「小説「ニッサンがルマンを制する時(高斎 正)」の現代版映像化だと思っている」グランツーリスモ YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)
小説「ニッサンがルマンを制する時(高斎 正)」の現代版映像化だと思っている
「ル・マン 24時間耐久レース」が大好きなので、当然この映画は観ます。
本作はゲーマー映画ではなく、事実に基づいた 1レーサーのものがたり
行きつくまでの過程が、少し変わっているだけ
2008年~2016年まで実在した、ソニーが創ったレーシングアカデミーだが、
ドローンを使った撮影やゲーム的な画面説明のおかげで、レースを知らない人でも
解かり易い内容で、テンポも良い。
史実の2013年では、トヨタ対アウディの闘いの中、アウディが勝ち、
日産は車の形こそ、違い 当時のメインスタイルであったオープンスポーツカーでLMP2クラス優勝しているが、
同クラス3位には、本映画の主人公が日産で実際に入賞している。
欧州のクラシカルなサーキットでは、
「グリーンヘル:(緑の地獄)」と呼ばれる ニュルブルクリンク 北サーキットでは
スパ サーキットの オー・ルージュ (仏: Eau Rouge)コーナーの恐怖に匹敵する バンピー(飛び跳ね)は有名で、
ベルクヴェルク (Bergwerk)そして、映画に出てくる フルークプラッツ (Flugplatz)の両コーナーでの
レース中やゲーム中では大きな事故動画が度々ネット上がっているので、多くの人は既知だと思う。
リズム感ある展開に、主人公ではなく、主人公の父親の目線で、この映画を観ていたので、
物凄い迫力のクラッシュシーン等の危険なシーンでは
つい主人公を父親的に心配してしまいました。
撮影は、ニール・ブロムカンプ監督の趣味なのだろう。SF映画で乱発していた"手持ち"により、リアリティをだしたかったのだろうが、
この作品では逆に雑な画面構成に映画の質を落としていた。
カメラの位置の多くが高すぎた。
TOYOTAが圧倒的に強い時期の映画なのだが、
TOYOTAはスタート時映像に、社名こそ映り込まなかったが、一瞬その面影はみれたが、それ以外
全く出てこない。フェラーリーは、途中何回かセリフにでてくるのと、表彰台の真ん中は赤い車だ。。。意味不明
劇中、日産車以外では、ポルシャGT3が いい役をあてがわれていていたが、設定では誰の所有車なのか、気になった。
PUMAは日産・ソニーと共に、スポンサードしているのか? エンドタイトルではよく確認できなかった。
映画の終わりには 自動車愛 が溢れ、奇麗な HONDA NSX-GT が出て来たり、
SONYのゲーム作成チームの"車の測定風景"が出てきたりと、
エンディングの最後の1秒まで、見逃せない素敵な創りだった。
しかし まだ ニッサンは、まだルマンを制していない。
続編はフィクションでも構わないので、ニッサン・主人公がルマンを制して欲しい。
この映画を観たら、「栄光の ル・マン」をまた 観たくなった。