「ニガリで豆腐の人格が決まるんです。」高野豆腐店の春 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ニガリで豆腐の人格が決まるんです。
まあ、頑固者の父と娘の物語とくれば、古今たくさんの映画はある。そしてこの映画も、その王道のストーリーから外れず、いや、もっと強めに、驚くほどに全く外れることなく、展開する。お節介な周囲の仲間や、ちょっとしたロマンスや、ほんと場所と演者を変えただけでどれかの映画の焼き直しだ。それでも、やはり芸達者がこれだけ並べば、手垢のついた筋書きでも飽きはしない。尾道というベタな設定も、原爆という負の過去を絡めているとなればなるほどとも思う。
それはそうと、西田役。出てきたとき、あれ?桂やまと師匠‼と驚いた。しかもいい空気を作っている。もともと声もいいし発声もきれいだから、他のベテラン勢に見劣りしない存在感。これから先も、どんどんスクリーンで活躍して欲しい。
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