PERFECT DAYSのレビュー・感想・評価
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評価が高いのは分かる、かもめ食堂みたく特に何かあるわけではなく、た...
ごめんなさい、よく解りませんでした。 パリ、テキサスの監督と知って...
女が寄ってくるのだけは違和感
公開当時、渋谷駅の一面看板にこの作品が貼られていて興味を持ち行きました。渋谷区のトイレとのコラボキャンペーンの様でした。
内容自体は役所さんの演技で面白いんですが、ほぼ無口、金無しのオッさんに女が群がってきているのがとてつもない違和感でした。
現実だと絶対有り得ません。
休憩中の女性A.B、サブカル子、スナックママ、姪っ子、5人くらいが好意を持っていますが、
現実の独身40.50代は孤独に直面しています。女性人口が3倍くらいになったらまぁ有り得るか?くらいに思えました。
現実だとあんな上手い歌が歌えるスナックママなんて存在しなく、トイレ掃除も大変、
主人公が弱者男性かと思えば、実際は御曹司で親と不仲だから今の生活を悠々自適に過ごしているというセーフティーネットがある気ままな贅沢な暮らし。
結局金持ちなのかよ!と
そこに共感も出来なく裏切られた気分。
ただ映画は圧倒的演技で面白いです。
DVDだと昔のテレビサイズ4.3にわざとしており最悪です。BDとかにする意味が無いです。
配信で見ましょう。
夢と現
完璧に、何も起きない日々だったか
タイトルみて、何かしらの“完璧”が描かれるのかと思ったら、完璧に何も起きなかったよ。
主人公の毎日は、トイレ掃除、缶コーヒー、銭湯、読書、就寝。これが延々と続く。事件も感情の爆発もない。でも、見ているうちに「このルーティン、ちょっと羨ましいかも」と思えてきます。
完璧なルーティンって心地いい。何も起きない安心感と、毎日同じことを繰り返すことで、自分の輪郭が保たれるような感覚。
映像は意外なほど美しく、東京の街が静かに優しく描かれています。木漏れ日や空の色が孤独をそっと包み込むように映り、役所広司の演技も、セリフ少なめながら深みがありました。
タイトルの「PERFECT DAYS」は、どういう意図だったのかつかみかねています。完璧な日々とは、こういう静かな繰り返しのことなのか。それとも、完璧に空っぽな日々を皮肉っているのか。
まぁ、つまり、ちょっと刺さったけど、ちょっと物足りない物語でした。
評価 ★★★☆☆☆(3.5)
安定という不安定
平山の年齢が65歳位の設定だとすると、平山の妹が中高生の頃アメリカのかっこいい音楽を聴いたり文学を嗜む兄の姿は眩しく自慢だったのかも知れません。娘をニコと名付けたのも兄の好きなベルベットアンダーグラウンドの影響が無いとは考えにくいです。なので現在の平山の姿は彼女には受け入れがたく、彼女にとっての兄とはかつての兄なのでしょう。
平山は何かの決断をして現在の生活をしているのだと思います。普通あれだけのルーティンをこなし、何も変えずに日々を生きていると一年なんてあっという間に過ぎてしまいます。そしてふと我に帰り恐怖するなんて事もあるはずです。それが過去に後悔を持っていたり、やり残した事があると感じている人にとっては特に。
妹を抱きしめ車を送り出したあと平山は涙を流し泣きます。予想外(ルーティンの外)だったであろう泣いてしまうという行為が、日頃押し殺していた気持ちや本心みたいなものを意識下まで浮上させたかのも知れません。そして涙は加速します。
平山は間違いなく今の生活を愛していると思いますが、人は無意識に自分を偽ったり偽りの自分が本当の自分になったりもするのなのでよくわかりません。複雑で滑稽です。でもそんな個人の事情とは関係無しに、毎日朝は訪れ世界は美しいし、それを美しいと感じる気持ちはまあ本当なのでしょう。あのエンディングはすごく良かったです。
誰にでも、人生
あなたにとって、取るに足らない人にも、豊かな人生がある。
端々にいる人や場所に焦点を当てて、そのように思わせてくれる作品でした。
男の過去に何があったのかは、はっきりとは描かれません。
しかしカセットテープや、紙の本など、アナログな物を愛し、銭湯や浅草の地下街などの、時代に取り残されたような場所を好む男の嗜好から、早い段階で敷かれたレールから外れた教養の高い男性だと捉えることができます。
それは、チラリと登場する社会的地位の高そうな妹の発言からも窺うことができます。
しかしどんなレベルの生活を送っていようとも、結局のところ人間は根本的には孤独で、木漏れ日のように儚い人生を送るものではないでしょうか。
木漏れ日のように、時と場所が少し重なりあって、その時にちょっとだけ人生が交差する。
ちょっとだけ、人のことを愛しいなぁ、街の風景を見る目が変わるなぁと思わせてくれる映画でした。
個人的には苦手な分野だが
芸術性の高い作品
通好み
「よもぎ蒸しのように、静かに心を整えてくれる映画」
良さがわからない
諸行無常もFeelingGood
物語は、平山のシンプルな生活を淡々と追いかけます。毎朝決まった時間...
