「過去へ戻った女子高生と特攻隊員の出会いと別れ。も泣くなと言うほうがムリじゃ。「何が原因で過去へ行きどうやって現在に戻れたかはアタシの可愛さ演技力に免じてツッコマナイで、SFじゃないんだから」by福原遥」あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
過去へ戻った女子高生と特攻隊員の出会いと別れ。も泣くなと言うほうがムリじゃ。「何が原因で過去へ行きどうやって現在に戻れたかはアタシの可愛さ演技力に免じてツッコマナイで、SFじゃないんだから」by福原遥
◆腹ペコ隊(特攻隊)御用達の飯屋でバイトする百合は彼らと親しくなる。今日は笑顔で別れてもそれが今生の別れとなり、明日はもう彼らと会えないかもしれない。
ツルは、彼らも黙って飛び立つような事はしないと言うが、命令が急に決まれば会えないことも有り得る。彼らと百合たちとの間には、いつ急に会えなくなるかもしれないという緊張感のようなものが漂う。
だから、彰が店に来ると百合は嬉しさもあるが、 良かった、まだ生きていて会えたと思いホッとする。百合は未来人だからあと2ヶ月で戦争が終わるのを知っている。彰があと2ヶ月飛び立たないでくれと何度祈ったことだろう。
◆敵前逃亡した板倉が橋の上で見つかる場面。加藤は、お国のためより自分のことを大事にするとは何事だ恥を知れと言う。
僕はここで板倉が、「自分のためで何が悪い」と反論したことに驚いてしまった。もちろん今の時代からみたら板倉が正しいと思うのだが、あの時代、あの場面、志願した特攻隊員が言えるとは思わなかったからだ。
僕はここに逃げて卑怯者と言われようが大切な人のために命を大事にしろというメッセージを感じた。
それと同時に現代の日本で徴兵される未来があるかもしれない人たち、なかでも特に10代から20代の人たちは、あそこで一人で踏んばって反論を言えないと思ってしまった。空気を読んで場の空気に飲み込まれてしまうと思った
特に現代は若い人ほど空気を読むことを良しとして、読まなかったり読めない者に排他的だというデータを見たことがある。残念ながら空気を読むことを良しとする95% は思っても言うことは出来ないだろうと思った。残り5%はあの橋の場面にいない。なぜなら徴兵される前に反対意見を述べたり行動を起こして国に殺されるか投獄されてるだろうから。先日カナダでメッセージを発した周庭さんのように。
◆まあそういうわけで、現代に戻った百合は、(現代では半日しか経ってないのに)以前の百合とはちょっと違う。前の日に憎まれ口を叩いたヤツなんか当然屁でもない。
◆最後の資料館での百合への手紙 。 くぅ~、泣かせにくるねぇ。
蛇足
父親の話は特攻隊とリンクさせたのかもだけど、無くても物語は成立する。母とのイサカイもこの物語には要らんかな。母親、朝から夕方までスーパーで働いて、夜コンビニまであって、家族2人で貧しいってどうよ。母娘、金遣いあらいのか?毎月大きい借金返済でも有るのか?蛇足でした。