劇場公開日 2023年12月22日

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PERFECT DAYSのレビュー・感想・評価

全966件中、661~680件目を表示

3.0本当に難しい映画

2024年1月1日
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プライア

5.0静かに語りかける、最高でした!

2024年1月1日
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鑑賞方法:映画館

知的

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ドラゴン

3.0うーん、いいんだけど。

2024年1月1日
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元々ヴィム・ヴェンダース監督が
僕は苦手。
淡々とした物語、美しい風景。
本来は好きなはずなんだけど、
これまでの作品もなぜかぐっと来ない。

本作も同じ。
トイレ掃除もなんだかキレイすぎるし、
晴耕雨読っぽい毎日というのも、
ヨーロッパ人が考える禅の世界な
感じがして、そのまんまという感想。
もちろん、ため息が出るような木漏れ日の
美しさ、ルーリードの見事な選曲と、
素敵な映像世界なんだけどなぁ。

好きだった方、ごめんなさい。
あくまで好みの話なので
お許しを。

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高坂圭

5.0平山さんに会えて良かった

2024年1月1日
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泣ける

幸せ

大晦日の最終上映『PERFECT DAYS』をぶらりと観に行きました。この日のこの時間にベストチョイスな映画。しかも2023年のベストワン。

お客さんは10名に満たず。20代から70代まで。20代の若者に上映後にトイレで目が合うと何だか不思議な感じ。

『パリ・テキサス』のハリー・ディーン・スタントンや『ベルリン・天使の詩』のブルーノ・ガンツの影が被さり、ヴェンダース監督の優しさが染みました。どうやら光も影も重なると濃くなるようです。

連想ゲームが止まらず、小津映画の平山氏やジム・ジャームッシュのパターソン氏、アキ・カウリスマキの映画、そしてモネの絵などが思い浮かび夢に出てきそう。

音楽の使い方がまた最高。登場人物、それぞれの来し方を連想させる。

平凡で同じように見え、一瞬で移ろう光と影を切り取ること、それは映画のことでもありますね。そして、映画を愛することは、一人ひとりのかけがえの無い人生を愛することに通ずるかも知れませんね、平山さん。

会えて良かった。

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リー・ジー・チャン

4.5豊かさは金でも物でもない

2023年12月31日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

毎年、大晦日は一年の心の汚れを落とすため、感動作や生き方を見つめ直すような作品を選んで鑑賞しています。そして2023年の締めの一本に選んだのが本作。本当は公開日に観に行きたかったのですが、今日まで我慢してやっと鑑賞してきました。

ストーリーは、年季の入ったアパートで独り暮らしをするトイレ清掃員・平山の日常を淡々と描くというだけのもので、作品を通して描かれるような物語はありません。あえて言うなら、人生という長い物語のほんの一部を通して、平山自身を描いているような作品です。それなのにこれほど惹きつけられるのは、彼の生き方に魅力を感じるからだと思います。

平山は、夜明けとともに目覚め、植物に水をやり、身支度を整えると、缶コーヒーを手にして、気分に合わせた曲を聴きながら車を走らせ、目的のトイレに着くと無言で丁寧に手際よく清掃をしていきます。昼はベンチで木漏れ日を眺めながらサンドイッチを食べ、仕事を終えると銭湯で汗を流し、帰りに馴染みの居酒屋で一杯飲み、帰宅後は読書しながら寝落ちします。そんなお決まりのルーティンが休日にも存在し、ひたすら同じ毎日が繰り返されているように見えます。

しかし、平山の姿を通して、判で押したような日々の中にも、必ず異なる出来事はあり、同じ日々など絶対に存在しないことに気づかされます。その日にしか出会えないもの、気づけないもの、感じられないものがあり、それを一つでも多く経験することが、人生を豊かにしていくことなるのだと思います。そのためには、毎日を新鮮な気持ちで迎え、すべてのものに真摯に向き合い、心豊かに生きることが大切なのではないでしょうか。偶然できる木漏れ日の美しさに惹かれ、思わずシャッターを切る平山の姿は、まさにその象徴のように思えます。