物語は、平山のシンプルな生活を淡々と追いかけます。毎朝決まった時間に起き、トイレの清掃に励み、休憩時間には古本を読み、音楽を聴き、木々の写真を撮る。そんな繰り返しの中に、彼の小さな喜びが散りばめられています。ルーティンの一つ一つが丁寧に描かれ、まるで彼の心の平穏を映し出すよう。渋谷の喧騒の中で、公共トイレという地味な場所が舞台なのに、そこに美しさがあることに気づかされます。ベンダース監督は、渋谷の街並みや「THE TOKYO TOILET プロジェクト」のモダンなトイレを背景に、日常の尊さを浮かび上がらせます。
特に心に残ったのは、平山の生活を通じて見せる「小さな喜びの積み重ねが幸せ」というテーマです。古いカセットテープで音楽を聴き、木の葉の揺れを愛でる彼の姿に、人生の豊かさを感じました。
そして、クライマックスの運転中のシーン。平山が涙を流しながら車を走らせる場面は、胸を打ちます。それまで感情を抑えていた彼の内面が、初めて溢れ出す瞬間です。穏やかな日常と心の奥底の複雑な感情が交錯し、喜びと悲しみが共存する人間らしさが伝わってきます。このシーンで流れる「Feeling Good」の明るいメロディと歌詞が、平山の涙と対比され、彼の人生が「完璧」でありつつも完全ではないことを示唆します。家族との過去や孤独、そして日常の美しさと儚さが、涙を通じて一気に表現されていました。
この映画は、派手な展開や劇的な事件はなく、静かな時間が流れます。それでも、平山の小さな動作や表情、渋谷の街の風景、音楽の調べが心に深く響きます。日常の中に潜む美しさや、人生の喜びと切なさを改めて考えさせられました。50代の私にとって、平山の生き方はどこか共感できるものがありました。日々の繰り返しの中で、自分なりの幸せを見つけることの大切さを教えてくれる作品です。
観終わった後、ふと木々の揺れる音に耳を傾けてしまいました。『PERFECT DAYS』は、そんな風に日常を少し違った目で見つめ直させてくれる、素晴らしい映画でした。
タイトルに込められた深い意味
第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されたことで有名になりましたが、いままで見ていませんでした。
いやぁ、カンヌに出るだけの事はありますね。っていうか、間違いなくアカデミーでは無く、カンヌの作品だなと思いました。
タイトルの『PERFECT DAYS』ですが、どこをもってして“完璧な日”と考えればいいんでしょうかね?何事も無く平凡に過ぎていく日常が良いのか、あるいは、波瀾万丈な色々巻き起こる日が良いのか。なんか、この作品では、どちらも“完璧な日”と言っているような気がしました。
気になったのは、主人公の平山に関する説明が全く無い事。そう言う意味では、出演しているそれぞれの人物についての説明がほぼないんですけどね。まぁ、普通の日常ってそう言うものですかね。とはいえ、終盤、平山に関してはちょっとだけ何やら彼の事が仄めかされます。あくまでも仄めかしですが、それはそれで、なぜ彼がトイレ掃除をやっているのかという謎も付いてきます。
いやぁ、しかし、この平山は役所広司以外では成立しなかったんでしょうね。渡辺謙とか、真田広之とか、他にもできそうな俳優が思い浮かばないわけでは無いですが、それでも、その二人はちょっと圧が強すぎますからね。役所広司ほどの力を抜いた感じが出せないかもしれません。
なかなか面白かったです。
ラストカットの解釈を
おじさん定点観測
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