劇場公開日 2025年6月27日

「十字架を負った救急隊員に救いはあるか」アスファルト・シティ 島田庵さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 十字架を負った救急隊員に救いはあるか

2025年6月29日
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鑑賞方法:映画館

主人公の名が、クロス。すなわち十字架。
そのことの意味に気づいたのは、見終わった後だった。

血とか痛いのとか苦手なワタクシなのだが、
そういえばこれ救急隊員の映画だった、と気づいたのは、始まってからだったという迂闊。
開始早々離脱しようかと、本気で思った。

なんとか思いとどまったが、
以後、人を救う人たちが救われない、という苛酷な日々が、延々2時間続く。

なんたって救急に助けてもらうはずの人々がクズ・カスばかり。
おまけに同僚にもクズがいるし。

バディの先輩が唯一の救い、かと思いきや……

ラスト10分、かろうじて救いはあったが、
そしてエンドロールの最後で監督の意図(あるいは願い)は分かったが、

危うくこっちがメンタルやられるところだった。

主人公のストレスの唯一のはけ口であるセックス・シーンは無駄に長いし。
これで観客は気分転換できるとでも、監督は思ったんだろうか。
いやそれとも、ひたすら粘着質のお方なのか。

もうちょっと何とかしようがあったんじゃないか、と思うけど、
そんな気はないだろうね、きっと。

島田庵