平山の過去が直接描かれることはありませんが、運転手付きの高級車で現れた妹や彼女の言葉から、かつては裕福な生活を送っていたものの、父との軋轢から家を出て、以来妹とも疎遠となって久しいことが推測されます。おそらく人生のターニングポイントとなるような大きな出来事もあれば、作中で描かれる日常のさざなみのような小さな出来事が無数にあり、それらが今の平山を形作っていったのでしょう。毎夜、眠りについた彼の頭には、その日の出来事がぼんやりとした影のように現れます。彼の「影は重なると濃くなる」という言葉が示すように、人生に起きた無数の出来事が、人を変えないわけがないのです。その変化は、植物の生長のようにゆっくりとわずかなものかもしれませんが、やがて木漏れ日をもたらすような大樹となるのでしょう。姪のニコは、平山に木漏れ日のような穏やかな温かさを感じて頼ってきたように思います。

そんな平山の背後に、いつもスカイツリーが描かれます。当たり前のようにそこにあるものの、見る位置や角度、時間帯によってさまざまな表情を見せ、これも毎日同じではないと訴えているのでしょうか。それとも、圧倒的な存在感で誰もが見上げてしまう建造物として、そこにいながらも石ころ同然のように扱われるトイレ清掃員との対比として描かれていたのでしょうか。私は、これまで数え切れないほど見かけたトイレ清掃員をついぞ気にしたことはありません。しかし、私たちの便利で快適な生活は、自然の恵みと機器の発達によるだけでなく、こうした人々のたゆまぬ努力に支えられているのだと気づかされます。そう思うと、社会で働くすべての人たちに感謝の気持ちが湧いてきます。

ラストは、これまでの出来事を思い返すようなやわらかな平山の笑顔、そして滲む涙。彼の胸に込み上げる思いを想像して、こちらも熱いものが込み上げてきます。人生を長く生きた者ほど、多くのことを感じられるのではないでしょうか。一年の締めくくりにふさわしい、心に染みる作品でした。おかげで2024年も新たな気持ちで歩んで行けそうです。

主演は役所広司さんで、圧巻の演技に魅了されます。脇を固めるのは、柄本時生さん、アオイヤマダさん、中野有紗さん、麻生祐未さん、石川さゆりさん、田中泯さん、三浦友和さんら。

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おじゃる

4.5そんな満ち足りた日々

2023年12月31日
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ヴェンダースが新作でとんでもない物を作りましたね。
古き良き日本映画のようで、ものすごく細くて美しい。
劇伴は無く、葉擦れの音くらいなのも良い。
また役所演ずる平山。これはヴェンダースの敬愛する小津の「東京物語」の平山からでしょうね。

箒の音での目覚め、小さな植物達に水をあげ、缶コーヒーとクラシックロックで出かける、粛々とするトイレ掃除、ふとした○✕ゲーム、木漏れ日の写真、仕事あがりの銭湯、福ちゃんでの一杯、寝る前の読書、電気を消し微睡の中で見る一日のこと、そして箒の音での目覚め。
何とも美しい、そんな満ち足りた日々。

実に素晴らしい作品でした。

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白波

4.0役所広司が素晴らしい

2023年12月31日
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事件や事故のようなドラマチックな事を描かなくても映画は成立する手本のような作品でした。
トイレの清掃員として働く平山という男の日常のルーティーンを淡々と描いていますが、日によってさまざまな変化があり
偶然のハプニング、出会い、天候、家族等々を上手に見せてくれているので最後まで飽きることはありませんでした。
ビム・ベンダース監督の映像センスも素晴らしく小津安二郎監督に影響を受けたというのも頷けます。
エンディングクレジットの”木漏れ日”の解説がテーマというのもわかりやすくて好きな作品になりました。
ラストの長回しの平山の表情が印象的でした。
どの年代の方にもお勧めいたします。

