「これ程までに、ピュアな心愛に触れる事はもう無いかも知れない!」四月になれば彼女は The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
これ程までに、ピュアな心愛に触れる事はもう無いかも知れない!
愛を終わらせない方法、それはなんでしょう?
それは 手に入れないこと・・・
ボリビア ウユニ塩湖の壮大な幻想的世界、
プラハ カレル橋の塔からの絶景、
アイスランド ブラックサンドビーチの激しい波と夕景、
絶景写真の数々が 愛する人への失くした想いを織り成していく。
~ 弥生、あなたへ その愛を託し春は逝く ~
4月1日、それは彼女(弥生)の誕生日だった。
知ってる? この日は前学年として扱われるんだよって。
彼女は その時、彼の心のすべてを知るのである。
愛してるって 感じた瞬間に、もう消え欠けているんだよって。
「あのときのわたしには、自分よりも大切なひとがいた。
それが、永遠に続くものだと信じていた」
突然 失踪する彼女、その時起こったナゼを追いかける彼(藤代)。
そして 二人の世界観が・・・絶景に映える太陽と共に旅をする!
今日は、「四月になれば彼女は」の鑑賞です。
この映画、先ほど見てきましたけども 中々良かったですよ。
原作者の前作”百花”では残念作でしたが、
今作は新たな山田監督を迎えて制作。
場内 さすがにカップル多かったですが、エンドロ-ル上がった後も
座席を立てない方 続出でしたわ。
久し振りにみる 感動後の場内光景でしたね。
------スペック
監督:山田智和氏
原作:川村元気氏
上映時間:108分
MC
藤代俊:佐藤健さん
伊予田春:森七菜さん
伊予田衛:竹野内豊さん
坂本弥生:長澤まさみさん
タスク:仲野太賀さん
ペンタックス:中島歩さん
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今作チラシ見てですが、実は予想外でした。
どうせ 適当にお茶濁した恋愛話と思ってましたが、
絶景を連続で持ってくるんだもん。ある意味ズルいわ。
見ていて 流れ的に言うなら、春の倒れる海岸場面。
彼女の最後の想いの旅路。あの波、何度も何度も重なる波が
彼女の心の傷を消し去って行くのだと思う。
あの発病し倒れてからの場面を もう少し長く描いて欲しかったかな。
バ-のタスクに場面移るの早いと感じたわ。余韻くれ~。
しかも仲野さん 顔が酒太り過ぎ気味! 痩せろよw
春が残すカメラを藤代が現像して、その写真が弥生で有った事にメッチャ驚いた。
そこで初めて繋がりを知るんだが、弥生は春の行方をどうやって探したのだろうか。手紙に書かれていたのかな。でもあんな手紙、彼女の目の届く所に置いとく彼も彼だと思う。
終末期の病院での二人の出会い。春の顔は元気だし、髪の毛は生き生きw。そこは頑張って役に徹して病状姿で挑んで欲しかったかな。
でも、今作の森七菜さんは良いね。良い感じだったですよ。
”多分 あなただと思ってました~” この言葉。ある意味分かっててコワイ。でもそれ位 自分に逢いに来る女性がもしいるとしたら・・・その思いは的中したわけで。
彼の心に居た人を最後に看取る彼女。そこに深い絆が何処となく生まれたのかも知れない。 その愛(残された想い)を受け取ったとき 彼女は涙したのだと思う。あの 海岸の向こうに沈む夕日の中で、彼女の中で吹っ切れる衝動が有ったのだろう。
追いかける藤代、そして 探し出して見つけた ”彼女”
結局、彼も 彼女も、お互いの心の奥底に触れようと、理解しようとしていなかった事に お互いが気が付きだした。
彼は言う・・・キリンって20分しか寝ないんだよって。
やがて、二人の後ろ姿に 愛が微笑んだ!
そして迎える二人の心の居場所に、
藤井風の詩が 優しく時を紡ぎます。
「満ちてゆく」そのままに。
結婚一歩前の素敵なお二人にベストな秀逸作。
是非 劇場でご覧ください!
uzさんコメント有り難う御座います。PC検索ですね、確かに。海岸で倒れる想いは、自身の張り付めた想い心境 病と被せましたがここで終わるんだっていう場面なのでしょう。カット位置挿入を終盤にしたとすると 弥生感情を潰す恐れがあるかも。位置入れが難しいかも知れませんね。
弥生が見ていたPCに施設の写真があり、そこに春の名前があったので、検索かけたのかと。
逆に言うと、それだけで辿れるのに藤代はそれをしなかったのですが…
個人的には、春が倒れるシーン自体を省いてほしかったなぁ、と思ってしまいました。
訃報に対する予測がついてしまうので。
琥珀糖さん いつもコメント有り難う御座います。この作品、多分抜けてる説明部分が幾つか有りますね。そこをどう捉えられるかが見た方の恋愛経験値に成るのかも知れませんね。