「恐れるな、己と己の仲間を信じてゴールを駈け抜けろ」グランツーリスモ みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
恐れるな、己と己の仲間を信じてゴールを駈け抜けろ
本作は、ドライビングゲームプレイヤーの青年が本物のカーレースに挑む物語である。この物語が実話だという事実に驚かされる。本作の売りはカーレースであり、疾走感溢れるドライバー目線でのド迫力のカーレースシーンに圧倒される。画面に釘付けになる。派手なカーレースシーンに目を奪われがちだが、本作は、主要登場人物にもしっかりフォーカスしている。カーレース、青年の成長記、青年を取り巻く人々の人間ドラマからなる動的なヒューマンドラマである。動的感動と静的感動が味わえる作品である。
GTアカデミーの設立者ダニー(オーランド・ブルーム)は世界各地から優秀なドライビングゲームプレイヤーを招集して、本物のレーサー育成を目指す。プレイヤー達を見下していた元レーサー・ジャック(デビッド・ハーバー)は、レーサーになるための特訓を課す。プレイヤー達は、特訓の厳しさに付いていけず、次々と脱落していく。そして、特訓を耐え抜いた5名で最終レースを行い、ヤン(アーチー・マディクィ)が選ばれる。ヤンは自信満々で本物のレースに挑むが、レースの迫力に圧倒され、勝つための生々しい駆け引きに勝てず、連戦連敗だった。しかし、徐々にレースに慣れ、レーサーとしての技術を身に着け順位を上げていくが、試練が訪れる・・・。
ゲームというバーチャルな世界にいたヤンが、本物のレースで己の未熟さを知り、レースを重ねる度に強く逞しくなっていく、ヤンの成長記になっている。また、夢を追うヤンと、現実的な生き方を望む父親との確執を乗り越えた父子愛、当初、ヤン達を見下していたジャックと愚直にレーサーという夢を追うヤンとの間に芽生える師弟愛、レーサー当時のジャックの心情にも迫っている。
ラストはアメリカ映画らしい幕切れだった。ヤンはレーサーになるという夢に愚直に挑んだ。彼を取り巻く人達は夢を追うヤンを懸命に支えた。不可能に挑むには個人ではなくチームで戦うことが大切であると本作は教えている。
コメントそして共感ありがとうございます。
私の幼稚なレビューなど、お恥ずかしい限りです。
確かに、日産の資金面と、ゲームのシムレーサーを実際のレースで
通用すると信じたムーアそして指導者のジャック。
応援する家族そして本人の努力。
チームの力ですね。
日本では大きく報道されることなく、全く知らなかったことが、
ショックでした。
こちらこそ沢山の共感ありがとうございました。
また、フォローまでしていただき、恐縮ですm(_ _)m
みかずきさんは本当にたくさんの映画をレビューされていて、それでいながら、どのレビューも手を抜かずしっかり評論されているので、とても参考になります。
また、私と感性が近いのか共感できるレビューもとても多く、ただ私と違ってすごく分析的な視点をお持ちなので、ただただ凄いなと唸りながら見ております。もはやプロの映画評論家といっても過言ではないですね。笑
共感をいただきましてありがとうございます。
本作で一番のお気に入りは、レース中に事故を起こした後主人公が『死生感』に苛まれてそれを克服してゆくシーンです。
「自分の身体のなかにはデータ化されたゲーム感性が染み込まれている」しかし「生身の身体だけはデータ化できない」この差を肉体と精神力を鍛えることによって克服してゆく魂の熱さに心打たれました。
後戻りしている場合じゃぁない、前に進むことだけが栄光への道だ!と熱く訴えかけて来るところが胸熱でした。
結果のルマンのシーンは最高でした。
こんばんは、みかずきです。
お久し振りです。
本作、単なる主人公のサクセス物語ではなく、
夢を追う主人公を取り巻く人達との父子愛、師弟愛など、の人間ドラマになっていたところがGoodでした。
仰る様に、日産がもっとPRしても良い作品ですね。
不思議です。
では、また共感作で。
ー以上ー
みかずきさん、コメントありがとうございました。
みかずきさんのレビューを読んでいたら映画のシーンを思い出して涙がじわーっと溢れてきました。
私はまだ書き始めたばかりですが、フォローさせていただきましたのでこれからもよろしくお願いします。
みかずきさん こんばんは ( ˶'ᵕ'˶)
素敵なレビューと共感コメントありがとうございます。
迫力ありましたねー。
ジャックとヤンの絆が生まれていく様子がじんわりきました。そしてチームワークが素晴らしかったですよね。