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Yoji

5.0いつもの街が違って見える

2023年12月31日
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気づかないでいたこと、見過ごしていたことを教えてくれる。

『パターソン』を見た時にも感じましたが
映画館を出た後、いつもの街が違って見えるなんて、ものすごい映画だと思います。
ビム・ベンダース監督には、渋谷がこんな風に見えているのか!
すぐそばにある小さな楽しさ、小さな不思議、小さな幸せに気づける目。

この世はこんなにも美しいのか。
無機質に見えていた都会にも自然があり、日々のルーティンの中にも様々な驚きと冒険がある。

公衆トイレを美しく保つということは、文化的な人間の尊厳を守るということだと感じました。

カセットテープの選曲が良い。
ちあきなおみの『朝日のあたる家』が好きなので、もし出演されていたら…と妄想が止まりませんでした。

無名塾の芝居が苦手なので…すみません
そこだけ。

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shiron

5.0劇場で拍手が

2023年12月31日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

姪っ子の登場から
過去がわかってきますね

きっとこの職に着くまでに
いろんな事があって
そして今があって…

日常の有り難さや
ささやかな事も
きっと喜びや励み、希望に
繋がっているんだろう

人に優しくなれそうな
そんな映画と思う
帰り道
思い出して
泣けてきます

初めて終映後の拍手をみました

今年最後の映画鑑賞でした〜♪

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H1DE!

4.5何気ない日常も特別なんだと思わせてくれた

2023年12月31日
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決まったルーティンのような日々の中に、他人との交流によって少し変化が加わる。
そんな毎日が主人公にとってはかけがえもなく大切なものなんだろうなぁ。
こんな物の見方ができる境地に達するのはいつなんだろう…

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いたかわ

4.5淡々とした日常に浸るための映画でした。

2023年12月31日
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毎日をほぼ規律正しく生きている主人公の音楽や書物のこだわりと日常の中でわずかに心揺らぐ出来事の記録といった映画でした。私個人は劇中に使われた名曲の数々がとても素晴らしくグッと来ました。
さらに私の鑑賞環境がちょっと前時代的な小屋でまさにカセットの音源のような響きがまた輪をかけて没頭させました。

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コーイッヒ

4.5一瞬のリズムを慈しむ

2023年12月31日
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2023年。ヴィム・ヴェンダース監督。東京の下町でトイレ清掃員として暮らす男。自らを律して単調な毎日を孤独に生きているが、音楽と光のリズムが男に降り注ぎ、男の人生を励ましている。「孤独に耐える」的な感じになっていないのがすばらしい。
亀戸あたりに住む男の10日間ほどの生活は寝ているときに見る夢も含めて極めて単調だが、カット割りには独特のリズムがあって楽しい。というか、事態は逆で、実は単調な行動の繰り返しと思わせて、起伏に飛んだ出来事がたった10日余りの間に次々に起こっていると見るべきだろう。音楽と光と編集によって複雑になっているだけではなく、実際に複雑な出来事が起こっているのだ。同僚が狙っているホステスになぜかキスされたり、昼食場所の神社の境内で若い女性に注視されたり、不思議な舞踏を舞うホームレスと遭遇したり、姪が家出したり、行きつけのバーのママの情事を覗き見てしまったてその相手の男に声をかけられたり、、、。だから、それなのに、「単調」と言いたくなるようななにげなさを作り上げているところがすごいのだ。
男が就寝前に読む本の選択がすばらしすぎる。フォークナー、幸田文、ハイスミス。これだけでただの単調な生活の男とは言えない凄味を感じる(きっと音楽の趣味もいいのだろう。門外漢だからわからないが)。だからこそ、世間に背を向けて「孤独に耐える」感じになりそうなところを、自然と世界を受け入れて、毎朝を空を見上げて笑顔になれるところが感動的なのだ。

