだんこなれていく変化がすごい。
「ピグマリオン」かと思いきや、彼女を作り出したゴッドも実験体にされていたエグい生い立ちが赤裸々に語られ、2人はいわば分身なのだと分かる。
そして、下心弁護士にそそのかされ、大冒険に出るベラ。
旅の中で様々な価値観に出会い、成長するベラ。
心を獲得していくベラ。(どれもエグい描写だが)
しかし、彼女の本当の過去が追いかけてくる。DV夫に軟禁されてしまい…。
そして、当然といえば当然?この監督らしいキテレツなハッピーエンドがやってくる!
好きな人にはたまらん映画でした
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