「命と引き換えにしなければ得られない希望」裸足になって グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
命と引き換えにしなければ得られない希望
映画に出てくる女性たちは皆、顔まで覆うブルカや髪だけ隠すヒジャブ(スカーフ)をしていなかったので、アルジェリアでは、宗教的な戒律が少なくとも女性の服装にまで厳しくは及んでいないようです。
だからというわけではありませんが、イスラム圏だから、というよりは北アフリカにある発展途上国のひとつの現実(危険を承知でも祖国を捨てることが希望となる人がいる)として捉えたほうがテーマが普遍性を持つと思います。
旧宗主国の言語であるフランス語が実質的に公用語のように使われているし、サッカーのジダンもアルジェリアからの移民。
北アフリカは、古くは古代ローマ、近世でもトルコやアラブの支配や影響を受けているし、我々にはなかなか文化的な背景や歴史的な理解が難しい。
でも、リハビリに関連する施設や職員の雰囲気は他のフランス語圏の映画と雰囲気が似ているように感じました。
たとえば、『最強のふたり』『スペシャルズ』など。
本作はコメディ要素抜きでシリアスな現実を浮き彫りにしていくので、被害者に寄り添わない警察も描かれますが、怒りの感情よりも、途上国の制度的限界、という理解のほうが先に刷り込まれ、重くて辛くなります。
言葉では伝えきれないけれど、どうしても伝えたい大切なこと。
フーリアにとって、その手段はダンスであったし、そういう強い思いは、周囲の人たちにも少なからず好影響をもたらす。
ジンワリと沁みてくる作品です。
100歳のほうは、近所のレンタル屋さんにありませんでしたが、忘れないようにメモしてあります。
諸事情により、我が家のWi-Fi環境はあと1年くらいは整わないので当面、配信が見られないのです(Netflixの大作、話題作も🤣)。
美紅さん、こんばんは❗️
配信の中にあるのかどうかわからないのですが、ちょっと古い邦画をふたつ。
『わたしのグランパ』
石原さとみさんのデビュー作で、菅原文太さん演じるグランパは、私の理想像でもあります。
『夕凪の街 桜の国』
この世界の片隅に、のこうの史代さん原作の実写版。この映画の麻生久美子さんを思い出すだけで、涙が出てきます。