「大人女性の最高のファンタジー」哀れなるものたち ピートさんの映画レビュー(感想・評価)
大人女性の最高のファンタジー
女性の性をこれほど丹念に描いた映画はないと思う。
性の目覚めに「幸せなことを見つけた」というベラ、メッセージはこれに尽きるだろう。そして彼女がやがて知る男性のもたらす歓び、恐れ、惨めさ、哀れさ…性の持つ暗い側面すら工夫で乗り越えることも出来るし、男性なくとも楽しめることも知る。そんな彼女の成長を目の当たりにする時、自分を含め女性にとっての結婚生活にも通じるものがあると思った。
最後の脳の入れ替えは医師かと思いきや(亡くなったのだから無理か)アレこうくる?と思ったけど、女性の性を奪いコントロール出来ると思い込んでいる男の愚かさ具合を表しているとの私なりの解釈で納得。死にたくなるほど最悪な元夫から、医師の愛と究極の理想的な男性マックスに出会うことができ、自分自身のための性のある人生を手に入れることができた幸せ。
これまで観たエマ・ストーンの演技の中で最高に好き。全ての衣装が超可愛くて、空の色も気持ちを表す景色や建物の色もファンタジー。そう女性の人生はファンタジーなのだ。
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