「【"独占監視欲の強い母性の猛毒。そして母の豪奢な家の屋根裏に居たモノ。”今作はアリ・アスターの猛毒コミカルスリラーである。ママ、NOBUはこんな変な映画を観て、きがへんになりそうです・・。】」ボーはおそれている NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"独占監視欲の強い母性の猛毒。そして母の豪奢な家の屋根裏に居たモノ。”今作はアリ・アスターの猛毒コミカルスリラーである。ママ、NOBUはこんな変な映画を観て、きがへんになりそうです・・。】
・ボー(ホアキン・フェニックス)は良い年乍ら、ボロッチイアパートで一人暮らし。町は荒れていて、全裸で人殺しをする男や路上に倒れている男など明らかにオカシイ世界に住んでいる。
ボーはセラピストのフリール医師(スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン)から精神治療を受けており、”必ず水と一緒に呑むように”と言われ”ジブノチクリル”と言う薬を処方される。
・ボーは父が腹情死した日に企業家の母モナ・ワッサーマン(パティ・ルポーン)に久しぶりに会いに行こうとするが、夜中に訳のワカラナイ手紙(音楽の音量を下げてくれ!)を扉の下から何度も入れられ、寝過ごしてしまい、慌てて部屋を出ようとしたときに忘れ物を取りに戻った瞬間に部屋の鍵と荷物を盗まれてしまう。
- 呆然とした情けない表情のボーを演じるホアキン・フェニックスの姿が可笑しいし、今作品はホラー要素だけではないぞ!と確信する。-
・更に、ボーは”ジブノチクリル”を呑んだ際に、アパートが断水になり慌てて向かいの店に行き水を買うのだが、その間に自分の部屋の中には路上の人達が入り込んでいる。
荒らされた部屋に戻り、呆然とする中、母に電話をすると運送会社の男が電話に出る。彼は慌てた様子で、”シャンデリアが落ちて、お母さんと思われる人の頭と首が潰れてしまった・・。”と語るのである。
・その後もボーが呆然と入浴していると天井に男が必死の形相で、張り付いている。男の顔には毒グモがおり男が落ちて来て、ポーは全裸で男ともみ合い(脳内、大爆笑。)そのまま路上に出たものだから、警官に殺人犯と間違われ、逃げ出したところで車に轢かれる。<暗転>
・気が付くと、ポーは彼を轢いた外科医のロジャー(ネイサン・レイン)とグレース(エイミー・ライアン)夫婦の娘トニのピンクの部屋のベッドに寝ている。(全体的に凄く変なシーンである。)ロジャーとグレースは戦争で亡くなった息子の部屋ではなく、娘の部屋を使っているからである。
・そして、グレースがボーの耳元で囁いた言葉、”チャンネル78”。ボーがチャンネル78を付けると、そこにはボーの姿が映っていた・・。
ー 何となく、先が見えて来たぞ・・。クスクス。-
・ロジャーとネイサンの家には息子の同僚で精神を病んだジーヴス(ドゥニ・メノーシェ)もキャンピングカー内に住んでいる。
自分が両親に愛されていない事を知っているトニは、兄の部屋にペンキをブチマケ、序でにペンキを呑んで失神。怒ったグレースはボーが”僕じゃない。”と言っているのに、ジーヴスに逃げ出したボーを追わせる。
ー ドゥニ・メノーシェに追いかけられたくないなあ・・。クスクス。-
■ボーは、家に電話すると弁護士から”貴方が帰って来ないと、埋葬できない。”と告げられ更に焦るのである。
そして、森の中であった不思議な劇団の少年少女や父らしき男と会ったり(この辺りはボーの妄想の様な気がする。)しながらようやく母の家に着くと式は既に終わっている。
首のない棺の中の死体。
(この後、この死体はモナ・ワッサーマンのメイドのマーサだったことが分かる。殺したのは、勿論モナ・ワッサーマンである。)
・そして、何故か式の様子がボイスレコーダーから流れる中、女性が遅れてやって来る。彼女はボーが少年時代に旅先の船上で知り合ったエレイン(パーカー・ボージー)だった。彼女は母モナ・ワッサーマンの経営する会社の社員だったのである。
ー モナの且つて息子に近寄った女を雇うモナの独占欲が伺える。-
・ボーはエレインと母のベッドで情を交わすが、且つての父の様に腹情死になりそうな感じがして情けない声を出すが、気が付くとエレインは騎乗位のまま死んでいるのである。
そして表れた死んだ筈の母モナ・ワッサーマンがドドーンと登場する。
脇には、フリール医師もニヤニヤ笑いながら座っている。
・全ては、彼女が仕掛けた事だった事が判りオロオロするボーを、母は彼を屋根裏に追い込む。そこで彼が見た鎖に繋がれた自分の双子の兄弟とデカい男根のお化け。
ー 再び、脳内大爆笑。ジーヴスが男根のお化けにナイフを刺すも効かず・・。-
■ボーは、全てを仕掛けた母の首を絞めてしまい、母は崩れ落ちる。
ボートで逃げるボーだが、いつの間にか大観衆が見ている湖の様な場所で、過去彼が母にして来た少年時代からの数々の行いを弾劾されるのである。
母は、そんな息子を冷たい目で、見下げている。
そして、ボーの乗ったボートは転覆し、誰も居なくなった湖の上で船腹を上にして漂っているのである・・。
<今作は、独占監視欲の強い母性が発する猛毒をベースに、それにより情けない男になってしまったボーの姿をコミカル且つスリラー要素も絡めて描いた作品である。
壮大なスケールの、アリ・アスター監督のぬ遣りたい放題ワールドを堪能したい作品でもある。>
はい、本当に面白怖く、面白可哀想なホアキンでした〜。癖強すぎな愛はホラー、スリラー、コメディーのカオス❗️どっぷり異次元に連れて行かれました。おかげで私にはコーヒー惨事もありましたが、何故でしょう?珍味みたいに不思議にちょっとまたつまみたくなってしまうような作品なんですよね。
コメントいただきありがとうございました♪
ボウが実家についてからの一連は、精神を病んだ人の妄想と思うよ。
□首の無い死体はやっぱり母
□幼なじみとの一戦も、もちろん妄想
□母の告白は全て妄想
□屋根裏に居たチンコみたいな親父は妄想だし、ジーヴスの登場も妄想
□ラストの裁判も…
ボートで湖上に逃げたのは本当で、エンジン不調で転覆して死亡する…
という私の妄想ww