「タラやロドリゲやポールバンや。。。」マッド・ハイジ t2law0131さんの映画レビュー(感想・評価)
タラやロドリゲやポールバンや。。。
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クラウドファンディングでメジャーを一切頼らずに製作したというスイス映画。製作者はどうやら相当にタランティーノをリスペクトしているのか。というより、このC級テイストが大好きなのか。
スイスがチーズ企業が支配するファッショな帝国と変貌したという世界観。そのイントロの紹介はまるで「スターシップ・トルーパーズ」(ポール・バーホーベン監督 1997年)の香り。殺された恋人のペーターの復讐に殺戮マシンと化すハイジ。国家を地獄へ落とす壮絶な戦いが全編で。という荒唐無稽さはタランティーノがロバート・ロドリゲスと組んで、かつての低予算映画へのオマージュを詰め込んだ「プラネット・テラー in グラインドハウス」と「デス・プルーフ in グラインドハウス」のスピンアウトのような仕掛け。スイスの国旗がハーケンクロイツの悪夢のように翻り、そのディストピア感は、ナチスが月の裏側に潜んでいたという「アイアン・スカイ」(ティモ・ブオレンソラ監督 2012年)の狂いっぷりだ。
という例示だけで、この作品のポジションは「わかる人は判る」ものだということが、理解できるではないか。で、僕は大好きなのだ。
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