「CHEESE」マッド・ハイジ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
CHEESE
予告から滲み出るB級映画の匂いがしつつも、しっかり愛と狂気が込めて作られていそうなアルプスの少女ハイジのクレイジーなリメイク作、予告で聞き覚えのある声だなーと思ったら内田真礼さんで、このまま吹替版も作ってくれないかなと思ったら本当に作られて、久保ユリカさんも共演という、なんでこの小規模公開作でこの豪華な布陣が組めたのか、動員目当てで変に俳優やタレントを起用して滑り倒す大作の吹替も見習ってほしいものです。
そんな今作、クラファン形式で出資を募り、その資金をもとに映画が作られたという事を冒頭でお知らせしてくれます。クラファンしましたよ〜というのを冒頭で伝えてくれるのはなんだか新鮮で笑っちゃいました。
ストーリーはハイジとペーターのベッドシーンから始まり、ペーターが違法なチーズ作りをしており、それがバレて惨殺され、ハイジもなんか捕まって独房にぶち込まれ…みたいな感じの導入です。
作り手たちが本気かつ真面目に作っているのがヒシヒシと伝わってきて、個人的にはもっと暴れて遊んでくれても良いのになとは思いましたが、予算でやれることは全部詰めでやってくれていたので、その点でも満足度が高いです。
R18+はグロメインだろうなと思っていたら、思いっきり乳丸出しのウェイトレスさんが出てきて驚かされました。別に乳を丸出しにする理由は一切無いんですが、文字通り体を張ってくれた女優さんには頭が上がりません。
R18+に相応しいグロシーンもド派手な死に方をしていくので景気良く楽しめました。
特殊な銃で撃ったら頭が花のようにパックリ開いて死ぬという、そうはならんやろ案件を初っ端にぶっ放してくれました。
ウルトラチーズという名の麻薬を食べた料理長が勢いそのままに大臣の体を引き裂くというアホみたいな絵面を真面目にやってくれるので笑えます。しっかりと骨も心臓も見えてますし、大統領もこれを見て人間兵器を作ろうと思いつく頭のネジのハズレっぷりなのも最高です。
修行したハイジが新衣装に身を包んで、兵士たちを速攻でボコボコにし、キャン玉に恨みでもあるのか、真っ先にキャン玉を突き刺して悶絶させ、次にやってきた兵士は真っ二つにし、最後の兵士はどういう原理か分かりませんが、アコーディオンを口に突き刺すという、考えるなと言われた感じなのでここらで考えるのをやめました。
突然出てきた猛牛の仮面を被ったおじさんのこれまたキャン玉を2個しっかり落として、そこから首を飛ばすという、怯ませ目的とはいえ、キャン玉を落とす必要はあったのかと疑問に思いましたが、キャン玉が大きかったのでまぁ良いかなと思いました。運命共同体であった同じ監獄のムキムキ姉さんは運命共同体と言い放った後30秒もたたずに首をへし折られて死にます。出オチすぎません?
クノールには雑に国旗を突き刺して、最終決戦のチーズ工場へ。デンマークから来たお偉いさんを人間兵器に仕立てて向かわせますが、お爺さんたちが大量に引き連れている銃撃軍団が相手なので敵うものも敵いません。逃げようとした大統領もドジで落下し、そのままチーズのチューブを体に突き刺され、体内にチーズが充満し、そのまま爆発という、初めて見たチーズ死を見ることができました。
お爺さんがなんか原因は不明ですが、死にかけてて、死なば諸共の勢いで工場を爆発するオチで膝から転げ落ちました。
その後は続編に繋げる感じで悪者全退治というササッとまとめた感じで終わっていきました。
吹替もこれまた素晴らしく、数多のヒロインを演じてきた内田真礼さんに地上波なら確実に規制の入りそうなセリフをバンバン言ってくれるので、この仕事を引き受けてくれてありがとうって感謝をたくさん述べたいです。単館公開で言えば「アムリタの饗宴」でも絶叫していましたが、今作でもしっかり叫んでいるので、ファンの方々は必見です。
続編はどうもハイジとクララの共同戦線でやっていくみたいなので、是非とも日本上陸をお待ちしております。邦画のクラファンも売上から分配するシステムにしたら面白いのになと思いました。
鑑賞日 7/15
鑑賞時間 16:20〜18:00
座席 C-1
スイス名産、アーミーナイフでグッチャグチャやる予定だったようです。
メーカーから訴えかけられたようです(笑)
でやむなくカタナに…
時計、チーズ、チョコ、アルプス、ナイフでスイス揃い踏みだったのに惜しかったです(笑)