「現代の若者が結婚しない理由のひとつ」四月になれば彼女は 梅じんの相棒さんの映画レビュー(感想・評価)
現代の若者が結婚しない理由のひとつ
かみさんが観てよくわからなかったと言ってたので、暇潰しにどんなものかと観に行きました。
愛がどうのこうのとテーマにした映画らしいが、昭和世代の私からすると男は振られてなんぼ、振られた数だけ男が磨かれてく時代だったが、佐藤健演じる男はとにかく傷つきたく無いから積極的になれず、綺麗事ばかりでただの格好つけ。
現代の若い青年に感じる自分が振られてその後のことばかり気にして行動に起こせない男の子を象徴してるとさえ思った。
女の子の側にも色々あるとは思うけど、出会い好きになりお互いに気持ちを確かめることは今しかできない事だと、あとからあの時とか気持ちを伝えればとか後悔するのは本当にもったいない。と言うことをしっかりと心にとどめて置いてほしいよね。
あとから後悔するのが青春といえば青春なんだろうけど、臆病になっても良いことなんてなにもないんだから。
今の老夫婦以前は、恋愛結婚なんて殆ど無く、親、親戚に言われるがまま結婚し生涯添い遂げてきた。
私の世代以降、恋愛結婚が普通になり結婚までの恋愛期間が燃えに燃えて婚姻生活が理想とはかけ離れて恋愛感情が薄れる時代。
人生の最期を互いのどちらかが迎えるまで愛し合ってるのは、昔の世代の方が圧倒的に多いのは、結婚が恋愛のスタートであるからではなかろうか。
現在は出会い付き合うことがスタートで結婚がゴールになってはいやしないか。
「愛を終わらせない方法」は愛を始めないことかもしれないが、添い遂げるまで愛し続けることのこそが幸せなのでは。とさえ最近思ってます。
離婚率が高くなってる以前に、恋愛に踏み切れない若者の多いことをこの映画は投げかけてるとさえ思います。
二十代前半までは、夜中に会いたい気持ちが抑え切れず、車飛ばして会えもしないのに家まで行ったこともあったな~。
今みたいに連絡手段は家電しか無い時代、会う約束をするために必死、約束をしたら会ったらどうするか、何を話そうかを直前まで考えたものです。
今の若い男女の恋愛事情は詳しいわけではないけれど、仕事の後輩の若い者たち見てるとホントに傷つきたくないが先にあって当たって砕けろの精神はないのだと気付かされます。
「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」的な考えを持たないと恋愛など出来ないよね。
ストーリーの話では長澤まさみが森七菜に会いに行く気持ちはわかる、これは昔から変わらず好きになった相手が前に付き合った人がどんな人かは気になるもの。
サイトの評価よりは良い映画だと思ったが、登場人物の設定、背後関係が無理矢理感が強すぎて受け入れられにくいかもと思いました。
どちらにせよ、人が人を好きになるのに理屈など無くて動物的本能なんじゃないかな。
獣医の長澤まさみが動物と結婚したいとか、現実にしてる人もいると言うのは、人との恋愛でケンカや意思のぶつかり合いは避けたい気持ちの現れなのでは。
ワイングラスを落として割った時に、佐藤健が怒りもせず片付けてるのに引っ掛かったんだと。
罵声でも浴びせられて気持ちがぶつかりあったらもっと関係が深まるきっかけになったのかも。
ケンカするほど仲が良いとは良く言ったものです。
森七菜が最期にフィルムの入ったカメラを佐藤健に渡して欲しいと言ったのは愛した男に後悔させないためのツールでありメッセージだったのかな。
全編にわたって森七菜は健気で可愛い女の子でしたね。あと仲野太賀くんの喝采は上手くて良かった。