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文字読み

4.0ノマドランドのような感覚

2023年12月31日
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悲しい

幸せ

観終わって…この何とも言えない感覚は何だろうと考えていましたが「ノマドランド」を観た時に感じた感覚に似ているような感じがします。

日常が繰り返されて、でも少しずつ変わっていくような…

エンターテイメントとは対極に位置するような作品ですが、私は主人公の行動に共感しまくりました。

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名探偵m

5.0映画版「時代おくれ」

2023年12月31日
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皆さんは河島英五の「時代おくれ」と言う唄をご存知だろうか?
主人公平山には妻子こそいないもののまさにこの唄の通りの男だと思った
いろいろ訳ありらしいが余計な事は口にせず日々の暮らしを大事にしてる
三浦友和と遊ぶシーン最高だった
おじさんだろうがなんだろうがもっと子供みたいに遊べばいいんだなと思った
ラストシーンの泣き笑いでオレも大号泣してしまったよ
まわりにさとられないように鼻をすするのはなんとかガマンしたが…
最後の曲オレは知らなかったんだけど知ってたらもっと良かったんだろうな
日本人の監督なら何を持ってきたんだろうか?
オレなら「時代おくれ」にするけどね
とにかく50〜60歳のおじさんなら見て損はないよ!

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ドラムスコ

4.5素晴らしかった。

2023年12月31日
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何もない日々、いつもと同じ日々の中の
喜怒哀楽、嫉妬、不安や恐怖、
きっと満ち足りてない完璧じゃない日々の
結集がパーフェクトデイズになるんだと
人生の一本級に感動しました。

役所広司1人を撮ってる時はとても日本人的で
なんでこんなに日本人を日本人らしく撮れるんだ?
と思ってたら、
他のキャラクター、柄本時生の狙ってる女の子や
姪っ子、三浦友和と絡むと急にファンタジーっぽく
なるところもヴィムベンダースらしいなと思いました。

私も毎日仕事場と家の往復の毎日だけど、
それをつまらない人生だなと思うのではなくて、
一つ一つを丁寧にやって行く事で人生に深みが増して
愛せて行けるのかなと思いました。
(そんな説教臭い映画ではないけど)

すぐ影響を受ける僕は
近くに公園があって、銭湯があって、飲み屋もある。
すでに良い人生を送れてるじゃない!
と思ったのと、アパート借りようかなと思いました。

とにかく素晴らしかった。
ヴィムベンダースにオファーした人に心からの拍手を
送りたいです。

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奥嶋ひろまさ

4.5わりとこんな風に生きてます。

2023年12月31日
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幸せ

12月は忙しくてほとんど休めず、日銭稼ぎに都内や横浜市内を行ったり来たり。仕事の準備なんかもあって映画もあんまり観てません。そしてずーっと気になってたこの映画を、漸くできた休日、今日大晦日に漸く観てきました。
ヒラヤマさんが流す音楽がストライクです。朝日のあたる家、ドックオブベイ、そしてパティ・スミスのカセットテープから流れる音楽(題名わからん)、懐かしい。ヴァン・モリソンの茶色の目をした女の子、ルー・リードの名曲パーフェクト・デイ、最後はニーナ・シモン姐さんのjazz numberフィーリンググッド(気持ちいい!サイコー)。そして東京の美しい映像。僕もこの風景の中で生きてます。パーフェクトでした。一年の締め括りに佳い気分になれました。
日銭稼ぎながら、軽く一杯やって、音楽聴いて、古本読んで…。これって僕のこと?そう思って観たおじ(い)さん沢山いますか?
※アヤ、姪っ子のニコ、ホームレスのじいさん、スナックのママの元夫、いかにもヴィム・ベンダースの映画っぽい登場人物でしたね。

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ゆみあり

4.0役所さんの演技が素敵

2023年12月31日
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いつもと同じ日常の中でも違う、ひとつひとつの光景の面白さ。
他者との関わりによってもたらさせるいつもと違うこと。
他者との関わりの面白さと辛さ。
それらを感じさせる映画。

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ゆ

5.0何で解るの〜?!かんとく〜?!

2023年12月31日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

60代女、ダブルワークで清掃業をしています。
50代でこの業界に入ってから約10年、毎朝4時起き。トイレ清掃も必須。家を出る時は平山さんと同じく空を見上げます。星が綺麗。今日も行ってくるかと決意しながら。職場に着いたら作業着に着替え缶コーヒー、これも同じ。
もれなく汚い仕事だと人は言うでしょうが、私は「人の心ほど汚いものはない」と思っているから。
休みの人がいるので今日はトイレ5フロア。4時間で男女5フロアはキツイ。平山さんの様に連日だったら死ぬ。本社に泣きつけば人を何とかしてくれる。助かった!!ここもしっかりと描かれていた。
14階からの夜景と富士山が綺麗。平山さんは木漏れ日と風、等感じられるから公園トイレ清掃を選んでるんだよね。
便器、洗面台をガッツリ清掃するとピカピカになるし、達成感ハンパない。心の垢とホコリを拭って、釈迦仏の一弟子、周利槃特の境涯になれる。
平山さんが眠りにつくときユラユラと影絵の様に今日あった出来事を夢見てる。私もよくある。眠りが浅いんだよね。朝起きれないかもという不安からかぐっすり眠れない。使う人がいる限り、トイレ清掃は連日続く。ラストの平山さんの悲喜交交の表情。
毎日ハンドルを握り、清掃道具を積んで現場に向かう。清掃は道具が命。
トイレ清掃の毎日が全て中心。何があっても。
こんなに素敵な映画をつくって下さってヴィムベンダース監督、スタッフキャストの皆様、有り難うございました~又リピートします。
細かい描写、美しい映像、素晴らしい演技をもっと見つけたいです〜✨

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かなに~な

4.5ラストシーンの凄味

2023年12月31日
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流石は話題作。

年末に眠気がある状態で観たので途中寝落ちはしましたが、この作品の凄味はラストシーン。

ニーナ・シモンの『フィーリング・グッド』をバックに車を運転する役所広司の表情が全て。

生きるということはこういう顔つきなんだと。圧倒されます。
映画というより芸術を観たという心持ちになるでしょう。
一見にしかず、です。

他、東京の情景とか役所広司の所作とか色々見所はありますが、全体を通じて受けた印象としては、清貧であってもスナックのママへの恋とか姪っ子への愛とか人間の業とも言うべき感情は隠せないし、それこそが人間、生きている証なんだということだと思います。

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キッドマン

4.0サニーアフタヌーン

2023年12月31日
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久々のヴィム・ヴェンダース監督作品。渋谷のトイレプロジェクトを映像化する企画から、一本の長編劇映画に発展したとのこと。
60年代・70年代のロックナンバーを使用するのは、ヴェンダースならではの持ち味だが、今作での選曲も絶妙。特に、主人公自身の選曲という形で、早朝出勤途中の「朝日の当たる家」、休日午後の「サニーアフタヌーン」(お馴染みキンクス!)、ラストの朝焼けでのニーナ・シモンと、まさしくシーンにぴったり合わせているのが面白い。
単調に繰り返される日々の行いを丹念に描いているが、ちょっとした出来事や人との触れ合いで、全く同じ日というものはない。
ヴェンダース作品では、小津安二郎からの影響をよく言われるが、今作では特に、「死の影」の存在について共通するものが感じられた。さらに言えば、小津安作品では酒場シーンも見どころだが、今作での石川さゆりの歌唱シーンは、日本の観客へのサービスとも言えるだろう。
ラストの役所広司の表情は絶品。カンヌでの評価を決定付けたのもこれだろう。

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